GW休暇に寂れた僧院でお泊り
日本がGWだった先週、ブルガリアも約6日間の大型連休でした。
その連休を利用して知り合いの僧侶を訪ねて僧院にふらりと2泊ほど泊まりに行ってきました。
こちらがその僧院。
聖・聖コズマ&ダミアン僧院。
ソフィアから50km程のひっそりとした山間にある寂れた僧院。
以前に取材で来たときに、その「侘び寂び」感に刺激されてこの僧院の虜になっていました。
僧院自体の歴史は古く、12世紀に創立されたブルガリア正教僧院。
12世以降、戦前までは何度か修復されたそうですが僧院の外も中もボロボロ。
こちらが聖・聖コズマ&ダミアン僧院を守る若き僧侶ニカノール。
正教本山から一切の援助がされず修復できない僧院を守ろうと日夜、村人と共に頑張る青年僧侶。
訳の分からない日本人が急に泊まりに来て、酒を飲んでグチを言っても笑って一緒に飲んでくれる人。
ニカノール僧侶はボロボロで今にも倒壊しそうな僧院を建て直そうと自力で頑張っています。
そんな一生懸命な僧侶の姿に感心した近隣の村人が大勢つめよりボランティアで僧侶のお手伝いをします。
僕はブルガリアを嫌いになるときがたまにあります。
習慣の違いや人間関係など、長く海外で暮らしているとよくある話。
僕はキリスト教徒でもないですし、僧院になんて不釣合いですがこの僧院に来ると落ち着きます。
そして純粋でひたむきな僧侶や村人と酒を飲んで馬鹿話でもやらかします。
そして家に帰ると、やっぱり僕はブルガリアが好きなんだなぁって気持ちになる。
僕が泊まった僧侶の住居も本当にボロボロ。
築200年以上だっていうんだからボロボロなのも当然だけど、ボロすぎ。
でも落ち着きます。
年季の入った壁の割れ目や木目など見てると心があったかくなります。
朝5時と夕方5時に打たれる教会の鐘も年季もの。
普通にその辺にある使い古された日用品が全て芸術的。
村の人に炊き出しをする為の台所もボロボロ。
でも、これがいい。これじゃなきゃやだ。
修復も必要だろうけど、余り新しくしないで欲しいなぁ・・・。
ちなみこの僧院で口にするものは全て自家製。
麦も野菜もハーブもハチミツもヨーグルトもパンも酒も、肉までも自家製。
全て自己生産なので数が限られている食事は非常に質素ですが、質素な中の贅沢を感じれます。
硬いパン、青臭いサラダ、こってりしすぎのヨーグルト。
ソフィアにいたら絶対に好き好んで食べない食事ですが、ここでは大好物になります。
ひとくちひとくち大切に味わって食べます。
最近じゃ日本食でも何でも手に入る便利なソフィアにいると、
自分の食や生活に対する欲求はとどまるところを知らない業突張りな自分ですが
この僧院にいるとこれでも十分満足している自分に気付きました。
僧院の周りの環境も素晴らしい。
日中、青空の下をプラプラしてるだけで嫌なことなんて忘れちゃえます。
何もないけどブルガリアでもすごく好きな場所。
在住日本人や観光客には絶対にお奨め出来ないけれど、大好きな場所。
また、今度荒地の開墾のお手伝いという名目でトビきり美味しい僧院の地酒を飲みに遊びにいこう。
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