【オシャナシーダム】ヘッチヘッチー貯水池はサンフランシスコの水源

公開日 : 2021年05月03日
最終更新 :
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▲120号線

カリフォルニア州は2012年~2016年の干ばつの再来とも言われています(干ばつモニターPDF)今回は、2月末にダム見学に行ったときの写真を紹介しますね。今シーズンにヨセミテ国立公園訪問の機会がある方は、ヘッチヘッチー貯水池の水量を見ていただければと思います。

まずは、ヨセミテ国立公園へ車で120号線を使って行く場合、コータービル(Coulterville)手前の山の斜面にこんなパイプが一瞬見えるんですね。ヨセミテ国立公園からのサンフランシスコへ続く水道管です。

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▲オシャナシーダム

北口ビッグオークフラット(Big Oak Flat Entrance)からマザー(Mather)を過ぎ、ヘッチヘッチー入口から若干くねくねした道を通りオシャナシーダム(O'shaughnessy Dam)駐車場。近くには

キャンプ場(要予約)もあるので、夏休みは人気ですがまだ春先だったので訪れる人はほとんどいませんでした。

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▲歩道

さっそく歩いてみました。

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▲ダム上流

春の穏やかな水面には、ヨセミテ国立公園内にある26の滝のひとつ、落差270mトゥィウララ滝(Tueeulala Falls)が見えます。実は、北側にはもうひとつ落差90mのワパナ滝(Wapama Falls)があります。ヨセミテ滝が有名すぎてこんなところにも滝があったんだと初めて知りました。まだ知らないことがたくさんあります。そして目の前に広がるのがサンフランシスコ市民の水源ヘッチヘッチー貯水池(Hetch Hetchy Resevoir)です。春先は雪解け水で水量は増えるのですが、すでに干ばつの心配をしているのでどこまで減ってしまうのか心配です。

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▲車両

作業用車両にはサンフランシスコのマークが入っていますね。山も川もない慢性的な水不足の問題を解決するために市は、一社独占の水道供給の状況から"公共事業"しようとダム建設に取り組みました。1906年のサンフランシスコ大地震の火災もあり、紆余曲折の末、1923年5月に完成しました。

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▲水路のパネル

冬場は、雪が降ってもらわないとやっぱり困るわけですが、今年2021年は雪が少ないとのことで2月に一般車両も入れたのは皮肉な話です。普段は聞き流してしまう地球環境・温暖化問題にまで、つい思いをはせてしまうわけです。

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▲ダム下流

当たり前ですが、下流は荒々しい風景でした(若干足がすくみます)。

ハーフドームの表情の変化

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▲火事の跡

往復の道は、2013年リムフィアー(Rim Fire)の跡がいまでも生々しかったですが、あの年は鎮火直後のオーバールックから見た真っ黒焦げの山の風景に涙しましたが、自然の再生力のすごさに感動しました。

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▲ハーフドームビュー

火事の前までは、車が2~3台しか止められなかったマイナーな場所だったようですが、きれいに整備されました。どこかに表示はないか探してみましたが、見つけられずじまい。地図にも明記されていませんでしたが、ダムからヘッチヘッチーエントランスまでの間にありました。

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▲いろんな角度

見る位置が違うと違う表情になるハーフドームです。ノースフェイスのロゴマークでも有名ですが、それだけじゃないハーフドームです。

今回は、春先の写真から少しマニアックな場所の紹介でしたが、すでにカリフォルニア州は森林火災に向けての準備を進めています。芝生の水まきは早朝か日没後など前回と同じ、枯れ木の処理や電線近くや暖炉の煙突近く枝葉の伐採なども始まっていてとにかく森林火災に備えています。ダムと森林火災の意外な接点でした。

【Hetch Hetchy】

筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

美丸(Mimaru)

サンフランシスコ在住ビアジャーナリスト。全米のクラフトビール探求の日々、訪問したブルワリー、タップルーム情報は随時投稿。

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