タジキスタン共和国グルメレポートNo. 3 - Кафе CAF
タジキスタンにはどのような飲食店があるかご存じですか?
英語でブラウザー検索をかけると、首都ドゥシャンベ市内の飲食店に関する一定の情報は得られますが、日本語で得られる情報は皆無と言っても過言ではありません。
手当たり次第に暖簾をくぐり、タジキスタンで出会うことができる様々な料理を紹介してゆきたいと思います。
Кафе CAF
タジキスタンの食レポート第3弾はカフェ・レストランの「Кафе CAF」。英語では「CAF Cafe」。
2023年に開業したばかりの新しいお店ですが、英語が通じる上に無料Wi-Fiや電源が完備されているため、早くも駐在員コミュニティーにとっては貴重な週末の作業場と化しているようです。当地を訪問する旅行者にとっても有難い中継地点となりそうです。
論文の執筆を進める過程で頭が焦げ付いてしまったので、気分転換に足を運んでみることにしました。
入口には「Coffee・Atmosphere・Food」の文字があり、英語であるため、ロシア語が分からない外国人にとっても「カフェ」であることが一目で分かります。有難いですね。ドゥシャンベはタジキスタンの首都ですが、軒を連ねる商業施設の看板は大半が英語ではないため、キリル文字を読解することができない場合は、施設の用途が分かるまでに苦労することがあります。このお店は、その限りではない稀なケースです。
店内は非常に明るく開放感があります。建物の角に位置する入口の階段を上ると、正面にカウンターがあり、左右にそれぞれレイアウトの異なるテーブル席がひろがっています。
クッキー等の焼き菓子がある他、きちんと冷蔵されているショーケースには複数種類のケーキやタルトが並べられています。美味しそうですね。清潔感や見栄えに関しては、日本の都市部にある類のスウィーツ屋さんと比較しても遜色はないのではないかと思います。
筆者はショーケースの前を通り過ぎ、向かって右手に広がる一帯から席を選ぶことにしました。壁には、ハリウッド映画などの一場面であると思われるアートが描かれています。
こちらの写真に写っているのは、左から「タイタニック」の主人公お二方、「インターステラー」の主人公、そして、「ハリー・ポッター」シリーズの影の主人公、葛藤する半純血のプリンスでしょうか。筆者は吸い込まれるようにして、スネイプ教授のお膝元の席に陣を取りました。
1杯: 15ソモニ (約192円)
筆者が注文したのはアメリカン・コーヒー。筆者がこれまでに訪れた同市内のカフェで、注文していないにも関わらず、お冷が添えられてきたことは初めてでした。また、大概「砂糖は不要」である旨を事前に伝えた場合においても、サービス精神旺盛に何包もの白砂糖がカップを囲っていることが多いのですが、こちらでは注文がしっかりと受け入れられたようです。
写真上では、カップ内側の口を添える部分に水位が変動した痕跡が見受けられますが、これはコーヒーが並々に入れられたためです。入れ過ぎたために、店員さんが運ぶ途中にこぼしたり、お客さんの目の前で盛大にこぼしたりする光景はよく目にしますが、寛容に見守ってあげましょう。スマートフォンの防水機能は、彼らのような頑張り屋さん達のためのイノベーションです。
メニューには、朝食セット (10種類以上)、サンドイッチ類、サラダ、スープ、ピザ、パスタの他、メインコースとして肉やマスの照り焼き料理などもありました。
価格はパスタが1人前で30~40ソモニ (約384~511円)、ピザが1枚60~80ソモニ (約767~1023円) 程度です。最も値の張るメニューが「Beef Medallions (牛肉のメダリオン)」と「Pizza CAF (CAFピザ)」で80ソモニ (約1023円) という設定でした。
内装やサービスがしっかりしている割には価格設定は低めであるように感じます。顧客層を探っているのでしょうか。ここ1年の内に実績に応じて価格改定が成されるのではないかと推測します。
モナ・リザを模したカラフルなアートもありました。因みにモナ・リザは、筆者の個人的な「決して実物を目にすることなく、想像の中だけで生き続けて欲しかったアート」のナンバーワンです (体験自体を悔やむこととイコールではない)。そういう意味において、このような模倣と創造の合間にあるような作品は、居心地の良い距離感を保ってくれるような気がして、筆者にとっては有難いです。
という訳の分からないことを考えながら、グズグズと、論文の作業に戻る時間を先延ばしにしていました。
1杯: 21ソモニ (約269円)
軽く読み物をした後、もう一杯ということでバナナのミルクシェイクを注文しました。以前冬に注文した際には常温だったのですが、今回はしっかりと冷えており、美味しいと感じられる作りでした。
店の前には階段の上に数席、歩道に面したところにもテーブル席が複数用意されていました。午前中は日差しが強いですが、日陰ができる午後の時間帯には屋外が気持ち良いですね。
Wi-Fiの利用を希望する場合は店員さんにお願いすると、小さな紙片に印字されたパスワードを渡されます。1時間程で接続が切れてしまいますが、特段アクセス回数に制限はないようです。
どうも、ごちそうさまでした。
- 名称
- Кафе CAF
- 英語メニュー
- あり
- 英語を話すスタッフ
- 複数名
- 無料Wi-Fi
- あり
- 電源
- あり
- 記載価格は2023年6月13日時点、OANDA(139.5円=1米ドル)とタジキスタン国立銀行(1米ドル= 10.91ソモニ)発表の両替レートに基づいて算出しています。
筆者
タジキスタン特派員
村中千廣
人道支援・開発援助分野でキャリアを構築しながら、駐在・渡航先での発見や観光情報を発信するライター。
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