本物のハウステンボスも。オランダ最古の森「ハーグの森(Haagse Bos)」を散策。

公開日 : 2021年10月10日
最終更新 :
筆者 : あお

こんにちは。デルフト特派員のあおです。


以前、デルフトにある森林公園Delftse Hout を紹介しましたが、こうした森や林はオランダの各地にあります。

そのなかでも、今回はオランダ最古と言われる森「ハーグの森(Haagse Bos)」を紹介します。
2021年5月に散策したときの様子なので、季節外れですがご容赦ください。

オランダ最古の森、ハーグの森(Haagse Bos)

デン・ハーグ中央駅から歩いて5分ほどの場所に位置するHaagse Bos。
地図上で見ると駅のななめ上のあたりにある長方形の緑色のエリアがそれです。

デン・ハーグはオランダで3番目に大きな都市ですが、この森はおよそ100ヘクタールもの広さを誇ります。都会の中心とはにわかには信じられないくらい広大で緑豊かな場所なのです。

この森は、オランダで最古の森と言われています。かつてここから、オランダ北部のアルクマール(アムステルダムよりさらに北にある町)まで延びていたそうです。現在は、ハーグの森とハーレムの森(Haarlemmer Hout)だけがわずかに残っているそうですが、その「わずか」がこの広さというのですから想像するだけで圧倒されます。
長い歴史の中で16~17世紀に伐採が進み、失われかけたこともあるようですが、そうした危機もくぐり抜けて、オランダ最古の森として現在まで残っているのです。

デン・ハーグ中央駅から歩いて最初に見つけた入口。
"Welkom in het Haagse Bos"(ようこそハーグの森へ)と書いているので、一応ここが正式な入口のようです。

足を踏み入れた瞬間から原生林の深い緑が迎えてくれます。このときは新緑の季節だったので、若葉が生き生きとしています。
森のなかは、遊歩道が整えられていて、ジョギングやサイクリング、犬の散歩などに来ている地元の方がたくさんいました。子供向けのアスレチックや芝生の広場、ベンチなどもあり、ハーグ市民が集い、思いおもいの時間を過ごす憩いの場となっています。


本当に都心とは思えないほどの自然です。
キラキラと心地よい木漏れ日や風にそよいで聞こえてくる葉擦れの音に癒やされます。

この日の私たちの目的は散策だったので、ときどきベンチで休憩もはさみながら、のんびり森を歩き続けました。
町なかにある森ですが、森の中にはあまり目ぼしい飲食店などはありません。ですが、ベンチや芝生で気軽に休憩できるので、幼い子供の足でも無理なく歩けました。

森の中心には、大きな池も。まるでどこかの避暑地の湖畔のような雰囲気です。

終わりかけでしたが、ブルーベルの花もたくさん咲いていました。
ブルーベルは春の終わりから初夏の頃に咲く花で、こうして木々の足元であざやかなブルーの絨毯をつくる姿は特に印象的です。
ベルギーに有名な場所がありますが、オランダでもこうして見ることができるので、この季節に訪れる方はぜひブルーベルにも注目してみてください。

せっかくなので、本物の「ハウステンボス」も

さて、森の散策も終盤へ。

この森のもうひとつの見どころは、ハウステンボス宮殿(Huis ten Bosch)。

日本人にとって、ハウステンボスといえば長崎にあるテーマパークがおなじみですが、本来はオランダ王家の住まいのことなのです。
オランダ語ではHuis ten Boschと綴りますが、和訳すると「森の家」という意味。まさしく森の中にある家ですね。


1981年からベアトリクス女王の居城となり、現在はウィレム・アレキサンダー王とそのご家族がお住まいです。
当たり前ですが中に入ることはできず、高い塀と木々に囲まれていますが、正門側から立派な宮殿の姿を垣間見ることができます。
長崎のハウステンボスでは、オランダの協力のもと忠実に再現された宮殿を見ることができるようですね。私はまだ訪れたことがないので、ぜひそちらへ行って間近で宮殿を見てみたいです。(参照:ハウステンボス公式サイト

ハウステンボス宮殿(Huis ten Bosch)

筆者

東京特派員

あお

東京らしい話題の場所からささやかな日常の風景まで、在住者目線で東京の姿をお届けしていきます。

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