ノルウェーでのお仕事 3

公開日 : 2010年06月04日
最終更新 :
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私が以前大学に通いながら、両立して1年間働いていた老人ホームでのお仕事体験を少し書こうと思います。

ここでの仕事はまずコネで見つけました。

当時、ノルウェーに来てまだ2か月、ノルウェー語も学び始めたばかりの数週間のレベルだったので、ちゃんとした希望の職種に応募するには語学のレベルが足りておらず、「どうしようかなー。でもバイトとかもしたいなー」と思っていました。

そこで、知り合いの老人ホームに住むおばあちゃんに頼まれてプライベートでプチアルバイトとしてお部屋の掃除をたまにしていたのですが、人手が足りなくて困っていた上司が私のことを聞きつけて、「面接しない!?」と急遽お話をいただいたのです。

その後はびっくりするくらい、ちゃちゃっと話が進み、お仕事をいただくことができました。

「人手が足りない時に臨時で手伝う」ということだったので、最初は「じゃあたまに来るくらいかな」と思っていたのですが、レギュラーの従業員がたびたび体調が悪くなりドクターストップにかかっていたため、「人手が足りない」時がかなり頻繁に発生していた当時。

大学の授業がない時間にはちょくちょく行き、長期休みのときにはほぼフルタイムで働いていました。

メインはおばあちゃんたちの部屋の掃除でしたが、ヘルパーの人たちのプチアシスタントとして、洗濯、調理、車イスでの移動の手伝い、コーヒー・ケーキ作り、お話し相手、食料の買出し、食事運搬、アイロン掛けなどたくさんの色々な仕事を経験することができたので、とても勉強になりました。

語学レベル

ちなみに、語学レベルについては、私は当時全くノルウェー語が話せなかったかというと、そうでもなく、大学での猛勉強のお陰で自己紹介や簡単な会話程度はできるくらいになっていたので、おばあちゃんたちとの会話も試行錯誤で頑張っていました。

年配の方になると、相手が外国人だとやはり警戒する人もいて、さらにノルウェー語ができないとコミュニケーションが難しくなります。当時は英語は話さず、ノルウェー語でもしどろもどろでも会話しようとしていたせいか、すぐに打ち解けて、その後は色々な単語などをおばあちゃんたちが教えてくれるようになりました。

また、掃除用語の「バケツ」「水を汲む」「床を洗う」「モップ」「掃除機をかける」「ホコリをとる」などの、日常用語もこの時の仕事中に覚えました。毎日ペンとノートを持ってメモしていて、私が発音が聞き取れないと、上司やおばあちゃんたちが代わりに書きとめてくれたりしてくれました。とても感謝です。

掃除のみの仕事だったら、もしかしたら少しつまらなかったかもしれませんが、ヘルパーの方の仕事の手伝いや、おばあちゃんたちの話し相手をすることも多かったため、この時期は語学のみならずいろいろな意味でいい経験になりました。また、福祉で有名なノルウェーで、偶然「老人ホーム」という場所で、年配の方々の生活を近くで見ることができたのはとてもラッキーだったかもしれません。

今でも以前の上司や同僚、おばあちゃんたちとの交流は続いています。

また、ほかの仕事を探している最中に応募会社が前の上司に電話をすることもあるので、過去の職場の人たちとコンタクトを取り続けることはやはり大事だと思います。

☆補足☆

従業員のドクターストップ率が高いノルウェー

ノルウェーでは担当医からドクターストップをもらうことが結構容易にできてしまうため、ノルウェーでは従業員のドクターストップ率が職場で高い傾向が。契約書をしっかりと交わしていれば、数日間、休暇中も給料をもらえることができるため、高いドクターストップ率がノルウェーでは社会問題化しているようです。

学生ビザで働けるのは週20時間

これから交換留学などで、ノルウェーに来てアルバイトもできれば経験してみたいなという方!

大学の授業がある間は学生ビザでは週20時間までの労働が可能で、夏休み中はフルタイムで働けます。

面接時にそのことを雇用者にしっかりと伝えておくことが大事です。また、契約が決まってからも、上司がそのことを忘れて、週20時間以上の労働でスケジュールを組まれることがよくあります。彼らは正直、外国人従業員のビザ規約のことまで考えていられないので、そこらへんは自分でしっかりと管理して、「私は週20時間以上働けません!」と毎回強調することが必須です。

写真 老人ホームでの廊下で撮ったもの

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