エッフェル塔が日本をテーマに 皇太子さまによる点灯式が開催【ジャポニスム2018】
今年はフランスで日本文化を紹介する「ジャポニスム2018」が開かれています。その中の一つのイベントとして、9月13日と14日の2日間、エッフェル塔が日本に関するライトアップで照らされました。デザインを担当したのは照明デザイナーの石井幹子さんと娘のリーサ明理さんです。
点灯式はエッフェル塔の正面に位置するシャイヨー国立劇場で開かれ、点灯ボタンは来仏中の皇太子さまによって押されました。その点灯式に行ってきました。
式の当日13日は、中村獅童さんと中村七之助さんによる松竹大歌舞伎の初日でもありました。演目は『色彩間苅豆かさね』と『鳴神』が演じられたのですが、『色彩間苅豆かさね』が終わった後、幕間が1時間取られ、皇太子さまおよび観客は劇場内のエッフェル塔が見渡せるロビーへ移動。そこで式が執り行われました。
式が始まる前に観客には無料でシャンパンが振舞われました。そして皇太子さまが点灯ボタンを押し、繰り広げられる10分間のスペクタルを堪能。雅楽など日本の楽器を用いた曲が流れる中、日の出や富士山、江戸時代の画家・尾形光琳の代表作『燕子花図屏風』をモチーフにしたデザインが、10分1セットで9月13日と14日の20時30分から翌1時の間、エッフェル塔に投影される仕組みです。
点灯式の後は、再び歌舞伎の続きを鑑賞。特に『鳴神』の滑稽なやり取りのシーンでは、フランス人の観客が大いに楽しんでいました。
これからも企画されている「ジャポニスム2018」のイベント。同じ演目や内容でも、日本で見るのとフランスで見るのとでは、観客の反応や雰囲気など違っていて面白いですので、この時期にフランスに滞在する方はぜひ足を運んでみてください。
筆者
フランス特派員
守隨 亨延
パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。
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