ラスベガスの2011年を振り返って
こちらはただ今12月30日の夜。
予想では明日のNYE(New Years Eve:大晦日)には31万人以上の人出だとか。
今日の午前中からストリップ(大通り)には車が一気に増えて、ホテルはいつもよりたくさんの
人でごった返し始めており、明日のカウントダウンに向かって街全体が盛り上がっています。
そんなラスベガスの一年を振り返って、今年の三大ニュースというか、
印象的だったできごとを3つほど。
○元気が出てきたダウンタウン
景気どん底、2桁の失業率のラスベガスにあって、じわじわと元気になってきたダウンタウンが
話題に上ることが増えました。
特に今年はアートギャラリーを中心とした"First Friday", フードトラックの集まる"Vegas Streat" と2つの月いちイベントが、
フリーモント・イーストで定着して、観光客でにぎわうフリーモント・ストリートとは別の
新しい顔を作り始めています。
来年は、今かなり元気な企業"Zappos"が、ダウンタウンの元市庁舎をオフィスキャンパスと
して引っ越してきますので、ダウンタウンは引き続き話題の発信地として、元気を生み出してくれることでしょう。
○去り行くホテルたち
**写真はusatodayよりお借りしました。
クローズと同時に、家具はもとより、カーテン・廊下のカーペットからトイレットペーパーホルダーにいたるまで、
何から何まですべて売りつくされました。
最近のニュースによれば、トレードマークだったローラーコースターは取壊され、
ホテル本体はビアガーデンを含む施設に生まれ変わる予定のようです。
資金繰りが着かずに建設途中でストップしてしまったホテル、「フォンテンブロー」。
ダウンタウンの老舗・プラザホテルが、9月の改装オープンにあたり、
この未完成ホテル「フォンテンブロー」から客室内の家具・調度品を買い取って使ったことで話題になりました。
そして、ストリップで今一番HOTなシティセンターの中で、ひっそりと空っぽのまま
たたずんでいる「ハーモン・ホテル」。
途中まで建設された時点で施工上の欠陥があるのがわかり、
当初の約半分の高さで完成となったものの、その後耐震性の問題もありオープンには
至らなかったという悲しいホテル。
夏には、爆破解体のための申請が当局に出されました。
(今までにもいくつものホテルが、爆破解体の憂き目にあいました)
今はまだ引き続き、シティセンターやショー「ビバ・ラスベガス」の広告用タワーとなっています。
○東日本大震災がラスベガスにもたらしたこと
遠く離れた日本での大災害にいてもたってもいられず、とにかく何かできることをしたい、
という気持ちがたくさんの人たちに生まれ、様々な募金活動という形になりました。
日本では今年を代表する「ことば」のひとつとして「絆」が選ばれたそうですが、
まさにこちらラスベガスでも、この大震災をきっかけとして、
今まであまり実感することのなかった、日本人コミュニティの「絆」がぎゅっと強く
結ばれました。
友人・知人との繋がり。地域との繋がり。母国・ふるさととの繋がり。
そういった繋がりがたくさん集まって、ひとつの太い絆となったのだと思います。
そしてその絆は、日本人である・ないに関らず、ラスベガス中のたくさんの人たちの気持ちで
さらに固められたと言えるでしょう。
*
今年一年、ラスベガス特派員ブログを訪ねていただき、ありがとうございました。
2012年もいろいろなラスベガスをお伝えしていきますので、どうぞ宜しくお願い致します。
(12月のお題"2011年3大ニュース")
筆者
アメリカ・ネバダ州特派員
石川 葉子
ラスベガスに来て20年ちょっと。ローカルツアーオペレーター出身のフリーランスライターです。
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