ポーランドの首都ワルシャワを楽しみ尽くす!定番&最新スポット巡り

公開日 : 2023年12月06日
最終更新 :

日本から直行便が飛ぶ、ポーランドの玄関口である首都ワルシャワは、見どころ遊びどころがたくさん! ユネスコ世界遺産に登録されている旧市街や作曲家ショパンゆかりの名所、写真映えする新スポット、ミシュラン掲載のグルメレストランなど最新情報を紹介します。

やっぱりハズせない!ワルシャワの定番スポット

国民の資金で再建した王宮はポーランド人にとって特別な場所
国民の資金で再建した王宮はポーランド人にとって特別な場所

◆旧市街
ユネスコ世界遺産に登録されているワルシャワの美しい旧市街。ただ実はこれ、第二次世界大戦後に再建されたもので、オリジナルではありません。「再建なのに世界遺産なの?」と思うかもしれませんが、「レンガのひび割れ一つに至るまで」と形容されるほど忠実に再現したワルシャワ市民の熱意が評価されたのです。実際、戦後に再生されたようには見えません。人魚の像が立つ旧市街広場にはレストランや土産物屋などが集まっています。

最新のマルチメディアを駆使した展示があるショパン博物館
最新のマルチメディアを駆使した展示があるショパン博物館

◆ショパン博物館
ポーランド生んだ天才作曲家といえば、フレデリック・ショパンです。『革命のエチュード』『子犬のワルツ』など数々の名曲を残し、日本にも大勢のファンがいますが、ポーランド人、とりわけワルシャワの人たちにとっては特別な存在。ワルシャワの空港がワルシャワ・ショパン空港と呼ばれていることにもそれは表れています。ワルシャワにはショパン関連のスポットが多数ありますが、なかでもこのショパン博物館は、ショパンの人生をたどるのに最適。ショパンが使った手帳や鉛筆、最後に弾いたピアノなども見ることができます。

■The Fryderyk Chopin Museum
・URL:https://muzeum.nifc.pl/en

ショパンの心臓が安置されている聖十字架教会の本堂の柱
ショパンの心臓が安置されている聖十字架教会の本堂の柱

◆聖十字架教会
ショパンもまたポーランドを愛していました。ジェラゾヴァ・ヴォラというワルシャワから50kmほど離れた町で生まれ、生後半年でワルシャワへ移住し、20歳までワルシャワで暮らしました。しかし、出国した直後にワルシャワ蜂起が起き、戻れなくなってしまいます。39歳でフランス・パリで亡くなると、遺言に従ってお姉さんが心臓をワルシャワに密かに持ち帰りました。その心臓が安置されているのが、この教会の本堂の柱です。

心臓はハート、つまり魂です。死んでもなお魂はポーランドと共にありたいというショパンの強い愛国心に心を打たれます。

ショパンの像。横にあるのは柳の木
ショパンの像。横にあるのは柳の木

◆ワジェンキ公園
ポーランド最後の王の夏の離宮を囲むように整備された、76ヘクタールの広い公園です。多くの観光客に混じって、ランニングや散歩を楽しむ市民の姿があります。また、ショパンの像のある広場では、5~9月頃の日曜日にはショパン・コンサートがおこなわれます。

園内にある湖の上に建てられたワジェンキ宮殿は、まるで水の上に浮かんでいるように見えることから、水上宮殿とも呼ばれます。ちなみにワジェンキとはお風呂という意味で、浴場を宮殿に改装したことが由来。お風呂から想起されるイメージにふさわしく、まさに体も心もゆるむ場所です。

■Royal Łazienki Gardens
・URL:https://www.lazienki-krolewskie.pl/en

ステージと客席の距離も近く、ピアノの音色に没入できる
ステージと客席の距離も近く、ピアノの音色に没入できる

◆ショパン・コンサート
ワルシャワでは街のあちこちでショパンのピアノコンサートが開かれています。「ショパンポイント」もその一つ。週末の夜、日替わりでピアニストが登場し、優美な音色を奏でます。19時から約1時間のステージなので、ディナーの前に楽しむのにぴったり。アペリティフ感覚の音楽鑑賞という、至極贅沢な時間を楽しめます。

ちなみに市内の数十カ所にはマルチメディア・ベンチがあり、ボタンを押すと、ショパンの名曲が流れます。

■Chopin Point Warsaw
URL:https://chopin.events/en/

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一度は行きたい!ワルシャワのユニークな博物館

もともとウォッカの製造工場だった場所が博物館に
もともとウォッカの製造工場だった場所が博物館に

◆試飲もできる!ポーランド・ウォッカ博物館
定番以外のスポットにも注目。ポーランドのお酒といえば、なんといってもウォッカ(ポーランド語ではヴォトカ)。ご存じのとおり、麦やトウモロコシ、ジャガイモなどを原料として蒸留し、伝統的には白樺の炭でろ過するアルコール度数の高い無色透明のお酒です。ポーランドでは食前や食後によく飲まれ、乾杯もウォッカが定番です。

そんなウォッカの魅力を余すところなく堪能できるのがヴィスワ川の対岸、ブラガ地区に2018年にオープンしたポーランド・ウォッカ博物館。ウォッカのつくり方や文化の話などウォッカ尽くしの展示です。ガイドツアー(有料)の最後にはうれしいテイスティング付き! 売店ではお土産用のウォッカも充実しています。

■Muzeum Polskiej Wódki
・URL:https://muzeumpolskiejwodki.pl/

ネオンの明るさは夜が長い冬には物理的にも大事だった
ネオンの明るさは夜が長い冬には物理的にも大事だった

◆おしゃれすぎる!ネオン博物館
写真映えする写真が確実に撮れるのが、2005年にオープンしたネオン博物館。1898年に発明されたネオンは、ポーランドでは画期的な広告ツールでした。国家のプロパガンダとして、街を輝かせ、エリアのすごさをPRしようという思惑もあったようです。

展示されているのは実際にお店などで使われていたネオンです。若い人たちにとってはおしゃれで新鮮、一定の年齢以上の人たちは「懐かしい!」と感じる様子。日本の昭和レトロに対する感覚と近いでしょうか。映え写真を撮ったり、歴史に想いを馳せたり、いろいろな楽しみ方ができます。

■The Neon Museum
・URL:https://www.neonmuzeum.org/english

モコトフスカ通りでショッピング&グルメ!

若い人向けかと思いきやとくにターゲットは定めていないそう
若い人向けかと思いきやとくにターゲットは定めていないそう

◆ポーランド発ブランド、Qπшロベルト・クピシュ
都会のおしゃれな空気を吸いたくなったら、モコトフスカ通りへ。イマドキのブティックやカフェなどが点在しています。その一つが、ファッションデザイナー、ロベルト・クピシュが手がけるファッションブランド「QπшRobert Kupisz」。元ダンサー、ヘアスタイリストという異色の経歴を持つ彼は、念願のファッションブランドを2011年に立ち上げました。オーバーサイズでゆったり着られるので、年配の方にも好評。ユニセックスで、Made in Polandのおしゃれ普段着です。

■QπшRobert Kupisz
 ・URL:https://robertkupisz.com/en/index

ロベルト・クピシュの店と同じ一画にあるアレヴィノ
ロベルト・クピシュの店と同じ一画にあるアレヴィノ

◆ポーランドワインに舌鼓、アレヴィノ
ポーランドの伝統料理などを現代的に楽しめる店。コスパのよい店が認定されるミシュランガイドのビブグルマンにも選出されています。店名のとおり、ワイン(wino)が充実。長らくポーランドのお酒といえばウォッカとビールでしたが、最近は南部を中心にワインづくりが始まりつつあります。料理はスープやリゾットなど、ワインと合わせたくなるものも多数。器や盛り付けのセンスもよく気分が上がります。

■alewino
・URL:http://www.alewino.pl/en

クロスグリを入れて酸味を利かせたウゼトカ
クロスグリを入れて酸味を利かせたウゼトカ

◆ワルシャワ名物が食べられる、ククウカ
モコトフスカ通りにあるとてもかわいいお菓子屋さん「ククウカ」では、ワルシャワの名物ケーキ「ウゼトカ」をぜひ。ウゼトカとは、チョコレート風味のスポンジ生地にホイップクリームをつめ、チョコレートでコーティングしたもの。名前の由来は東西を走る通りで生まれたことだそう(ポーランド語の東西は W-Z と略され、ブーゼットと発音するところから)。

店内の細い階段を上った2階にある秘密基地のようなイートインスペースもいい感じ。散策の途中にひと息つくのにぴったりです。

■Cukiernia Kukułka
・URL:https://kukulkacukiernia.pl/

高級店もリーズナブル!ワルシャワのホテル・レストラン

大統領官邸の並びにあり、旧市街やショパン博物館なども徒歩圏内
大統領官邸の並びにあり、旧市街やショパン博物館なども徒歩圏内

◆上質!ホテルブリストル,ラグジュアリーコレクションホテル,ワルシャワ
物価が安めのポーランドでは、高級ホテルやレストランを利用するチャンスです。首都ワルシャワを代表する高級ホテル「ホテルブリストル,ラグジュアリーコレクションホテル,ワルシャワ」でも1室3万円台~。宿泊予約サイトでは2万円台で見つかることもあります。

創業は1901年。当時からバスタブのある客室やエレベーターも備えたハイスタンダードな造りでした。大戦の戦火も免れ、今なおオリジナルの建物とインテリア。クラシカルでエレガントな雰囲気にうっとりします。このホテルにはビートルズのポール・マッカートニーをはじめ、世界中の多くの著名人が宿泊しました。ホテルのカフェへ続く通路には、宿泊した著名人の名前を刻んだドアノブが飾られています。

■ホテルブリストル,ラグジュアリーコレクションホテル,ワルシャワ
・URL:https://www.marriott.com/ja/hotels/travel/wawlc-hotel-bristol-a-luxury-collection-hotel-warsaw

EPOKAの料理はできるだけポーランドの食材を使用
EPOKAの料理はできるだけポーランドの食材を使用

◆古いポーランド料理を再生する、エポカ
ここからはレストランを紹介。「エポカ」ではポーランドの伝統的な料理本にインスピレーションを得た独創的な料理を提供。古い本はなんと17世紀のものです。「第二次世界大戦で破壊されたポーランドの繊細な食文化を再現したい」というシェフの想いがコンセプトのベースになっており、食材は90%がポーランド産。メニューは2~3カ月に1度変わります。高級店ですが、かしこまりすぎないカジュアルエレガンスな雰囲気。ちなみに「Short History」と「History」の2種類があり、長いと3~4時間ほどかかることがあるので時間に余裕をみておくことをおすすめします。

■EPOKA
・URL:https://epoka.restaurant/en/

メニューに料理と合うおすすめウォッカが記載されているので選びやすい
メニューに料理と合うおすすめウォッカが記載されているので選びやすい

◆ウォッカと料理のペアリング!エリクシール
「エリクシール」はウォッカとのペアリングを楽しめるレストラン。数種類以上の蒸留酒から料理に合ったものを選べます。たとえば牛肉のタルタルに合わせるのは、クラコフのフレーバーウォッカ。カルダモンやオールスパイス、コショウなどが配合され、絶妙な甘さとスパイシーさがあり、肉の味を引き立てるスパイス役にもなります。ワインとフードのペアリングはありますが、ウォッカとのペアリングを楽しめるのはポーランドだけかも!?

■Restauracja ELIXIR
・URL:https://www.domwodki.pl/elixir.html

ターボット(ヒラメの一種・左)を飾るのはディルとキャビア
ターボット(ヒラメの一種・左)を飾るのはディルとキャビア

◆絵画のような見た目と自然の味、ハブ・プラガ
モダンなポーランド料理を楽しめるレストラン。シンプルなのに、しみじみ美味しく、一品ごとの量も適度。なにより、まるで絵画のような繊細な見た目に心が躍ります。奇をてらわず、素材の旨味を丁寧に引き出す手法が見事。たとえば前菜の「ワルシャワの野菜のプレート」は、野菜の茹で加減が絶妙にちがい、味と食感の妙を楽しむことができました。

■Hub.praga
・URL:https://hub-praga.pl/

定番観光地から話題のスポット、先端のファッションやグルメなど、いろいろな楽しみ方ができるのが首都ワルシャワの実力。ぜひゆっくり時間をとって楽しんでみてください。

・ポーランドの観光情報
https://www.poland.travel/ja

※当記事は、2023年11月21日現在のものです。

TEXT・画像提供:古屋 江美子 

〈お願い〉
渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL:https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

筆者

地球の歩き方観光マーケティング事業部

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