北欧の妖精トロル シリーズ1
北欧で有名なトロル。
特にノルウェーの物語や伝承によく登場してきます。
トロルの基本的なイメージとしては、大きくて、醜く、強い。
歩くときは台地を揺らし、怒ると大木を投げつけてきます。
頭が1個とは限らず、3個も、4個も持っている者もいます。
何年生きるのか誰もわかりませんが、年をとりすぎて、頭に草が生えているトロルも。
トロルが死ぬと岩になり、ノルウェーの山にそびえ立つ大きな岩はかつてのトロルとも言われています。
大きくて強いトロルですが、結構おバカなため、よく村人たちに簡単にだまされてきました。
例えば、人間にだまされて、太陽の下に出てきたり。
トロルは日光に弱いとされているため、そのまま石になって、動けなくなります。
このように、トロルが人間にだまされる物語はノルウェーにはたくさんあります。
(写真は背中に草が生えたトロル/ノルウェーの有名なデザイン家Theodor Kittelsenによる『自分が何歳なのか熟考するトロル』)
アスケラッデン(Askeladden)はノルウェーの多くの物語に出てくるヒーローです。
3人兄弟の一番下で、小さく、貧乏、けれど勇気があって物語の最後にはよくお姫様とハッピー・エンドを迎えます。
そのアスケラッデンとトロルのお話で、おかゆを食べる話があります。
トロルに食べられそうになり、おかゆ早食い競争をトロルに持ちかけたアスケラッデン。
単純なトロルは一生懸命食べますが、アスケラッデンは食べたふりをして、おかゆをお腹の下に隠したカバンに入れ流します。
しまいには、ナイフでカバンを切り、「ほら、こうやってお腹を切って、おかゆを外に全部出したら、僕みたいにもっと食べれるよ!」とトロルに言います。
おバカなトロルは、その真似をして、実際にお腹を自ら切り開いて死んでしまいます。
(写真はTheodor Kittelsenによるデザイン『”もう食べられないよ”と叫ぶトロル』
醜くて無知なトロルですが、私は「かわいいな」と思ってしまい、愛着が沸いています。
参考:"Stein på stein" Elisabeth Ellingsen / Kirsti Mac Donald 発行元:J.W.Cappelens Forlag AS, Oslo 2005
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