大学路で日本文化解禁事情をのぞいてみよう

公開日 : 1999年04月19日
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 韓国ではこのところ、日本の映画やコンサートなどが少しずつ一般公開されるようになってきました。映画は一段階目として国際映画祭受賞作品であることを条件に、「HANA-BI」や「影武者」が鳴り物入りで上映されましたが、人気はいまいちだったようです。映画マニアや日本語上級者はすでに見ているような作品ばかりで、実際に見たいものはなかなか上映されていないというのが実状です。続いて「うなぎ」が上映されますが、人気のほどはどうでしょう?  そんな中、つかこうへいの演劇3作品が日本演劇解禁第一号として上演されています。NHK衛星放送のニュース時間には、初演を終えたつかこうへいさんのインタビューもソウルから生中継されました。公演タイトルは、韓国人役者の韓国語による「東京から来た刑事」と「平壌から来た刑事」、日本人役者の日本語による「女刑事の話」です。今までも日本の演劇を韓国語で上演することはあったので、やはり今回の目玉は「大分市つかこうへい劇団」による演劇「女刑事の話」でしょう。しかしこの演劇の公演日は23日から25日までの3日間で、時間も16:30からに限られています。しかも、18歳未満は観覧が禁止されています。公演中日本語の歌を流すことにも許可が下りなかったようです。 いろいろ緊張感漂う解禁ですが、戦後の長い空白を考えれば、まあ始めは仕方がないのでしょう。若い人は結構けろりとしているのも印象的です。劇場に足を運んでその雰囲気を感じてみてください。 ***つかこうへい演劇公演日程***日時:4月16日から4月27日まで、16:30と19:30の2回公演場所:文芸会館大劇場(大学路中心にあるマロニエ公園横の煉瓦の建物)問い合わせ:02−8266−123、02−539−0303(予約)料金:S席20000ウォン、A席15000ウォン  文化解禁の一番後に回されているのが歌謡曲と漫画です。でも、すでにカラオケでは日本語の分からない人もハングルの発音表記字幕を見ながら流行の歌謡曲を歌っているし、漫画喫茶では次々に翻訳された日本の人気漫画を読みふける姿があります。特にカラオケボックスは韓国と日本の歌が両方歌えるところが人気で、次から次へと最新歌謡を歌ってしまう10代にはかないません。 大学路にある「ドレミファ・ノレパン」は、数あるカラオケボックスの中でも有名な日本の最新歌謡の歌える場所です。マロニエ公園から地下鉄駅の方に歩くとロッテリアがあります。ちょうどその裏手くらいに「ドレミファ・ノレパン」はあります。地下ですが、入り口には大きい看板があり、音符のネオンが目印。近くで聞いても教えてくれると思います。  大学路は小劇場やライブハウス、レストランや飲み屋等が集まった若者の人気スポットです。これからの季節マロニエ公園にある野外劇場では、無名歌手のコンサートや大道芸人のショー、伝統的な舞踊や音楽を楽しむことができます。公園の周辺にはおしゃれなカフェやレストラン、最近流行の居酒屋などが集まっていますから、見たい演劇を決めてチケットを買ってから、あちこちぶらぶら暇つぶしするのに事欠かない街です。

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つかこうへい演劇特別公演ポスター。在日韓国人の彼が、東京新国立劇場の開幕公演をまかされたことが誇らしげに書かれている。

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