EMBU das Artes(エンブー)――芸術の都の『蚤の市』(下)
アクセサリーや装飾品などの買い物もさることながら、道端でイーゼルを立てて客待ちをしている画家とのふれ合いも楽しいもの(写真)。
彼らが描く「Caricatura=風刺画」や「Retrato=肖像画」は、実物と瓜二つのもの、特徴をわざと誇張して描いた面白おかしいものなど様ざまです。
今年3月末にエンブーを訪れた時、画家の一人に値段を訊いたら、肖像1体につき15レアル、日本円に換算して約860円程度でした。
その画家はウルグアイ人で、ブラジルに来て7年、エンブーに住んで4年、道端で似顔絵を売るようになって1年とのこと。
彼の話すポルトガル語にはカステリアーノ(スペイン語の一種)訛りがあり、とても親しみが持てました。
エンブーは、観光客も芸術家も、インターナショナルなところ―――。
実は、この街にとても縁の深い日本人がいます。
長崎出身で1928年、14歳の若さでブラジル入りしたTadakiyo Sakaiさん。
当初は農業移民だったのですが、芸術家のカシオから多大な影響を受け、後に、「Sakai do Embu(エンブーのサカイ)」の名で、テラコッタの造形美術家として頭角を現しました。
地元の人びとに親しまれ、数かずの作品を残したSakaiさん。
1981年の没後、20年以上経った2003年11月、エンブーの街外れに記念館がオープンしました。
そこでは、ブラジルの土をこよなく愛した日本人の足跡を辿ることが出来ます。
住所: Rua Rebolo Gonzáles, 185, Jardim Sílvia
電話: 4241-5993
開館時間: 年中無休、09:00〜17:00
入館料:無料
[参考資料]
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