おすすめ必見!チェルタルドのシンボル「プレトリオ宮殿」と日伊姉妹都市交流が育む友情を映す二つのシンボル
皆さん、こんにちは!
「イタリアは太陽の国だ!」と巷でよくイメージされるに相応しいかの如く、
盛夏の力強いソーレ(太陽)がサンサンと照り付ける中、ここトスカーナ州のフィレンツェ県に
広がる田園地帯の所々に広大なひまわり畑が現れ、その風景が見ごろを迎えています。
![H 1.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/florence/assets_c/2019/07/H%201-thumb-730x1313-463779.jpg)
イタリアの太陽を一杯浴びて咲き誇るそんなひまわりを見る度に元気がわいてくる
今日この頃です。
さて、トスカーナの大自然に囲まれた中に点在する小さなボルゴ(まち)のひとつであるチェルタルド、
小さいながらも悠久の歴史を持ち、はるか遠い昔、自治都市国家(コムーネ)として栄えた
中世時代の面影をそのまま残す歴史地区集落、チェルタルド・アルトが現存しています。古く重厚な
石畳の道と赤レンガ造りの家々が立ち並んでいて、そこに一歩足を踏み入れると、まるで時計の針が
止まっているかのような不思議な感覚を覚えますが、家々の外壁にはためく洗濯物や窓の脇を綺麗な
花鉢で飾る風景から、こんにちそこに住む人々の日常生活の香りが伝わってきます。
その集落の一番高い頂には、中世の自治都市国家時代の行政庁だった古いレンガ造りの
建物・プレトリオ宮殿がそびえ立っています。
![H 2.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/florence/assets_c/2019/07/H%202-thumb-730xauto-463781.jpg)
長い時代を経た今も変わらないチェルタルドのシンボル的存在で、勇壮な姿を一目みようと
イタリア国内をはじめ欧米各国から多数の観光客が訪れます。
正面に見える当時の歴代の行政官達の紋章が飾られたファサードが有名で、入り口の門をくぐると
天井は壁画で覆われ、
![H 3.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/florence/assets_c/2019/07/H%203-thumb-730xauto-463783.jpg)
その奥には、中世期の井戸がそのまま残るちょっとした空間があります。
![H 4.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/florence/assets_c/2019/07/H%204-thumb-730xauto-463785.jpg)
また宮殿内は、オリジナルの古い壁画が描かれたいくつかの部屋があり、
![H 5.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/florence/assets_c/2019/07/H%205-thumb-730xauto-463799.jpg)
折に触れアーティストの個展等のイベント会場となります。ちなみに去年2018年には、
チェルタルド・群馬県甘楽町(かんらまち)姉妹都市提携35周年を記念し、甘楽町在住の
二人の巨匠(人間国宝で木工藝アーティスト及び有名な書家)の作品展覧会が開催されました。
そんな歴史あるプレトリオ宮殿の中庭に、1983年に締結された姉妹都市提携10周年を記念して
1993年10月に甘楽町国際交流振興協会からチェルタルドへ贈呈された茶室が建っています。
![H 6.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/florence/assets_c/2019/07/H%206-thumb-730xauto-463791.jpg)
「甘楽庵」と名付けられ、贈呈から20数年を経た今も凛とした姿を保っていることに深い感慨を
覚えます。茶室に掲げられた「甘楽庵」の看板文字は、36年前に将来を思いチェルタルドとの
交流を始め、茶室贈呈実現に切なる希望を抱いたという甘楽町の元町長(故人)の直筆と
のことで、その文字に込められた亡き元町長の熱い想いが伝わってくるようです。
地理的に遠く離れ歴史も文化も大きく異なるその違いを乗り越え、お互いを尊重し理解しようと
努力を重ねながら、日伊の姉妹都市の友情を育むための様々な交流事業を推進してきた多くの
情熱的な先人達への想いを馳せる貴重な存在でありシンボルであると言えましょう。
さらにその茶室の脇に、一本の桜の木が植えられています。
![H 7.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/florence/assets_c/2019/07/H%207-thumb-autox973-463793.jpg)
この桜は日本のオオシマザクラで、種から生まれた実生桜なのです。日本生まれでイタリアで
苗木に育てられ植樹された桜で、両姉妹都市交流における友情の絆の証として記念植樹されました。
根がしっかり大地につくまで幾多の困難がありましたが、それを乗り越え、植樹後3年目2018年の春に
初めて白い可愛い奇跡のお花をさかせた桜なのです。これからも順調に元気に成長し、茶室「甘楽庵」
とともに友好交流の歴史と絆を後世に伝える貴重なシンボル的存在として在り続けてほしいと
願ってやみません。
置かれたところでオリジナルな輝きを放つこの茶室とオオシマザクラの姿をぜひ見に、
チェルタルドを訪れて頂けたら幸いです。
皆さんの来訪をお待ちしております!
< ツーリストインフォメーション>
●チェルタルドへのアクセス
Firenze Santa Maria Novella駅からSiena行きの電車(直通)に乗り、Certaldo駅下車。
所要時間 : 約1時間弱
※歴史地区チェルタルドアルトへは、ケーブルカー乗車。
●プレトリオ宮殿( Palazzo Pretorio )
住所 : Piazzetta Vicariato, 4 Certaldo Alto
開館時間 9:30~13:30 , 14:30 ~19:00 ※4月から10月
9:30~13:30 , 14:30~16:30 ※11月から3月 , ※火曜日休館
入場券料金
4ユーロ / 1人
3ユーロ→14歳以下、65歳以上、学生、25人以下の団体など)
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