ミシュラン観光ガイドで3つ星 あの夕日がアスタナからスタート!
突然ですが、アスタナの夕日はとっても綺麗です。
郊外に出ると、空を真っ赤に染めながら広大な地平線に沈む夕日を見ることができます。
時代はさかのぼり、シベリア抑留時に見た夕日に魅せられ一生かけてこれを芸術作品で
再現しようとしたすごい日本人がいました。 その名も久保田一竹(くぼた いっちく)
山梨県にある美術館がミシュラン観光ガイドで見事3つ星に輝いた、そうあの御方です。
一竹さんは終戦後シベリアに抑留され過酷な生活を強いられる中、毎日美しい太陽が地
平線に沈むのを見て「いつかこの美しい夕日を作品に残したい」と心に誓ったそうです。
そんな一竹さんの作品展「着物職人久保田一竹の世界観」がここアスタナで開かれました。
会場は国際会議も開かれる独立宮殿。3千人収容可能なホールも備えた大きな建物です。
2階の展示室はとても賑わっていて、熱心に説明文をメモする若い女性が沢山いました。
着物は全42着、一枚一枚が芸術作品。これらを横に並べると一つのキャンバスになり春
夏秋冬、壮大な風景が現れます。中には富士内部に燃え上がるマグマを表現したものも。
「辻が花」は室町時代隆盛を極めた、縫締絞りを技法とした文様染め。豊臣秀吉など武
家に好まれたことで一世を風靡したものの、江戸初期に現れた「友禅染め」により衰退。
一竹さんは、その後技術が継承されなかった「辻が花」の研究をつみ重ね、現代に息づ
く染色に発展させた独自の「辻が花」を還暦でようやく完成させることに成功しました。
その後、百着を超える連作「光響」の完結を目指していましたが、惜しくも85歳で他界。
個展は1977年を皮切りに世界各国をわたり、1995年には現存作家として初となる国立
自然史博物館(ワシントンD.C.)などでも個展を開き、いずれも好評を博してきました。
今回の海外巡回展は、なんとアスタナからスタート。アスタナのあとはモスクワへとわ
たり、ドバイ、そしてパリへと続きます。ながいながーい、旅ははじまったばかりです。
ちなみに、この様なかたちで日本の芸術作品がアスタナで紹介されるのは今回が初めて。
毎日3千人を動員させたほど大成功を納めた着物展を機に、これからも日本文化が紹介
される機会が増えていくといいですね。最後に、一竹さん拘りの作品をご堪能下さい☆
【Palace of Independence】
Address: Tauelsizdik Ave 52, Astana
Phone:8 (7172) 700 383
Website:http://www.inform-city.com/?p=11606
Hours:10:00-18:00 (TUE~SUN)
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