ごみの分別収集
香港ではまだごみの分別収集が行われておりません。燃えるゴミ、燃えないゴミ、生ゴミ全部一緒に捨てます。マンションによっては人を雇い、そのまとめて捨てられたゴミ袋を開けて仕分けする場合もありますが、非常に珍しいケースです。分別が普通の日本人にとっては香港に住むと楽ですが、ちょっとした違和感もあるのも事実です。
香港の場合は土地が狭いのでゴミ捨て場を埋め立て地として利用することも頻繁にありますが、ここ数年でその埋立地がいっぱいになることから香港政府は拡張を計画していました。しかし、地元住民の大反対にあうなど一筋縄ではいかない状況です。分別収集すれば埋立地の寿命も延びるはずですがそんな議論は巻き起こっていません。その位、ゴミに関しては関心が薄いのが実情です。
香港は日本と違ってあちらこちらにオレンジ色のゴミ箱兼灰皿がいたるところに設置されています。そうすることで街並みをきれいにしようとしています。こちらを清掃員が回収するというシステムになっています。また、人によっては通りにある商店によってダンボールなどを回収してそれをリサイクルの業者に販売し、その日の生活資金を稼ぐという人もいます。
実は香港の街角や高級マンションには分別されたゴミ箱が設置されていますが、数は多くありませんし、分別されずに捨てられるという残念のケースも見られますので、ゴミに関する問題の解決は香港市民のゴミに対する意識が変わるまで変わらないでしょうから、しばらくの間時間がかかりそうです。
筆者
香港特派員
武田信晃
新聞社や香港現地邦人紙の記者/編集者を経て、フリーランス・ライターとして活動中。スポーツ、グルメ、エンタメまで幅広くカバーしている。
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