【新型コロナウイルス関連情報】秋になり感染拡大が続くブルガリア

公開日 : 2021年10月13日
最終更新 :
筆者 : チカ

EU加盟国の中で、著しくワクチン接種率が低いのがブルガリアとルーマニア。

10月11日時点で必要回数のワクチン接種が完了した人は全人口の19.3%です。

またデルタ株がブルガリア国内で確認されて以降、感染拡大は続いています。

国としては強い規制は強いていませんが、感染拡大が著しい国内の一部の地域では独自の規制が始まりました。

首都であるソフィアも独自規制が入る地域のひとつで、10月12日から24日まで下記の規制が適用されます。

以下は10月12日に在ブルガリア日本大使館領事班から発行されたメールの引用です。

【ポイント】

●ブルガリア国内で現在最も感染拡大が深刻な地域に含まれるヴィディン県、ソフィア県、キュステンディル県が、先日先行して実施したガブロヴォ県と同様に、国の規制より厳しい県独自の臨時感染拡大予防措置を導入しました。

●9月6日から9月23日までの間にブルガリア国内各地で採取された新型コロナウイルスのサンプル179件を調査したところ、全てがデルタ株でした。

●10月12日発表のブルガリア国内の新規感染者数3,471名(3千人超えは4月13日以来)、新規死者数157名、陽性率14.78%(14%超えは4月22日以来)。

●全国28地域のうち、8地域がダークレッドゾーン、15地域がレッドゾーン。

●過去7日間の死者数597名。人口100万人あたりの過去7日間の死者数世界ワースト3位に上昇。

●人口100万人あたりの累計死者数世界ワースト5位に上昇。

【本文】

○ブルガリア国内で最も感染拡大が深刻な地域に含まれ、10月12日現在、ダークレッドゾーン(過去14日間の人口10万人あたりの新規感染者数が500人以上)のヴィディン県、ソフィア県、キュステンディル県は、国の規制より厳しい県独自の臨時感染拡大予防措置を導入しました。

<規制実施期間>

◇ヴィディン県:10月11日から24日まで

◇ソフィア県:10月12日から24日まで

◇キュステンディル県:10月13日から11月10日まで

<規制内容>

以下のとおりです(先行して実施したガブロヴォ県の臨時規制と基本的に同一)。

(1)語学センター、学習センター、及びその他の教育関連センターや、舞踏・音楽系センター・スクールの対面式集団クラスは一時中止。

(2)子供のための集団サービスを提供する児童施設、児童クラブ等の利用は一時中止。

(3)プライベートの性質を有する集まり(結婚式、洗礼式、葬式等)は一時中止(ソフィア県は、15名以下の参加者での開催を許可)。

(4)大会・会議系イベント、セミナー、コンクール、研修、チームビルディング、展覧会、及び同種の出席を伴う公共イベントは一時中止(ソフィア県の規制にはこの項なし)。

(5)音楽フェスティバル、民族的イニシアティブ等を含む全ての同種の大規模イベントは一時中止。

(6)大規模スポーツイベントは、屋内外いずれも一時中止(ソフィア県は、屋外は無観客で開催)。ただし、国の年間スポーツカレンダーに記載されたものは例外として無観客で開催。

(7)フィットネス、スポーツホール、スポーツクラブ、スイミングプール、複合スポーツ施設、スパ施設、ウェルネスセンター、海洋療法施設の利用は一時中止(ソフィア県は、この項なし)。

(8)屋内の映画館、劇場、サーカス、コンサート、その他の舞台芸術については、会場キャパシティーの使用上限30%、着席用座席のみの使用とし(着席は1席おき)、最低1.5メートルの物理的距離の確保、マスク着用を条件に許可。

(9)博物館、美術館の集団での訪問は一時中止。

(10)商業施設、行政施設、及びその他の市民へのサービスを提供する施設の全てのオーナーまたは運営者(個人・法人を問わず)は、施設内における1人あたり8平方メートルの空間を確保できるよう訪問者を調整。

(11)全ての市場、商店街、バザール、展示会では、移動は一方通行のみとし、利用者一人あたり8平方メートルの空間、及び訪問者間の最低1.5メートルの距離を確保する。重要員及び訪問者はマスク着用が義務づけられる。

(12)生徒は、学年ごとに、ローテーション制で対面式とオンライン学習を実施。

(13)幼稚園、及び保育園は、厳格な感染予防措置を講じた上で、稼働。

(14)遊び場、及び公園は、特別訪問様式(距離を取り、密を避ける)で開放。

(15)県内からのグループ旅行は、一時中止。

(16)医療施設への面会は、一時中止とし、一定の状況の場合のみ例外とする(患者が末期で、医療施設の長が許可し、特別な措置を講じる等)。

(17)社会福祉サービスを提供する専門施設、及び子どもや高齢者のための住宅型施設における面会は、一時中止とし、一定の状況の場合のみ例外とする(患者が末期で、医療施設の長が許可し、特別な措置を講じる等)。

地域によって若干の違いはありますが、

●プレイベートでの大人数での集会の禁止(ソフィアは16人以上の集まり禁止)

●音楽フェスティバル・大規模スポーツイベントの原則禁止(ソフィアは屋外・無観客の場合は開催可)

●学習センターや習い事などの利用の中止

●幼稚園・保育園は継続、学校は学年ごとにローテーション制(対面式とオンライン学習を交互に実施)

などが大きな変更点でしょう。

現時点では買い物時間の制限や新たな飲食店営業に関する規制は課されていません。

現在飲食店の営業は7:00~23:00、公共交通機関でのマスクの着用義務がブルガリア全土で課せられていますが、それらの規制が守られておらず、当局は見回り・取締りを強めているという報道もあります。

今後も規制を守らない人が減らず、さらに感染拡大が続けば規制が強まる可能性もあります。

そのためニュースからは目が離せません。

急な規制変更もありうるので、現在ブルガリア在住の方は日本大使館への在留届の提出やたびレジなどのサービス登録をを行い、いち早く正確な情報を入手するように準備をしておくことをおすすめします。

また渡航予定の方も大使館やブルガリアの英語ニュースサイトからの情報収集をお忘れなく。

大きな変更があればこちらでもお伝えする予定です。

筆者

東京特派員

チカ

2018年8月から2022年5月までブルガリアの首都・ソフィアに住んでいた主婦。4年ぶりに東京に戻ってきて改めて日本の良さを実感しています!

【記載内容について】

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