大人も子供も楽しめる!ロンドン世界遺産巡り

公開日 : 2023年03月08日
最終更新 :
筆者 : ふじはる

イギリス国内には33の世界遺産(2023年時点)があり、そのうち4つはロンドン周辺にあります。この記事では、ロンドン市内と郊外の世界遺産を紹介します。大人だけではなく、子供も楽しめるスポットが多くあるので家族みんなで楽しめます。

ビッグベン(ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター寺院、聖マーガレット教会)

ライトアップされるビッグベン ©iStock
ライトアップされるビッグベン ©iStock

歴史

“ビッグベン”の愛称で親しまれるウェストミンスター宮殿。元々は11世紀ごろに当時の王が住む宮殿として建てられましたが、16世紀に火災で焼失。その後国会議事堂として再建されました。ロンドンのシンボルになっており、世界でもっとも有名な国会議事堂といわれています。ゴシック様式の壮麗な建築は19世紀に再建されたもの。全長約265m、1100以上の部屋があり、廊下の全長は4.8kmに及びます。

ウェストミンスター宮殿のすぐ隣には、ウェストミンスター寺院があります。近年では英国王室のウィリアム王子とキャサリン妃が挙式を執り行われた場所としても有名です。また、1066年以来歴代の国王や女王の戴冠式が行われている場所でもあり、2023年5月にはチャールズ国王の戴冠式が予定されています。

ウェストミンスター宮殿

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ビッグベンの愛称で親しまれるエリザベスタワーは必見です。2017年から改修工事が行われていたビッグベンですが、2022年11月に改修を終え、再び鐘の音が時を刻み始めました。15分ごとに小さな鐘が鳴り、1時間に1度中央の大きな鐘で時間を知らせます。
日本の学校のチャイムの「キーンコーンカーンコーン」という音階はビッグベンの鐘の音がモデルになっているそうです!

テムズ川にかかるウェストミンスター橋を渡って対岸から一望するのもおすすめです。国会議事堂は、議会がお休みの夏季期間中は内部の見学が可能。

ウェストミンスター寺院

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ウェストミンスター寺院は内部の壁や床に歴代の国王や女王、著名な研究者や文化人が多数埋葬されています。なかでも世界の驚異とまでいわれる美しいレディチャペルは必見。ここにはヘンリ7世が埋葬されています。
ほかにもエリザベス1世のお墓や、ニュートン、シェイクスピアなどの著名人のネームプレートを見つけることもできます。

一般開放の時間は9:30~15:30と短く、観光客も数多く訪れるので、当日現地でのチケット購入は、並ぶと1時間以上かかってしまいます。オンラインで事前にチケットを購入するのがオススメです。家族割引などもあります。
・URL:https://tickets.westminster-abbey.org/Ticketing/index

ロンドン市内にはウェストミンスター寺院(Westminster Abbey)と、ウェストミンスター大聖堂(Westminster Cathedral)のふたつの教会があります。名前が似ていて混乱しやすいですが、世界遺産の教会はウェストミンスター寺院(Westminster Abbey)のほうです。

周辺の穴場スポット

Victoria Tower Gardens South

いつも大勢の観光客でにぎわうウェストミンスター地区。人混みから少し離れたいときは、国会議事堂沿いに3分程進んだ先にある広場「Victoria Tower Gardens South」がおすすめです。テムズ川や国会議事堂を見ながら、ていねいに手入れされた芝生の上でゆっくり過ごすことができます。

イギリス最高裁判所(The Supreme Court)

ビッグベンの目の前にあるイギリス最高裁判所では、イギリスの歴史的展示物や裁判所の仕組みの説明が見られる展示室が無料で開放されています。事前予約は不要で館内のトイレやカフェの利用も可能です。イギリス在住者でも知らない人が多く、いつ行っても比較的すいている穴場スポットです。

The Supreme Court
住所
Little George St, London SW1P 3BD

ロンドン塔(Tower of London)

©iStock
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歴史

テムズ川のほとりにあるロンドン塔は、11世紀にウィリアム征服王によって建てられました。約1000年の歴史のなかで「宮殿」「要塞」「動物園」「牢獄」とさまざまな役割を担ってきましたが、11世紀後半にヨーロッパで建てられた要塞建築としては保存状態が大変よく、イギリス各地にある要塞宮殿はこの建物を模しているといわれています。

観光

現在ではロンドン市内で最も人気の観光スポットのひとつとなっており、世界中からたくさんの観光客が訪れます。比較的ゆっくり見学したい方は朝早くに訪問するのがおすすめです。

ロンドン塔の観光は自分で見て回ることも可能ですが、英語にあまり自信がない方は£5で日本語のオーディオガイドをレンタルするとより深くロンドン塔をより深く知ることができます。衛兵姿のガイドが館内を案内してくれるツアーも催行しています。

クラウンジュエル塔

ロンドン塔で必ず行くべき場所はクラウンジュエル塔。クラウンジュエル塔はヴィクトリア女王の王冠や歴代の英国王室の宝物が展示されています。クラウンジュエル塔への入場は長い列になっていることが多いので、ロンドン塔訪問の際は最初に行くのがおすすめ。歴代の戴冠式で使用されている“アフリカの偉大なる星”とよばれるステッキも展示されており、光り輝く530カラットもの大粒のダイヤモンドが目を引きまさに圧巻です!

ホワイトタワー

ロンドン塔で最初に建てられた塔「ホワイトタワー」は、クラウンジュエル塔とは全く趣が異なります。ここでは中世から現代にかけての武器や拷問具が展示されています。
2m以上ある大きなドラゴンの模型の展示があったり、弓矢や大砲を発射するゲームを楽しめるなど、子供も楽しめます。

キュー王立植物園(Royal Botanic Gardens, Kew)

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歴史

1700年代に宮殿に併設された熱帯植物園。1840年には植物園として一般にも開放され、2003年には世界最大の植物園として世界遺産に登録されました。

その広さは東京ドーム約26個分(300エーカー)あり、広大な敷地のなかには絶滅危惧種を含む約850万種類もの植物をはじめ、彫刻や建築物を見ることができます。

見どころ

子供が遊べるチルドレンズガーデンは2~14才の子供たちのために特別に設計されており、地球、空気、太陽、水とそれぞれのテーマに分かれたプレイグラウンドがあります。樹齢200年のオークの木を囲ったキャノピーウォークを楽しむこともでき、体をたくさん動かして遊べます。

マリタイム(海事都市)・グリニッジ

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歴史

大英帝国の発展に大きく貢献したといわれているイギリス海軍。世界でも屈指の規模を誇る海軍の発展を支えたのが海事都市・グリニッジでした。ロンドン中心地からは電車で約30分で行くことができます。

19世紀に開催された国際子午線会議において、この場所が世界初の本初子午線として定められたことでも有名です。グリニッジはロンドン南東部に位置しており、町には広大な公園や天文台、博物館や旧王立海軍学校などさまざまな文化的建築物を見ることができます。

見どころ

カティサーク

グリニッジに着くと、まず帆船のカティーサークが現れます。この船はアジアからの紅茶をイギリスへと運んでいた「ティークリッパー」でした。

旧王立海軍学校(The Old Royal Naval College)

バロック様式の建物が美しい旧王立海軍学校。セントポール寺院などを設計したクリストファーレンにより設計されました。大学構内には「ディスカバリーグリニッジ」とよばれる一角があり、海軍都市の成り立ちを学ぶことができます。

グリニッジ天文台

現在は天文台としてではなく博物館として多くの観光客が訪れる場所になっています。実際に経度0度にあるグリニッジ子午線をまたぐこともでき、西半球と東半球にまたがって立つという経験をすることができます。

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国立海事博物館(National Maritime Museum)

イギリス海軍やグリニッジの歴史について知ることができる無料の博物館です。7才までの子供のための体験型施設「Ahoy!Children‘s Gallery」では蒸気船のボイラーを模したプレイルームで遊ぶことができ、毎週土曜日には海賊に扮したスタッフやキャラクターのグリーティングもあります。

以上、ロンドンの世界遺産を紹介しました。旅行の際にはぜひ訪れてみてください!

監修:地球の歩き方

筆者

特派員

ふじはる

おいしい香港グルメを求め日々を過ごしています。

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