パリでKinotayo現代日本映画祭が開幕、続々と注目作品が上映中

公開日 : 2019年12月04日
最終更新 :
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11月26日からKinotayo(キノタヨ)現代日本映画祭が開催中です。同イベントは2006年から続くフランス最大の現代日本映画祭で、フランス劇場公開前の作品を中心に、幅広いジャンルの日本映画を扱っています。来年2月までの期間、フランス全土10都市以上で上映が行われますが、パリはパリ日本文化会館クラブ・ドゥ・レトワール・シネマギメ東洋美術館の3会場で、12月9日まで開かれています。

映画祭期間中は、日本から上映作品の監督や役者が来仏し舞台挨拶も行われ、パリの日本映画ファンにとっては、監督や作品の中の役者と直に触れ合える貴重な機会です。

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▲『典座』 (c) Kuzoku - All Japan Soto Young Priests Association

今年は富田克也監督『典座 -TENZO-』を11月26日のオープニング作品として、KENTARO監督『ターコイズの空の下で』と三池崇史監督『初恋』が特別上映作品に。12月9日のクロージング作品は、衣笠貞之助監督『狂つた一頁』が上映されます。『狂つた一頁』は戦前のモノクロ無声映画。弁士をフランス人落語パフォーマーのシリル・コピーニさんが務め、音楽演奏付きのシネコンサート上映です。

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▲『ターコイズの空の下で』(c) TURQUOISE SKY FILM PARTNERS

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▲『初恋』(c) Haut et Court

初日、パリ日本文化会館で開かれた開会式には、『典座 -TENZO-』の富田克也監督と同作品で主演に出演した曹洞宗僧侶である倉島隆行さんと河口智賢さん、そして『ターコイズの空の下で』のKENTARO監督と同作主演の柳楽優弥さんが駆けつけました。KENTARO監督と柳楽さんは、2日目にパリ日本文化会館で行われた『ターコイズの空の下で』の上映、およびKENTARO監督は12月1日のクラブ・ドゥ・レトワール・シネマでの上映にも登壇しました。

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▲クラブ・ドゥ・レトワール・シネマでの上映時に観客との質問に答えるKENTARO監督

コンペティション作品は以下の11作品がノミネートしています。

『きみの鳥はうたえる』三宅唱監督

『閉鎖病棟』平山秀幸監督

『愛しのアイリーン』吉田恵輔監督

『日日是好日』大森立嗣監督

『月夜釜合戦』佐藤零郎監督

『海を駆ける』深田晃司監督

『マスカレード・ホテル』鈴木雅之監督

『新宿タイガー』佐藤慶紀監督

『岬の兄妹』片山慎三監督

『カツベン!』周防正行監督

『楽園』瀬々敬久監督

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▲『空を駆ける』(c) Art House Films

今後もまだまだ日本から監督が来仏予定です。クラブ・ドゥ・レトワール・シネマでは、12月6日の『岬の兄妹』上映時に片山慎三監督、12月7日は『新宿タイガー』佐藤慶紀監督、『海を駆ける』深田晃司監督、『月夜釜合戦』佐藤零郎監督の3人がそれぞれの上映時に、12月8日は『マスカレード・ホテル』の際に鈴木雅之監督と『きみの鳥はうたえる』上映で菅原和博プロデューサーが登壇します。また12月6日パリ日本文化会館の『海を駆ける』では深田晃司監督が挨拶します。

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▲『カツベン』(c) 2019 TALKING THE PICTURES Production Committee

上映は上記以外の日時にも行われており、スケジュールはKinotayo映画祭の公式サイトからチェックできます。同じ作品でも、日本と海外では上映時の観客の反応や、感動、笑いのツボが大きく変わります。それら含めてぜひ楽しんでみてください。

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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