倉敷屏風祭 ―倉敷市美観地区―
![PA155323.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/okayama/assets_c/2017/10/PA155323-thumb-730x548-296255.jpg)
今月は倉敷美観地区をご案内していますが
阿智神社の秋季例大祭にちなんだ行事に
倉敷屏風祭があります。
今年、日本遺産の構成文化財にも認められた伝統行事です。
![PA155307.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/okayama/assets_c/2017/10/PA155307-thumb-730x548-296245.jpg)
あいにくの雨でしたが多くの人で賑わっていました。
まずは国重要文化財の旧大原家住宅です。
普段は倉敷格子が嵌められたお部屋ですが
見えやすいように開け放っています。
![PA155304.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/okayama/assets_c/2017/10/PA155304-thumb-730x548-296247.jpg)
こちらの屏風は版画家棟方志功の作品です。
枝葉を広げたヒノキが力強く従来の屏風の雰囲気を覆す
ダイナミックな屏風でした!
元々は襖絵だったものを屏風に作り替えたものだそうです。
大原家と棟方志功は親しい中で
先月も大原総一郎と棟方志功の親交をあらわす書簡が
新たに見つかったと報道されたばかりでした。
棟方に政策を依頼した作品の出来を厳しく批判する内容で
独自の審美眼で芸術家を導いた大原氏と
叱咤を受け止め飛躍した棟方の絆を物語る資料となるそうです。
美観地区の大原美術館には棟方志功の展示室もありますよ。
![PA155322.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/okayama/assets_c/2017/10/PA155322-thumb-730x535-296249.jpg)
こちらは永井邸だったかな?
格子戸を開け放ちて自由に入れます
四季折々の自然を描いた穏やかな屏風でした。
着物や甲冑も飾り華やかでした。
![PA155325.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/okayama/assets_c/2017/10/PA155325-thumb-730x548-296253.jpg)
築100年以上の造り酒屋、森田酒造の屏風です。
虎の子がお乳を飲んでいるところで
母親は厳しい顔で周囲を伺っています。
![PA155329.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/okayama/assets_c/2017/10/PA155329-thumb-730x548-296257.jpg)
加藤邸も格子戸を外して玄関の上がり框に設えていました。
「鶴亀」という二曲一隻の屏風です。
唐の書に影響を受け頼山陽など文人とも交流があったという
篠崎小竹という儒学者の屏風です。
![4.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/okayama/assets_c/2017/10/bfa149bde33d8296188caeeb053e7f1a4b39c360-thumb-730x538-296259.jpg)
東町の難波邸です。
ここでは地元テレビ局の撮影が行われていて
肝心の屏風の写真が上手く写っていませんでした。
こちらにも華やかな自慢の一品のお着物が。
説明文によると大正時代、広島の造り酒屋からお嫁に来た奥さまが
嫁入りの時に纏ったお着物だそうです。
当時、倉敷駅から東町まで続いた嫁入り行列が
大名行列のようだったとか!
戦前はそんな雅やかな花嫁行列が
繰り広げられていたのでしょうか?
今では、まず見られない光景ですね。ご紹介したのは、ほんの一部ですが
それぞれのお宅が先祖から伝わる屏風を飾る
~わが家のおひろめ祭~ 雅やかな世界でした。
![](https://static.arukikata.co.jp/data/profile/11000/10078/20221012_151225_679c0b31_w320.jpg)
筆者
岡山特派員
mami
岡山生まれの岡山育ち。岡山市内在住の生粋の「おかやまっ子」です。
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