サンフランシスコで噂の"アーシコーベーカリー"のサクサクしっとりクロワッサンvs実はベイエリア発祥のモーニングバン

公開日 : 2022年09月01日
最終更新 :
0731Arsicaults外観 - 1.jpeg

実はこれからが暑くなるサンフランシスコ。しかし、"9月"と聞くとなんだか食欲の秋を連想してしまうのです。

今日ご紹介するのはベーカリー・オブ・ザ・イヤーにも輝いたおいしさお墨付きのベーカリーです。

出店場所が、ユニオンスクエアからも歩いて行ける場所。

出勤前に朝ごはんとして利用してる人も多いし、水・日のファーマーズマーケットのブレイクタイムにも

利用できるベーカリーと知らなかった"モーニングバン(Mourning Buns)"の秘話も併せてご紹介です。

.

行列のできるペストリーショップが官庁街シビックセンターにあった

0731Arsicaults2店内 - 1.jpeg

2016年、アメリカのフード雑誌ボナペティ(Bon Appetit)で、"Bakery of the year"に選ばれたベーカリー「アーシコー(Arsicault Bakery)」。その後多数のグルメ雑誌に紹介されているのですが、場所がダウンタウンから少し離れていて行く機会がなかったのです。しかし住所をよく見てみたら、歩いて行けるところにもありました。いつも車で前を通っていたようですが、いつも閉まっているみたいな不思議なパン屋さんだなと思っていました。テンダーロイン地区の一角ですが、思い切って行って以来、ファーマーズマーケットの帰りに立ち寄るようになりました。

店内 - 1.jpeg

天井が高く贅沢な空間のお店。奥には衛生的な工房と並ぶペストリー。ここが治安の心配されるエリアなのかと思うほど異次元です。ガラスケースのペストリーの売れ筋は、次々なくなっていき、自分のオーダーまでどうか欲しいパンが売れないよーにと祈ってしまいます。この日も食べたかったモーニングバンが目の前で一旦売り切れ、トホホ→こんな経験ありますよね!すぐにでき上がってくれればいいのですが...

.

*****

アーモンドクロワッサン$5.75

プレーンクロワッサン$4.25

クイニーアマン$4.75

モーニングバン$4.75

******

観察してると、根強いファンが多いのが上記のペストリー。残念ながらモーニングバン(Morning Buns)だけは、一度も食べたことがないのです。クロワッサンは筆者イチ押し! 表面が極薄の皮、それでいてサクサクと音がするくらいクリスピー(crispy)対して中は、バタリー(Buttery)で食べ応え十分。下の部分は天板に接しているためいい具合の焦げ目がクランチー(Crunchy)☆ ドリップコーヒー$2.50。メニューを見たらリッチモンド地区にはないバケット($5.00)もありました。シビックセンターのファーマーズマーケットの後などに立ち寄ってみてください。

ペストリーで$5($1≒130円)は、正直いいお値段ですが、ありがたい事に大きさがアメリカサイズなんです。腹ペコさんは1個いけるかもしれませんが、シェアしても大丈夫なサイズです(嬉)

■Arsicault Bakery

・住所: 87 McAllister ST San Francisco, CA 94102

・電話番号: 415-926-5155

・営業時間: 毎日8:00〜15:00

*リッチモンド地区(397 Arguello BLVD)

知ってましたか?モーニングバンってベイエリア発祥の地らしい事

.

0731Arsicaults3パン - 1.jpeg

.

ところで、『モーニングバン(Morning Buns)』というペストリーをご存知ですか?サンフランシスコ・ベイエリアでは定番の"朝ごパン"です。チェーン店から地元の小さいパン屋さんまで売ってない所はないほど馴染みのあるペストリー。クロワッサン生地を薄く伸ばして、ブラウンシュガーとシナモンパウダーをふり(あるいは練り込む)、それをクルクル巻いて切って、マフィン型で焼きます。出来上がりがなんかキノコみたいな形です。香ばしいシナモンロールのようなものです。"スティッキーバン(Sticky Bun)"と言う事もあります。溶けたお砂糖がパンの表面がペタペタ(Sticky)するからその名がついたのは容易に想像できますね。

.

私のアメリカ生活のほとんどがベイエリアなので、モーニングバンは全米どこでもあると思っていましたが、

「ひょっとして違うかもしれないよ」とシェフの知り合いが教えてくれました。なるほど、いくつかのレシピサイトや歴史を調べてみたら、バークレー/オークランド境にあるロックリッジ地区のフレンチベーカリー『ラ・ファリーヌ(La Farine)』に辿り着きました。そこには、"Legendary Morning Buns(伝統的なモーニングバン)"と紹介してありました。ラ・ファリーヌは、1977年にカレッジアベニューにオープンしたベーカリーです。創業者のリリー・ラコック(Lili Lecocq)さんは、1970年代初め、オープン間もない『シェ・パニーズ(Chez Panisse)』)でランチタイムシェフとして働いていました。やがて彼女はベーカリーをオープンさせるのです。誰にも真似できないほどのクロワッサン生地を作る技術力と雇っていた中西部出身のパン屋さんの得意だったシナモンパンを組み合わせで"モーニングバン"できたと後に言っていたそうです。モーニングバン発祥地は、他にも諸説云々あるようですが、キャリアを考えたら何となく納得しちゃう主張です。

.

リリーさん、類まれなるテクニックを引退する1989年まで発揮してようでした。

.

奇しくもバークレー時代に住んでた家の近くで、恥ずかしながら知らずにレジェンドなモーニングバンをかぶりついていたなんて...私のアメリカペストリーライフ始まりがラ・ファリーヌだったわけです。まだ友達も住んでいるし、近いうちにまたかぶりつきに行こうと思ってます。

.

暖かいコーヒー&モーニングバンが恋しくなる季節、

皆さんも素敵なペストリーライフ楽しんでくださいね!

ボナペティ♡

【La Farine】

住所: 6323 College Ave, Oakland, CA 94618

tel:510-654-0338

オープン時間:毎日7:00〜18:00

URL:http://www.lafarine.com

筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

美丸(Mimaru)

サンフランシスコ在住ビアジャーナリスト。全米のクラフトビール探求の日々、訪問したブルワリー、タップルーム情報は随時投稿。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。