Tippling club x Adrift スペシャルイベントに日本人バーテンダー参戦!
今年、2017年のAsia's 50 Best Restaurants で27位、つい先日The World's 50 Best Bars で31位と、レストランとしてもバーとしても世界の注目を集めている、Tippling Club。Ryan Cliftシェフによるイノベーティブな料理を提供しているレストランです。
日本にDavid Myers Cafeを出店、シンガポールでは、マリーナベイサンズ内のAdriftを持つDavid Myersシェフを迎えて、日本をテーマにしたイベント、Journey through Japan with Ryan Clift & David Myers が行われました。
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(左からRyanシェフ、ゲストバーテンダー空人さん、Davidシェフ)
「4年前にシンガポールに初めて来た時に食べたのが、このTippling club の料理」、というDavid シェフ。
「Ryanシェフの料理ははモダンでアーティスティック、未来的な料理を理解しやすい形で提供している」と語ります。
一方で、自分の料理は「素材の純粋な味と、世界を旅する中で見つけた味わいを表現している」と語るDavidシェフ。メディアイベントでは、なかなか食べる機会のないDavidシェフの料理を中心に構成され、Ryanシェフは、メインの前のスナック類、そしてプレデザートを担当する形となりました。(実際のディナーでは、Ryanシェフもコースの半分を担当)
さらに、スペシャルゲストとして、フィンランドのジンメーカー、Kyro Distilleryのブランドアンバサダーで、日本を拠点に活躍する野村空人さんのカクテルとのペアリングが楽しめるという豪華な内容です。
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メディアイベントでは、野村空人さんのカクテルは、ウェルカムドリンクという形での提供。
日本の梨とバニラのシロップに、味の印象の強い、酸味の強い酵母を使っているInternational Wine Challenge 2015で銀賞を受賞した誠鏡のスパークリング日本酒に、Kyro Distillery の Napue Gin を合わせた A Pear of Flowerをいただきました。
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日本酒の繊細な風味は残しつつ、ジンのアルコールのボリューム感もあり、暑いシンガポールの気候にもあう、しっかりとした酸味とバランスの取れた甘みのカクテルでした。
Ryanシェフによるスナックは、抹茶の入った自家製のパンに、細かく刻んだ昆布を混ぜ込んだ自家製の発酵バターからスタート。下に大葉が敷いてあり、パンにバターをつけて、大葉で巻きながらいただきます。
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続いては、Tippling clubの定番、炭の入った天ぷらの衣をつけたパプリカを揚げて、醤油とワサビのエスプーマを添えたもの。
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トムヤムクンのクリームに揚げたカレーリーフを入れ、すりおろしたココナッツの果肉を散らしたもの。たっぷりと卵黄が入った濃厚なクリームです。
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マンチェゴチーズのスライスとオリーブオイルの粒の乗った小麦粉の中が空洞のペストリー、
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今回の食材はすべて築地から仕入れたというDavidシェフ。
Willow Smoked Bonito
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柳の木を使い5回スモークをかけたという鰹は、醤油とみりん、唐辛子に20分マリネして。西洋人のシェフにしては珍しく、鰹を皮ごと使っているのが意外でした。豆腐にチキンオイルを入れたピュレ、上にはわさびのクリームが乗っています。青リンゴの細切りに、ピクルスにした小さな玉ねぎ。豆腐のピュレはヘルシーなマヨネーズのような感覚で使っているのだと感じました。
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樽香のあるオーストラリアのRotgipflerというぶどうの白ワインとの相性がよく、香ばしさを引き出している組み合わせでした。
Cuttlefish
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イカスミを使ったおかゆは、ソースの部分に卵黄がたっぷり入っているような濃厚な味わい。フェンネルシードの甘い香りに、木の芽が合います。おかゆの中にも、角切りにしたコウイカ、唐揚げのコウイカが上に乗っています。タイムのオイルをかけてさっぱりと。
Ocean Trout
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低温で軽く火を入れただけの、オーストラリア産のオーシャントラウトのコンフィ。
今が春のオーストラリアからは、グリーンピース。ビーツをオーブンで表面が焦げるまで焼いて、甘さを引き出してから、中だけをくりぬいて使っているピュレ。発酵させたブルーベリーのソースが、色合いとほのかな甘み、酸味を加えます。
バーントバターのソースが、あまり火を通さない材料が揃う一皿の重石のような役割を果たしています。
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トラウトにビーツ、ブルーベリー。見た目にも色鮮やかな、様々な赤い色素の味を盛り込んだようなフレッシュ感溢れる一皿。
Dry Aged Duck
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フランス産の鴨肉は2週間ドライエイジングして、kumquatと呼ばれるオーストラリアの金柑のピュレ、パセリのピュレ。酢でマリネしたオイスターマッシュルームは、ナッツのようなコクがあります。
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厚めの皮の表面はカリッと、中はしっとりと仕上がっていました。添えられたフォワグラのピュレが、甘酸っぱい金柑のピュレと好相性でした。
Pre Dessert
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Ryan シェフによるもの。大手香料メーカー、IFF(International Flavors & Fragrances)社と長年共同開発してきたというだけある個性的なもの。IFFで宇宙の香りを解明しようと、宇宙服から抽出した香りを分析したのだが、当然基準となる味わいは地球上に存在するものだけ。機械が計測したのは、マンダリンジュースの香りだったということで、マンダリンマドラスカレーのアイスクリームの入ったチョコレートトリュフを作ったのだとか。
横の宇宙船が描かれた紙には、実際に測定された香りが染み込ませてあり、焦げた金属のような香り、白檀のような香りにも感じました。
もう1つは、こちらも定番の、Ryanドクター処方による「胃薬」。小さなイチゴチーズケーキ味のタブレットが入っています。
Rose Parfait
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ローズのクリーム、急速冷凍したラズベリー、梅干しのピュレの下にチョコレートの餅が隠れています。冷やしてあるので、もっちりというより少し固い食感。梅もラズベリーもバラ科の植物、味わいの相性がよかったです。
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ドバイに来週、グリルハウスや東京スタイルのミクソロジーバーなど、3店をオープンするというDavidシェフ、日本のバーテンディングにも注目しているようです。
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レストランとしてもバーとしても人気の高いTippling club、先日も後閑信吾さんとのコラボレーションを行ったばかり。カクテルペアリングはだいぶ一般的になって来ましたが、香りをキーワードに、料理とカクテルとの新たな可能性を探っている印象です。メディアイベントでも、積極的に英語でカクテルの説明を行っていた野村空人さん。野村さんのように、世界を相手に発信できる日本人バーテンダーの人気、これからますます高まっていく気がします。
![th_1IMG_1011.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/singapore/assets_c/2017/10/th_1IMG_1011-thumb-640x480-292218.jpg)
<DATA>
■Journey through Japan with Ryan Clift & David Myers
イベント日時:2017年10月13日(金)、14日(土)18:00〜(終了)
■Tippling Club
営業時間:ランチ 12:00〜15:00(平日のみ)、ディナー 18:00〜深夜 (日曜休)
住所:38 Tanjong Pagar Road, Singapore 088461
TEL:+65 6475 2217
URL: http://www.tipplingclub.com/
アクセス:MRTタンジョンパガー駅から徒歩7分程
【記載内容について】
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