ハンガリーのイースター [2] 水かけ習慣「Locsolás」
イースターの月曜日の朝、ハンガリーでは「Locsolás (ロチョラーシュ)」という
"水かけ" の習慣があります。
本来は "(植物に) 水をやる" という意味があるのですが、この日はお花に水をやるのではなく、
女性をお花に見立て、「いつまでも枯れないように」「いつまでも美しく咲き誇って」
という願いを込め、男性が女性に水をかけるのです。
水をかけると言っても、ブダペストでは少量の水をちょっと引っかける程度ですので
女性のみなさま、ご安心を!
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イースターの頃に咲く、色鮮やかなスイセンの花
男性は女性に水をかける前に「水かけの詩」を暗唱します。
短いものから長いものまでいくつもの詩があるのですが、今回はその中からひとつ、
子供でも暗唱することができる有名な詩をご紹介させていただきます。
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Zöld erdőben jártam, kék ibolyát láttam.
El akart hervadni, szabad-e locsolni?
みどりの森を歩いていたら、青いスミレを見つけたよ。
スミレはしおれてしまいそう、お水をやってもいいですか?
・‥...━...‥・‥...━...‥・‥...━...‥・‥...━...‥
こんな風に聞かれたら、たとえ肌寒さが残る朝でも「お願いします!」と
言いたい気分になるから不思議です。
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"赤色たまご" が持つ意味とは...?
水をかけてもらった女性は、お礼に綺麗に色づけられたイースターエッグをプレゼントします。
むかしは意中の女性に水をかけて、お返しのたまごが "赤色" だったら、それは
「あなたに気があるの♡」という意味だったのだそう。
色で気持ちを伝えるなんて、なんだかロマンチックですね〜!
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やさしい色合いの、ロウ染めタイプ
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まるでレースのような、穴を開けて模様をつけるタイプ
ちなみに、イースターエッグはハンガリー語では「Húsvéti tojás (フーシュヴェーティ トヤーシュ)」
または「Hímes tojás (ヒーメシュ トヤーシュ)」と呼ばれています。
溶かしたロウを使って模様を描いた後に、染め液に漬けて色づけしたものが有名ですが、
その他にもたまごの殻に小さな穴を開けて模様をつけたものや、馬蹄でモチーフ柄が施されたものなど
様々な種類があります。
![hv2_5.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/budapest/assets_c/2014/04/hv2_5-thumb-600x450-104807.jpg)
手のひらサイズの折り紙うさぎ
今年は「水かけ」のお返し用に、折り紙でうさぎのたまご入れを作ってみました。
たまご型チョコレートを背中に入れたら、ちょっと和風なお返しのできあがり。
和風アイテムを取り入れることで、ハンガリーの方々にもとても喜んでもらえます!
![hv2_6.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/budapest/assets_c/2014/04/hv2_6-thumb-600x450-104809.jpg)
各メーカーのイースターチョコが勢揃い
ブダペストでは近頃、水をかけるかわりに香水をシュッと髪にひと吹きする人や、
お返しもイースターエッグのかわりに、イースターチョコレートを渡す人が多くなりました。
そのためこの時季になると、スーパーマーケットには数え切れないほどのチョコレートが並びます。
少し前まではミルクチョコレートでできたものばかりだったのですが、近頃はホワイトチョコレート、
ダークチョコレート、ミントチョコレートなど個性あるものや、質のよいものが増えてきたので
選ぶ楽しみが増えました。
価格は、1個100HUF(約46円)〜1,000HUF(約460円)くらいです。
![hv2_7.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/budapest/assets_c/2014/04/hv2_7-thumb-600x450-104811.jpg)
「BOCI (ボツィ)」と「Tibi (ティビ)」は、ハンガリー生まれ
私は春に帰省する際、この時季ならではのお土産としていくつか持っていきます。
ハンガリーでは箱入りのお菓子の中身が個包装されていないもが多いので、
このように可愛く個包装されたお菓子は、ちょっとしたお土産にもってこいなのです!
ただこのチョコレートは中が空洞になっているタイプが多いので、帰国したら耳がポッキリ...
なんてことにならないように気をつけてくださいね。
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