鳥取砂丘から15分!本州屈指の透明度の海とオリジナルスイーツを楽しむプレミアムクルーズ

鳥取県岩美町にある浦富(うらどめ)海岸は、水深25mで本州屈指の透明度を誇ります。通称「Iwamiブルー」と呼ばれ、エメラルドグリーンとコバルトブルーのコントラストが美しく、宝石のような輝きを見ることができます。初めて訪れた人々にとっては、雄々しい日本海のイメージが呆気なく覆されることでしょう。そんな海を眺めながら地元で自家栽培・地産地消で菓子作りをしている菓子工房「野いちご」特製のオリジナルワンプレートスイーツに舌鼓・・・。ちょっと贅沢な時間が過ごせる、山陰地方初の「プレミアムクルーズMuse」を紹介します。
「Iwamiブルー」の世界へ、いざ出航!!



鳥取名産の20世紀梨を使用したウェルカムジュースを飲みながらいざ、出航です。2018年に就航したプレミアムクルーズ船「Muse」。女神という意味の船名の由来は、この地を詠った詩「天に明星 地に浦富の海にミューズの神が住む」から名づられました。
従来の遊覧船では実現できなかった、船内での本格的な飲食を可能にした構造の船体です。船内は、白と深緑色を基調として高級感があり、海を間近に感じることができる開放的な空間でスイーツやブランチが楽しめます。このような飲食が楽しめる客船は、山陰で初就航なのだとか。ちなみに、浦富海岸をもっと間近で楽しみたい、撮影したいという方には、2階のデッキに行って、直接海の風を感じることができるのだといいます。
どうやって、そこに!?見事な松が生えている「千貫松島」

浦富海岸のもうひとつの特徴は、山陰海岸ジオパークとして認定されていること。ジオパークとは、科学的に見て特別に重要で貴重な、あるいは美しい地質遺産を含む一種の自然公園のこと。
浦富海岸は、約6000万年前、日本海形成前の大陸の時代の花こう岩でできた岩石海岸で、日本海の荒波により、花崗岩が浸食されてできた奇岩・洞門などの独特の景観が楽しめます。海だけでなく、陸の風景も見ごたえがあります。
出航してまず見えてくるのは、浦富海岸の代表的な島の一つ「千貫松島」。江戸時代の寛文年間、鳥取藩主・池田公が舟遊びの折にこの島を眺め、「わが城の庭にこの岩付きの松を移し得た者に、銀千貫(せんがん)を与えようぞ。」と言ったことが、その名前の由来と伝えられています。
島の中央に洞門があり、頂上には見事な松が生えています。いつの時代に、どうやって生えたのか・・・。悠久の自然の不思議を感じる場所です。
ココから先は、撮影スポットが続きます。船は、少し停船したり、ゆっくり進んだり・・・。存分に写真撮影ができるでしょう。
女神が愛した海「浦富海岸」

もう少し進むと、「Iwamiブルー」の世界が。明治生まれの漢詩人・国府犀東(こくぶさいとう)により、浦富海岸は「天に明星 地に浦富の海にミューズの神が住む」と詠まれました。天気が良い日には、エメラルドグリーンとコバルトブルーのコントラストが宝石のように輝いて、思わず身を乗り出してみたくなるほどの美しさです。
この「Iwamiブルー」と呼ばれる浦富海岸は、本州トップクラスの透明度の高さを誇っていて、その最高透明度は水深25mを記録しています。この数値は沖縄のビーチに匹敵するのだとか。
シーズンになると、その透明度に憧れ、多数のダイバーたちが全国から集まります。また、この海は遠浅で波が比較的穏やかで、シュノーケリングやサップなどマリンアクティビティも人気です。夏には、多くの海水浴客で賑わいます。
このスポットを見ると、荒波高い日本海のイメージが大きく変わるのでは!?
菓子工房「野いちご」が作るオリジナルスイーツを堪能


美しい景色をみながら、お楽しみのスイーツをいただきましょう。
船内のスイーツを担当する「野いちご」は、岩美町で自家栽培・地産地消にこだわった菓子作りを夫婦で営む菓子工房です。
「野いちご」のお菓子に使われている塩は、岩美の海水から作られた天然塩です。さらに、菓子に使用する小麦を自家栽培し、焼き菓子に練り込むカボチャや大豆、生姜といった作物も畑で育てているほどのこだわりぶり。
船内では、「野いちご」が季節ごとにオリジナルのスイーツプレートを提供します。特製のシフォンケーキやシュークリームなど、季節ごとに旬なスイーツを楽しめます。「岩美町に来ないと出会えない味」を楽しめるのです。
■菓子工房「野いちご」
・URL: http://noichigokobo.com/
午前中はブランチクルーズも運航


14:30に出航するスイーツクルーズのほか、10:00に出航するブランチクルーズがあります。ブランチクルーズでは、特製ご当地バーガー「いかカツバーガー」や「あごカツバーガー」から選べます。これらのご当地バーガーは、クルーズ船乗り場にある食事処「あじろや」のもので、山陰の豊かな海の幸を使ったメニューが人気の店舗です。
ところで、クルーズ船乗り場のある岩美町網代の港は、イカの水揚げが盛んです。夏の夜には、沖合に多数のイカ釣り漁船が作り出す「漁火(いさりび)」が季節の風物詩となっています。鳥取砂丘から見る漁火は格別です。また、5月を過ぎたころに「あご(とびうおの俗称)」がクルーズ船と並走して飛ぶ姿が見られることもあります。この「あご」は、ダシとして郷土料理に欠かせない存在となっているのです。
2階の展望台でカモメにエサやりを



スイーツを食べた後は、2階の展望台に上がってみるのもいいかもしれません。カモメと「並走」しながら心地よい海風を楽しんでみてはいかがでしょうか。
海から鳥取砂丘を眺めよう!

クルーズ船は、鳥取砂丘方向へ帰港します。浦富海岸は、鳥取の名所・鳥取砂丘と近く、車で15分ほど。鳥取砂丘から海を眺めることはできますが、海から鳥取砂丘を眺めるには船が必要になります。海から眺める鳥取砂丘は、非常にレアな体験になります。
透明度25mの「Iwamiブルー」の海と独特の地形が織り成す地形を目で楽しみ、地元のオリジナルスイーツを満喫し、潮の香りとさわやかな海風を感じる・・・。あっという間の60分です。ちょっぴり贅沢な時間を岩美町で過ごしてみませんか。
鳥取県岩美町・浦富海岸へのアクセスは?

浦富遊覧船乗り場へは、バスでのアクセスが便利です。
■鳥取駅からのアクセス
鳥取駅バスターミナル4番乗り場より、岩美駅・岩井温泉・蕪島行きバスにて35分〜40分。島めぐり遊覧船のりば前バス停で下車、目の前
※道中、鳥取砂丘を経由。鳥取砂丘散策とセットにするのもオススメ
■岩美町駅からのアクセス
鳥取駅行きバスで約15分、島めぐり遊覧船のりば前バス停にて下車、目の前
■浦富海岸島めぐり遊覧船
・住所: 〒681-0073 鳥取県岩美郡岩美町大谷2182
・最寄駅: JR山陰本線岩美駅下車、鳥取駅行きバス「浦富海岸島めぐり遊覧船乗り場前」バス停下車
・TEL: 0857-73-1212
・営業時間: 10:00~(ブランチクルーズ)、14:30~(スイーツクルーズ)
・運航: 6月~9月
・料金: 大人4,800円、小人4,100円
※団体貸切も可能(要問い合せ)
・URL: http://www.yourun1000.com/

筆者
地球の歩き方ウェブ運営チーム
1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』のメディアサイト『地球の歩き方web』を運営しているチームです。世界約50の国と地域、160人以上の国内外の都市のスペシャリスト・特派員が発信する旅の最新情報をお届けします。
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