イタリアの新大統領にセルジョ・マッタレッラ氏
皆さん、こんにちは!
日本では今日節分の日ですね!いいなあ。
私もこっちで鬼は外福は内をしよっと!!!
(お豆さんはイタリアの乾燥豆になりますが。。。笑)
太巻きガッツリ食べたいなあ。。。ああ、日本食が恋しい。。。もう、限界かもです。
今年はどちらの方向で食べるのでしょうか?
さて、今回は、高齢を理由に今年1月14日に辞任したジョルジョ・ナポリターノ前大統領(89歳)の後任に、イタリアの新大統領が今日正式に決まりましたのでお伝えします。
国王や日本のように天皇がいる国では大統領は存在しませんので、馴染みが薄く、日本人にはあまりピーンとこないと思いますが、外国では、アメリカを初め、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、中国(国家主席と呼びますが内容は大統領みたいなもの)韓国などが大統領制度です。
基本は、国ごとに首相と、大統領の違いを見るしかないのですが、
一般的には、国民は直接選ばずに、国民が選んだ国会議員がその後決めるのが首相で、国民が選挙で直接選ぶのが大統領です。
しかしながら、イタリアの大統領の場合、議会議員と州代表による選挙によって決まります。(首相に関しては大統領が最終的には指名しますが、議会が決める場合や選挙で代表者を決めてその中から選ばれる場合もありますし、その時々で変更があります。)
任期は7年です。
今回は、1回目から3回目までは3分の2を超える得票は獲られず、巷では、イタリアに初の女性大統領が生まれるかも?!とか、久しぶりに右派から?!と噂され、テレビでも色々な番組で誰が大統領に?!と興味津々でしたが、1月31日、4回目の投票で、セルジョ・マッタレッラ氏(73歳)が過半数の505票を大幅に上回る665票を得ました。
マッタレッラ氏はシチリア、パレルモの出身で、初めてシチリアから大統領が誕生しました。現在、憲法裁判所裁判官、以前には副首相や文部相、国防相などを歴任し、元左派(現在は中立だそうですが。)で政界の信頼が厚く民主党のレンツィ政権にとって今後メリットだと言われています。
そして本日、2月3日午前10時、首都ローマにある下院で宣誓し、12代目のイタリア大統領に正式就任されました。
マッタレッラ氏には、実は悲しい過去があり、その昔、実弟がシチリアの知事だったのですが、1980年1月6日にマフィアに殺される事件がありました。
1970年後半から1980年代はマフィアの力が強かった時代で、政治家を初め、裁判官、弁護士などがよく殺されました。
そして残念ながら奥様はすでに他界されていて、国によれば伴侶がいない場合は、大統領になることができない可能性もあると言われていますが、イタリアの国に関してはそんなことはありませんでした。
彼の父親や兄弟も政治家でいわゆる政治家一家です。3人の子供がいます。
実父が政治家だったために高校生からローマに住み、大学は1964年、ローマのラ・サピエンツァ大学法学部を最高点110e lode (ローデ)で卒業。
個人的には、イタリアの現在の首相は、元フィレンツェの市長で最年少で首相になられたマッテ―オ・レンツィ氏、新大統領セルジョ・マッタレッラ氏がシチリアの出身なので、これからはさらにイタリアの国が北、南でうまく調和できるようになり、少しでも市民の心の痛みがわかる、そしてイタリアの国がポジティブに発展してくれたらなと期待しています。
といってもイタリアは大統領は国家元首として儀礼的な役目を果たすのみで象徴に近いので権限はさほどありませんが。。。しかしながら、国会議員でもなんでもなかったマリオモンティ氏を当時大統領だったナポリターノが推薦し、その後モンティは首相になれましたし、時々急に政治の力も発揮できる人物で、政府や軍に対する指示や、全ての公務員の任命権や指名権を持っています。12月31日には、毎年恒例大統領年末のご挨拶が生中継されますし、やはり国の代表的な役割をしますので、誰でもいいというわけにはいきません。
もちろん、誠実で、地味で、真面目で、清く正しく美しく活動をされた方が大統領には選ばれるようです。
イタリア語のサイトを見つけました。良かったらご覧くださいね!
ケイコ
筆者
イタリア特派員
ピッパ
イタリアミラノへオペラ留学後日伊間を往復する暮らしを初め、結婚後はイタリア各地に移住。
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