ネパールの治安情勢等(11月27日付)
11月27日付、在ネパール日本大使館からのお知らせを転載します。
===以下転載===
1 治安情勢
(1) ティハール及びチャトの祭り終了後、タライ地域での抗議活動が再び活発化し
ています。11月22日には東部地域サプタリ郡で抗議活動者の中から死者が3名出ているほか、抗議活動者及び治安当局者の間で多数の負傷者が出ています。
(2) 抗議活動の手法については、ラクソウル(インド)―ビルガンジ(ネパール)
地点での座込みに加え、東西マヘンドラ・ハイウェイの通行を妨害するというものもみられます。
(3) 23日には、タライ地域での抗議活動を主導する統一民主マデシ戦線の幹部の
1人が「抗議活動は、最早、我々でも管理することができない状況となった。」旨、発言しています。
11月20日付お知らせ でお伝えしたとおり、統一民主マデシ戦線は、現在、継続中の抗議活動遂行に当たり、東部ビラトナガルの国境における医薬品等の搬送については妨害しない旨、表明しました。
しかし実際は、その後も医薬品輸送中の車両や病人を搬送中の救急車が抗議活動グループによって攻撃される事案が引き続き発生し、一部では死者も発生しています。
(4) このような状況を踏まえ、インド国境を含むタライ地域への不用不急の渡航は
控えることをお勧めします。
2 燃料の供給
(1)20日付お知らせ でお伝えして以降、大きな改善は見られません。報道によれば、ネパール商業供給相は「ガソリン及び調理用ガス(LPガス)が不足中(ガソリンは緊急用備蓄のみ。調理用ガスは国内需要の1割程度のみ)。また、ネパール国内の食料備蓄品は十分にあるが、食用油及び豆類の価格が高騰中である。」と発言しています。
(2)当館では、同月18日、在留邦人を含むネパールの全住民は燃料及び物資の不足で困難に直面しており、また、震災復興の活動にも障害が発生していることを踏まえ、この状況が平和的に解決されることを望む旨のステートメント(http://www.np.emb-japan.go.jp/ann/181115.html)を表明しました。
3 航空便(国際線)の状況
当地の燃料不足を受けて、ドラゴン航空便の発着時刻が高い頻度で変更されています。これは、カトマンズ発香港行きの航空便の約半数が、香港到着前に給油をしているところ、最近の給油場所がダッカからバンコクに変更したことによるものです。
バンコクで給油をした場合、香港着午前5時30分の予定が、午前8時20分頃(約3時間遅れ)に変更されることがあり、これまで乗り継いでいた午前8時40分香港発日本行き便に乗り継げない事例が増えています。
航空会社側は、このように乗り継ぎができない場合には、自動的に後発便を予約をしていますが、旅行会社にはこの旨の連絡が入っていないことが多いようです。
4 航空便(国内線)の状況
基本的に通常運行です。
(国際線及び国内線の状況は、中止・変更の可能性がありますので、御利用の各航空会社から最新の情報を入手して行動するよう心がけて下さい。)
筆者
ネパール特派員
春日山 紀子
2000年よりカトマンズ在住。
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