世界遺産を巡るロワール川遊覧徹底ガイド(フランス)
世界遺産の一部を形成しているロワール川(フランス)を紹介します。2000年、ロワール川を含む一帯は、「シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」として世界遺産に登録されました。世界遺産を巡るロワール川の遊覧コースを解説します。
遊覧コースの見どころ(1)上流出発
ロワール川は、長さ1,012キロメートル、その流域面積は117,000平方キロメートルとフランスの面積の約5分の1を占めるほどの大きさです。ロワール川の流域には、アンボワーズ、アンジェ、ブロワ、オルレアン、トゥールといった歴史ある都市が名を連ねます。
いくつもの歴史都市を結ぶロワール川は、船で遊覧することができます。「上流出発」と「下流出発」の2つのコースがあります。
まずは、上流出発コースの見どころを紹介しましょう。
●上流出発コースの見どころ(1): ローマ人が作った木製の橋跡
ローマ人が作った木製の橋跡は、水位が下がる夏・秋に姿を現します。水量が多くなる冬・春になると水のなかに隠れてしまいます。船で出発して、すぐに、左手側を注意してみていると見えてきます。
●上流出発コースの見どころ(2): 中世時代の橋の跡
出発してすぐの吊り橋の下付近を見てみてください。水面から木材が出ています。それが中世時代の橋の跡です。吊り橋の上からみると、わかりやすいです。
ロワール川の水を間近で感じられるのも、船に乗る魅力です。そして、マルムティエ修道院が左手に見えてきたら、折り返し地点。船乗り場へと戻ります。
遊覧コースの見どころ(2)下流出発
次に、下流出発コースの見どころを紹介しましょう。
●下流出発コースの見どころ(1): ウィルソン橋
ウィルソン橋は、1978年に一度倒壊したことのある橋です。再建された右半分(トゥール南側)と倒壊せずに残った左半分の新旧の石の色が異なっているのが、遊覧船から一目でわかります。
●下流出発コースの見どころ(2): 閑静な町並みとロワール川との風景
上流は緑が多く見受けられましたが、下流は閑静な住宅も見えます。ガイドによれば、フランス文豪バルザックが、数ヵ月間、夏のバカンスを楽しんだといわれる家もあるのだそう。
遊覧コースの見どころ(3)上流下流共通
●上流下流共通の見どころ(1): ロワール川流域の自然
トゥールを流れるロワール川流域には、海からやってくる集団のカモメもいれば、コサギ、カワウ、キセキレイ、カワセミ、カモなどが通年いるそうです。魚については、ヨーロッパナマズ、パイクパーチ、コイなどがいるそうです。
フランス語でカスター(Caster)と呼ばれ、木の皮を食べるビーバーもいるのだとか。木の皮をかじった跡のある樹木が船から見えました。
乗り場アクセス&運航時間など(1)上流出発
ロワール川遊覧 アモン(仏語で上流という意味:Amont)に参加するには、予約が必要です。なお、天候や川の水量などで予定が変更になる場合があります。詳しくは、トゥール・ヴァル・ド・ロワール観光局へ電話か窓口で直接問い合わせてください。
乗り場アクセス&運航時間など(2)下流出発
ロワール川遊覧 アヴァル(仏語で下流という意味:Aval)に参加するには、ロワール川遊覧 アモン同様、予約が必要です。また、天候や川の水量などで予定が変更になる場合があります。詳しくは、トゥール・ヴァル・ド・ロワール観光局へ電話か窓口で直接問い合わせてください。
ワインとアペリティフが楽しめる水上アペロ
2019年の運航は終了してしまいましたが、水上アペロを紹介します。ワイン、チーズ、おつまみなど、トゥーレーヌ地方の特産物を交えながら夜にロワール川遊覧を楽しむコースです。こちらのコースは、毎年7、8月のみに運航される期間限定コースです。
いかがでしたか。世界遺産を巡るロワール川の遊覧コースを紹介しました。今度のフランス旅行は、ロワール川でのんびりと過ごしてみませんか。
筆者
フランス特派員
リリィ
フランス在住14年目。仏文簿記の国家取得を目指し学習中。
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