ノルウェーで日本映画セミナー「Fokus Japan」開催レポート
イベントは2日間に渡って行われ、90人の参加者は、メモをとりながら、過去と現代の異なる日本映画の世界に触れた。
All photos: Asaki Abumi
今年のテーマは「日本」
主催者であるノルウェー映画クラブ(Norsk filmklubbforbund)では、毎年特定のテーマについての集中講義型のセミナー上映会を開催しており、2012年のテーマが「日本」だった。
当イベント担当者のイングリさんは、アジア映画の中でも日本の作品に以前から非常に興味があり、バラエティに飛んだ日本映画をノルウェーの人々にももっと知ってもらいたかったという。
セミナー期間中は、『羅生門』(デジタルリマスター版/黒澤 明/1950)、『歩いても 歩いても』(是枝 裕和/2008)、『サマーウォーズ』(細田 守/2009)、『月とチェリー』(タナダ ユキ/2004)の4本が上映された。
トロンハイムのノルウェー科学技術大学で映画を学ぶイングリ・ホルタールさんは、「黒澤明監督の映画を実際に見たことがなかったので、ワクワクしたわ。"月とチェリー"はとてもかわいい作品ね」と語った。
再度見直すことができました
会場にはオスロ在住の日本人も訪れた。書道家として活躍する親子である樋口黎花と聖子さんは、Yuna De Lannoyさんの講演の終了後、「映画についてはあまり詳しくないのですが、黒沢監督が世界の映画に影響を与えているとばかり思っていました。実は監督自身もウェスタン映画の音楽から影響を受けてその要素を作品に取り込んでいたことを知って、"あ、そうなんだ"と、面白く聞くことができました」と語った。
会場にはオスロ大学など映画の授業を履修している大学生の姿も多く見られ、解説者の話を真剣にメモをとる様子が垣間見られた。
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