ご存知ですか? タンザニアで毎年行われている「自由」という名の聖火リレー
日本では賛否両論のなか、東京オリンピックの聖火リレーが粛々と行われているところですが、タンザニアでも5月17日、2021年の聖火リレーが始まりました。
あまり知られていないようですが、実はタンザニアでは、独立した1961年から毎年、聖火リレー「ウフル・トーチ・レース(Uhuru torch race)」が全国を巡っているのです!
タンザニアでは、2015年に第5代タンザニア大統領になり汚職追放に力を尽くしたジョン・ポンベ・マグフリ氏が今年3月に急逝し、後を継いだ前副大統領サミア・スルフ・ハッサン氏が初の女性大統領に就任しています。
そんな今年のリレーはハッサン大統領の出身地・ザンジバル島に始まり、マグフリ大統領の出身地であるタンザニア北西部・チャトがゴール地という意義深いルートになっているのも見どころ。
昨年はコロナの拡がりを防ぐため中止になっていたので、2年ぶりの開催です。
そもそもは、タンザニアが独立を果たした1961年12月9日に、初代ニエレレ大統領が次のように語り、キリマンジャロ山頂に「自由(Uhuru)」のシンボルとして聖火を灯したのが始まりでした。
"We have lighted the Uhuru torch and place it at the peak of Mount Kilimanjaro,
to shine within and outside our boundaries, to bring hope where there is despair,
love where there is hatred and respect where there is contempt."
(国境の内外を照らし、絶望のあるところに希望を、憎しみのあるところに愛を、軽蔑のあるところに敬意をもたらすため、ウフルトーチを灯しキリマンジャロ山の山頂に捧げる。)
独立時から受け継がれている「希望」「愛」「敬意」「自由と平和」といったメッセージを掲げて走り続ける、タンザニアにとって大切なこのトーチは、タンザニアのパスポートの最終ページにもニエレレ大統領の言葉と共に描かれていますよ。詳しくはこちらの記事に→「動物たちが勢揃い! タンザニアの新パスポート」 今年はタンザニア独立60周年でもあります。
筆者
タンザニア特派員
西東たまき
2012年より東アフリカ・タンザニアのダルエスサラーム在住です。様々な側面から垣間見るダルエスサラームをレポートします。
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