【イタリア】ボローニャのメインストーリート。昔は十字路だった
ボローニャは土曜日・日曜日・祝日はTゾーンと言われるエリアが歩行者天国になり、バスが入れなくなります。
バスのルートが大幅に変わるため、注意が必要です。
Tゾーンに当たるのは、リッツォッリ通り・ウーゴ・バッシ通り、そして二つの通りの直角に位置しているインディペンデンツァ通り。
3つの通りが合わさってちょうどTの形になっているため、Tゾーンと言われています。
ただし、昔はもう一つメイン通りがあり、十字路だったらしいのです。
ボローニャ生まれのイタリア人、マルコに解説してもらいました!
今は高級ショッピングモール通り、でも昔は…
もう一つのメイン通りは、ヴィア・ダゼーリオ(Via d'Azeglio)。
今でもボローニャの中でも有名な通りですが、あんまり広々としておらず、車はほとんど通ることがありません。
高級な物が売られており、ウィンドウショッピングを楽しむ人でにぎわっています。
ヴィア・ダゼーリオからウーゴバッシの方を見た写真です。
かつてはまっすぐインディペンデンツァが見えていて十字路になっていたのですが、このように道の前には建物でふさがれています。
そもそも、他の3つのメイン通りと比べて圧倒的に狭いです。
ボローニャは、紀元前6世紀前までエトルスキという民族が統治していました。
エトルスキはどこからきたのかはっきりしていません。
エトルスキ統治時代はフェルシナという名前の街でしたが、ローマ人が統治をした際に「ボノーニア」という街の名前になりました。
当時のローマ人は一番大切な場所を選び、1メートルほどの棒を立て、2つの棒をそれぞれ90度、つまり十字路になるように重ねて方角を決定し、街を作りました。
他のイタリアの街でも十字路のような設計の街並みを見られるのは、ローマ時代の名残です。
十字というとキリスト教のシンボルのようですが、実はローマ時代でも街を建設するのに使っていたのです。
ローマの人達は、東と西を「カルド」、南と北を「テグマーノ」と呼びました。
ただしボローニャは、後から通りが交わるローマ人が定めた「一番大切な場所」市役所が作られたり建物の建設をしたりした関係で、ダゼーリオ通りとインディペンデンツァ通りは現在まっすぐになっていないのです。
インディペンデンツァ通りからまっすぐ前を見ると、ついになっているはずのダゼーリオ通りはまっすぐには見えません。
目の前には旧市役所・ポデスタ宮があり、メイン通りとは言えない横の小道になってしまっています。
古代ローマ時代の道を感じてみよう
土日祝日は歩行者天国になっていて便利なボローニャのTゾーンですが、実はローマ時代の道の名残だと思うと興味深いですね。
そしてメイン広場がある場所は、ローマ人が定めた「一番大切な場所」と少しずれているのも興味深いです。
ちょっと狭いダゼーリオ通りを通る際はウィンドウショッピングだけでなく、古代ローマ人たちが通ったメインストーリートだと思って歩き、少しワクワクしてみませんか。
お知らせ
1月にマルコと一緒に日本へ約5年振りに帰国いたします。
2024年1月9日(火)~18日(木)まで日本で個人レッスンをしておりますので、ぜひイタリア人ピアニストと勉強したい方はぜひ、X・旧Twitterをチェックしてください!
また、2024年1月11日に横浜市の「岩間市民プラザ」にて、マルコと初のデュオリサイタルを19時より行います。
また詳細をお知らせさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
つい先日、火事の被害に遭ったボローニャの教会のチャリティーコンサートを行おうと計画中です。
※動画は教会での練習風景(現在は火事により屋根がなくなった関係で入れなくなっています)。筆者撮影。
筆者
イタリア特派員
望月 唯
ボローニャ在住のメゾソプラノ歌手です。ボローニャ生まれのピアニスト・マルコと一緒にボローニャの歴史や裏話を紹介します。
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