
【イタリア】フィレンツェの郷土料理-メイン料理編-
フィレンツェ定番グルメについて、まとめてみたいと思います。
そして、今回はイタリア料理のメニューの「セコンド」と呼ばれるカテゴリーのなかでも肉料理について、ご紹介します。
フィレンツェ風Tボーンステーキ(イタリア語: Bistecca alla Fiorentina)
フィレンツェといえば、やはりTボーンステーキ。白いキアニーナ牛のステーキです。
レストランでウェイターが焼き加減を聞いてくれますが、地元の人々は伝統的にアル・サングエ(al sangue: 血のしたたるという意味合い)という焼き加減を頼んでいます。周りは焼いて、中の肉は赤い色が残るくらいの焼き加減です。
オーダーする時は、メニューに100-200グラム当たりの値段が表示されていることが通常です。
その重さには骨も含まれており、大きな肉の塊(かたまり)をレストランで保存しているため、オーダーされてから切ります。そのため、骨がくっついた肉を切った時の取り都合で、1kg前後(3人分〜4人分)を頼んで切った後に、持ってきて見せてくれます。多くのレストランが1kgから提供します。
骨の部分がだいたい半分と考えて差し引いても、500g以上の肉を食べるのは、4人で分けても1人あたり125gと量が多く食べきれない可能性があるので、2人旅行で食べたいけれど、全部食べられるか自信がない場合には、Bistecca alla Fiorentinaではなくタリアータ(Tagliata)を頼んでみてください。骨を取り除いたキアニーナ牛のステーキが既に切った状態で1人分で提供されます。こちらの場合は、よく焼いてありますのでレアが苦手な人にも。



ペポーゾ(イタリア語:Peposo)
ペポーゾというのは、牛肉の赤ワインとトマトソース煮込みのことで、胡椒が効いていてとても味わい深い一品です。
この料理が誕生したのは、ルネッサンス期(15〜16世紀)よりも前のことだと言われていて、フィレンツェ郊外のインプルネータというテラコッタ(素焼き陶器)の産地のご当地料理で、その当時から切った牛肉、赤ワインと胡椒をいれた土鍋でコトコト煮込んでいました。建築家フィリッポ・ブルネレスキが大聖堂のクーポラを建設した時に、建設に必要だったレンガを土から製造いた職人達(テラコッタを作る職人)とクーポラの建設工事人達とともに一緒に食べていたことで知られています。

トリッパ/ランプレドット(イタリア語:Trippa/ Lampredotto)
こちらも庶民の胃袋を満たしてくれる、牛の胃袋を使ったもつ煮込み料理です。
トマトソースやピリ辛のサルサ・ヴェルデで食べます。
街なかのトリッパイオ(トリッパ/ランプレッドを売る出店)で、手軽に買うことができるストリートフードとして、トリッパやランプレドットを簡単にパンに挟んだパニーノは地元の人にランチによく食べられていて人気があります。



フィレンツェに来られた時には、ぜひ食べてみてくださいね。

筆者
イタリア特派員
白崎和恵
名古屋出身。フィレンツェ公認観光ガイド。芸術・歴史文化・グルメ情報、旅行や長期滞在のヒントになるような話題をお届けしていきます。
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