爆弾テロ事件から10日、現在のバンコク。

公開日 : 2015年08月28日
最終更新 :
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先日起こった、非常に残念なバンコクの爆弾テロ事件。事件直後から日本でも多く報道されているように、1件目は17日夕方にバンコクの繁華街ラチャプラソン交差点で爆発があり、現在20人が死亡、140人以上が負傷。2件目の事件は18日午後に発生、BTSサパーンタクシン駅付近のチャオプラヤ川、桟橋そばの水面で爆発がありました。(こちらは負傷者なし。)この爆弾は最初の爆発があった日に、川に爆弾を落としている様子が防犯カメラの映像で確認されています。

連日、現地テレビやメディアで犯人の情報や捜査状況など大々的に報道されていますが、まだ犯人及び容疑者の逮捕には至っていません。近々タイにいらっしゃる方の為に、今の様子を少しまとめてみました。

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タイに来たことがある方は、テロの場所を知って驚かれたのではないでしょうか。1件目のエラワン・プーム(エラワン廟)はどのガイドブックでも紹介されているように、バンコクで最も有名なパワースポット。タイ人はもちろん、多くの中国人や日本人観光客が願いを叶える為にお祈りに訪れる為、今回の爆発で多くの外国人観光客の方が犠牲になりました。また2件目のチャオプラヤ川。こちらも、チャオプラヤ川遊覧や、アジアティークなどへボートで移動する際に使うなど、観光客も多く利用する場所です。

今回の事件、日本ではバンコクの繁華街で爆発テロがあったとよく報道されているように、エラワンの祠があるラチャプラソン交差点は複数の高級デパートやショッピングモールが集まる賑やかな場所ですが、過去には何度か死傷者が出る事件が起こっています。近年で有名な事件は以下の通り。

2006年、エラワン祠破壊事件

2006年大晦日、新年のカウントダウン中の連続爆発事件(ゲイソンプラザ付近)

2010年、タクシン派赤シャツデモ隊による交差点の封鎖及び暴動

多くの人が集まる、また過去に政治デモに使われるなど象徴的な場所でもあるため、テロなどの標的になりやすい場所の一つとも言えます。

2012年にプラカノン、2015年2月にサイアムで爆発事件があったように、バンコクでは時々爆発騒ぎが起こっています。ただこれまでは、殺傷能力があまり高くない爆弾だったり、騒ぎを起こす事自体を目的としているなど、死傷者はあまり出ていません。今回は今までと桁違いの大人数の死傷者が出て、事件直後からSNSなどで生々しい死体や被害者の写真やビデオが出回っており、タイの中でも今までと違ったショックがあります。

また8月16日、タイの女王誕生日(母の日:8月12日)のお祝いの為に国を挙げて行われた一大イベント「bike for mom」にタイ皇太子が大々的に参加している様子がテレビ中継され、タイ中がお祝いムードにあった翌日に起こったこともあり、衝撃が大きかったように感じます。

アリーポン観光スポーツ省事務次官によると、タイへ入国した外国人数はエラワン廟爆発事件前に比べ、約7%減となっているようです。また、バンコクを避ける旅行者も増えているのか、チェンマイではホテルが通常より30%程上昇しているとの報告もあります。(現地英字新聞Bangkok Post 記事参照: URL Link

事件から10日経ち、BTSやホテル、ショッピングセンターなどで手荷物検査や警備が強化されたと感じる以外は、バンコクの街は全て日常通りに戻っています。もし近々タイにいらっしゃる予定のある方は、 現地に来てからも最新の情報を入手するように注意してくださいね。

在タイ日本国大使館ウェブサイト www.th.emb-japan.go.jp

また、事件後すぐに、月末に予定されていた日本文化PRイベント「ジャパン・エキスポ・タイランド2015」の延期が発表されています。タイの一般的な音楽イベントや展示会などについては、特に中止・延期の発表はなく、通常通り行われています。

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※写真は2015年8月27日の様子

エラワン廟の敷地の内外では、軍人が十数人警備に当たっています。幸い祠自体は無事だったようですが、現在白い布で覆われています。現在、お参りは通常通り可能で、周辺のお参りグッズを販売している屋台も出ています。

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