【イタリア現地情報】冬のローマの楽しみ方を街の様子とともにレポート(後編)

公開日 : 2022年02月21日
最終更新 :
「ボルケーゼ公園」の美しい彫刻
「ボルケーゼ公園」の美しい彫刻

ウィズコロナで歩みを進めるイタリアでは、2021年後半は徐々に観光客の姿が戻り始めていましたが、2022年に入り、オミクロン株の影響で街に警戒と緊張感が少し戻ってしまいました。コロナ禍3年目に突入となりますが、いつか旅行者の皆さんがローマに戻ってきたときに、街を楽しんでいただけるような情報を提供したいと思います。イタリアの公認観光通訳としても活動する地球の歩き方 ローマWeb特派員の阿部がレポートします。

アートや遺跡が楽しめるローマならではの公園を散歩

アートや遺跡が楽しめるローマならではの公園を散歩
自然を活かした美しい景観が楽しめる「ボルケーゼ公園」

「冬のローマの楽しみ方(前編)https://news.arukikata.co.jp/column/travel-info/Europe/Italy/ROME/143_210575_1644386018.html?w=143」では、美術館や教会、遺跡をゆったり散策することをおすすめしました。後編では、より地元っ子気分が味わえるスポットをご紹介します。

さて、地中海性気候により、冬でも比較的温暖なローマは、実は冬にこそ自然の中の散策やピクニックが人気です。ローマの夏はとても暑いため、炎天下でのピクニックなどが少し難しいことと、イタリア人は夏は海辺を愛する傾向があり、気温が下がる冬にこそ、森の中を気持ちよく散歩するのに最適なのです。

サイクリングを楽しむ人々の姿も見られる
サイクリングを楽しむ人々の姿も見られる

特に今はコロナ禍が長く続き、多くの人が、毎日の生活の中で精神的なストレスを感じています。ローマっ子の間でも、ローマを転出して田舎に移り住んでしまう人が増えており、筆者の近所でも、ここ1~2年の間にいくつかの家が空き家になっています。ローマに仕事があり、簡単に引っ越しをできない人には、公園や森の中などの散歩やジョギングが楽しまれています。

写真は80ヘクタールもの敷地面積のボルケーゼ公園で、美しいイギリス式庭園として知られています。広大な敷地内には、「ボルケーゼ美術館」や「ローマ近代美術館」などのアート観賞が楽しめるスポットもあります。

大迫力のローマ遺跡をゆったりと楽しめる「水道橋公園」
大迫力のローマ遺跡をゆったりと楽しめる「水道橋公園」

また、ローマの水道橋公園のような、みんなで騒いでも迷惑がかからず、かつ人と人との距離(ソーシャルディスタンス)が十分に取れるような開放的な広い場所での週末のピクニックも好まれています。

冬のバーゲンセール(SALDI=サルディ)でショッピング!

冬のバーゲンセール(SALDI=サルディ)でショッピング!
地元っ子女子のお買い物スポット「コルソ通り」

イタリアでは、バーゲンセールは1年に夏と冬の2回が設定されています。バーゲンセールはイタリア語でサルディ(SALDI)といい、期間は州政評議会の議決により定められています。そのため、毎回イタリアは20州ある各州により開催期間は異なっていますが、冬の場合はおおよそ毎年1月3日から始まり、45日間続く場合や60日間となる場合などがあります。

高級ブランドが集まる「コンドッティ通り」
高級ブランドが集まる「コンドッティ通り」

バッグなどの服飾雑貨や靴、アクセサリー、日用品、家具など様々な商品が大幅に値引きされます。割引率はお店によって違いますが、70~80%引きになることも普通にあります。ローマのバーゲンセールは、毎年おおむね1月3日から2月15日頃まで開催されます。どのショッピングストリートにも人が増える季節です。

オペラシーズン真っ只中のローマ

オペラシーズン真っ只中のローマ
約140年の歴史がある「ローマ歌劇場」

ローマの冬の楽しみには、オペラの鑑賞もあります。クラッシックコンサートやバレエなどが開催されるローマの歌劇場(オペラ座)ですが、ちょうど今がオペラのシーズン(10月下旬~7月初旬くらい)です。

馬蹄型の劇場内部はどの席でも音響ばっちり
馬蹄型の劇場内部はどの席でも音響ばっちり

音楽や芸術に興味がなくても、イタリア語が分からなくても、オペラなどの芸術鑑賞はとても楽しめます。イタリアはオペラの発祥地であり、本場で聞く生の歌声は日本に輸入されたものと、ひと味もふた味も違うと感じます。ひとことでいうと、芸術物に関しては、イタリアはやっぱりすごいです。

また、本格的なものが比較的安価で楽しめます。席のグレードを選ばず、天井桟敷(ガッレリア)で入場をして見ることだけを考えれば、15ユーロくらいからチケットを購入することができます。こちらは、舞台の登場人物が親指の先くらいの大きさで見えますが、音はばっちりと聞こえます。天井桟敷では、気軽な服装で入場しても大丈夫です。また、会場の雰囲気を味わうだけでも面白いので行く価値はあります。そして、オペラは開演時間は午後8時頃なので、昼間の時間を有効に活用することができます。ローマに来たら、ぜひ体験してみてくださいね。

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【イタリア現地情報】冬のローマの楽しみ方を街の様子とともにレポート(前編)

旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック

旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック
地球の歩き方 ガイドブック A09 イタリア 2020年~2021年版

イタリア全土をカバーするガイドブック。人気の五大都市(ローマ、フィレンツェ、ミラノ、ヴェネツィア、ナポリ)は巻頭にまとめました。魅力あふれるイタリアの地方は州ごとにまとめ、訪ねるべき町々を選び紹介しています。巻頭16ページの特集は年度ごとに新しく取材。新登録の世界遺産をはじめ、旬のディスティネーションや食べ物、日本ではまだ知られていない地域をご紹介。美食の地パルマの食材、人気のワイン プロセッコ、イタリアのパワースポットなど盛りだくさんです。

■地球の歩き方 ガイドブック A09 イタリア 2020年~2021年版
・URL: https://hon.gakken.jp/book/2080127400

当記事は、2022年2月18日現在のものです

PHOTO:阿部美寿穂、iStock

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2022年2月18日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。

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筆者

イタリア特派員

阿部 美寿穂

ローマからイタリアの日常やイタリア旅行に役立つ情報などをお送りしています。

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