【イギリス】憧れのノッティング・ヒルを楽しみつくす!最新おすすめスポット6選
5月も後半ということで、いよいよイギリスが一番楽しい季節、夏がやってきます!気がつけば日没時刻は午後9時近く。お天気も晴れの日が増えてきました。そんな夏の一日を楽しむのにとっておきの場所がノッティング・ヒルです。ポートベロー・マーケットや映画「ノッティングヒルの恋人」のロケ地、更に8月にサンバのカーニバルが行われることでも有名なノッティング・ヒル。何回行っても新しい発見があって楽しい場所です。今回はノッティング・ヒルのおすすめの楽しみ方6選をお送りします。
1. やはり外せないポートベロー・マーケットを歩く
ノッティング・ヒルと言えばやはり外せないのがポートベロー・マーケットです。アンティーク・マーケットとして有名ですが、実は「アンティーク(骨董品)」を筆頭に「中古品」「衣料・ファッション」「日用品」「フード」の5部門があります。これら5部門全てがフル・オープンしているメインの曜日が土曜日で1500軒以上の屋台が出るといいます。とはいえ、日曜日以外はマーケットは毎日開いています。(日曜日も路面店やカフェなどは一部開いていますが、比較的静かなのでアンティーク目当ての人は気を付けてください。)また木曜日は13時で閉まるのでご注意を。マーケットエリアはポートベロー・ロードに沿って北西から南東まで940メートルほどです。
19世紀から始まったポートベロー・マーケットは他のロンドンのマーケット(例えばカムデン・マーケットやバラ・マーケットなど)と比較しても、土地柄かちょっと上品な感じで、日本人が想像するところのイギリスらしい雰囲気があると言えるでしょう。お店は屋台とアーケード店舗と路面店があります。いくつかあるアーケードの中には銀器、陶器、絵画、家具、ジュエリーなどのアンティーク専門店がところ狭しと並んでいて、必ずしもアンティークに詳しくなくても歴史を感じる品々にワクワクします。さすがイギリス最大の骨董品マーケット!そぞろ歩きも楽しいのですが、有名なお店が「Alice's(アリスズ)」です。実写映画「パディントン」でパディントンの友達グルーバーさんの骨董品店として出てくるお店です。アーケード内にあるような各分野の専門店ではないのですが、美しいティーカップや昔の看板、古い旅行鞄におもちゃなど、とにかくイギリスらしいキュートな骨董品がおもちゃ箱のように並んでいて、楽しい気持ちになるので覗いてみてください!幅広い価格帯の商品を置いているので、お気に入りのお土産が見つかるかもしれません。
Portbello Market
- 電話番号
- +44 (0) 20 7361 3001
- アクセス
- 地下鉄Notting Hill Gate駅から徒歩7分
2. ロンドンで絶対一番美味しいエッグ・タルトをほおばる
以前の記事でも書いたことがありますが、最近ロンドンではポルトガル料理がブームです。特にエッグタルトのPastel de nata(パステル・デ・ナタ)はそれだけであちこちにお店が出ているくらいの人気メニュー。そんな中で1990年代から続く老舗の「Lisboa Pattisserie(リスボア・パティスリー)」はポルトガル人にも勧められたことがある、できたての焼き菓子が食べられるお店です。以前、お土産でもらったことがあり、それはそれで美味しかったのですが、今回お店で焼き立てを食べてみたところ、桁違いの美味しさでした。ノッティング・ヒル界隈に行く機会があったら寄ることを強くおすすめします。ポートベロ―・マーケットの北西の端から少し歩いたところにありますが、ポートベロー・ロードを曲がってお店に行くまでの道(Golborne Road)もマーケット外ですが屋台が出ていたり、センスのいいブティックがあったりして歩いていて楽しいです。人気店なので10-15分程度並びましたが、砂糖でごまかさない濃厚な卵の味がぎゅっと凝縮されたエッグ・タルトの完成度は、一度味わってみてほしい一品です。店内にも食べるスペースはありますが、少々狭いので、テイクアウトして近くの公園などで食べるのも良いかと思います。あとからネットで見たら、週末は午後2時頃で売り切れることもあるので早めに来るのがおすすめだそう。有名シェフのオットレンギ氏をして(* 個人の感想ですが、イギリスの料理好きな家庭には必ず彼のレシピ本がある気がします)「ロンドンで一番好きな店の一つ」と言わしめたとか。シンプルなのに美味しいエッグタルト、是非トライしてみてください。
Lisboa Patisserie
- 住所
- 57 Golborne Road, London W105NR
- 電話番号
- +44 (0) 2089685242
- アクセス
- 地下鉄Ladbroke Grove駅から徒歩8分
- 定休日
- 月曜日
3. 「ノッティングヒルの恋人」の本屋さんでノスタルジーに浸る
イギリス好きの人ならおそらく観たことがあると思われる映画「ノッティング・ヒルの恋人」。ロンドンのよき時代のキラキラしたところを凝縮した、宝物のような映画です。最盛期のヒューグラントも最高です。映画の中で2人が出会った本屋は、実際にはポートベロー・ロードにあるアンティークショップ(現在はギフトショップ)で、歩いて2分ほど離れたこちらの「The Notting Hill Book Shop(ザ・ノッティング・ヒル・ブック・ショップ)」の内装をそっくり再現して撮影したのだそうです。こちらの本屋は1979年から開店しており、元々は旅行の本だけを扱っていましたが、現在は充実の旅行セクションを残しつつも他のジャンルの本も置いています。店内の雰囲気は当然ながら映画さながらで、こじんまりとしていますが、天窓から光を取り込む明るい雰囲気の、素敵な本屋です。
実際に撮影に使われたギフト・ショップはポートベロー・ロード142番地にあります。本は販売していませんが、The Travel Book Shopという名前が看板に残っているのが映画の名残となっています。(下記の写真参照)余談ですが、「ノッティング・ヒルの恋人」で脚本家を務めたリチャード・カーティスの事務所はこの数件先にあったそう。リチャード・カーティスがどれくらい有名かというと、実は「ブリジットジョーンズの日記」の脚本家でもあり、更に「ラブ・アクチュアリー」の監督・脚本家でもある英国トレンディー映画(そんなジャンルがあるのかは謎ですが)の全盛期を作った人と言っても過言ではない人物です。しかも今回調べていて「Mr.ビーン」や「ドクター・フー」などの超有名テレビシリーズの脚本も書いていると知って驚きました。現代のシェイクスピアみたいな人です。今も事務所があるのかは知りませんが、万一ノッティング・ヒルで会ったらサインを求めるべきですね、きっと。
ちなみに、歌手のアデルは有名になった後、このギフトショップの上のフラットを購入したそう。結局母親の元に戻ることになったので短期間で手放すことになったのだとか。有名人が観光客が多いスポットに住むのも大変そうですが、どうなんでしょうか。
The Notting Hill Book Shop
- 住所
- 13 Blenheim Cres, London W11 2EE
- 電話番号
- +44 (0) 72295260
- アクセス
- 地下鉄Notting Hill Gate駅から徒歩13分
4. ノッティング・ヒルでいま話題のスコーン屋さんに突撃
こちらの「Cheeky Scone(チーキー・スコーン)」は2021年1月に開店したスコーンの専門店です。毎日お店でスコーンを作って、焼いて、デコレーションしている店で、かなりの人気店となっています。通常のスコーンに加えてレーズンやチーズ、チョコチップ、シナモンシュガーにレモンポピーなどのここでしか味わえない変わり種スコーンを販売しています。筆者が訪れた日曜日の午後には行列ができており、注文するまで5-10分ほど待ちました。テイクアウトを選択しましたが、店内は狭く見えて実は地下スペースもあるので、紅茶とのセットで頼んでイギリス風クリームティーを満喫するのもよいでしょう。筆者はシナモン・シュガー、チョコチップ、フルーツの3種のスコーンとクロテッド・クリーム、ラズベリー・ジャム、ストロベリー・ジャムをフィリングとして注文しました。早速、いただきます…おお、スコーンのほろほろとした感触が素晴らしい。優れたスコーンは密度と硬さが絶妙なものですが、こちらのスコーンもその点で最高でした!筆者はフルーツのスコーンが一番王道で好きでした。シナモンシュガーは生地に練りこまれたニッキのような香りが強くて、スコーンという感じがしませんでした。個人の感想ですがシナモンを楽しむのはシナモンロールと八つ橋で十分で、スコーンである必要はないかなと。チョコチップはワッフルに使われるような甘いミルクチョコがかかっていて美味しかったです。一緒に食べた相棒はチョコチップ味こそ至高だと言っていました。クリームとジャムを塗りたくって至福のひとときを!
Cheeky Scone
- 住所
- 43 Pembridge Road, London W11 3HG
- 電話番号
- +44 (0) 2045683343
- アクセス
- 地下鉄Notting Hill Gate駅から徒歩3分
- 定休日
- 月曜日
5. ロンドン名物ジンでG&Tを楽しむ
ポートベロー・ストリートを歩いていると目に留まるこちらのお店は「The Distillery(ザ・ディスティレリー)」です。ディスティレリーは蒸留所という意味。2011年に4人の元バーテンダーが世界中のボタニカル素材を使って、この地で試行錯誤の末に生み出した珠玉のレーベルが有名な「Portbello Road Gin(ポートベロー・ロード・ジン)」です。マティーニなどのカクテルにも使用される世界4大スピリッツのジンには「ロンドン・ドライ・ジン」というジャンルがありますが、現在では必ずしもロンドンで作られていなくても名乗れるそう。しかし、「ポートベロー・ロード・ジン」は今でもちゃんとロンドンで製造され続けているブランドです。「ザ・ディスティレリー」ではブランチなども提供していますが、試してみたいのはやはりジン。日本では飲み会でカロリー控えめのお酒と言えばハイボールだと思いますが、ロンドナーはとにかくさっぱりしたジン・トニックが大好きで、「G&T(ジー・アンド・ティー)」なんて略称でも呼ばれています。テラス席やお店の中でジン・トニックを飲んでもよし、「The Ginstitute(ザ・ジンスティテュート)」という自分の好みのボタニカルのブレンドでオリジナルジンが作れる3時間のレッスン(2023年5月現在ひとり120ポンド)も人気があります。また、レストランの後ろにはショップがあり、お酒のボトルを販売しているので、旅の思い出としてロンドンのジンを持ち帰ってみてはいかがでしょうか。私もジンをグレープフルーツジュースと炭酸水で割って、フィンランド風のロンケロを作ってお風呂上りに飲みたいなと思います。(スピリッツ通はそのまま飲むと思うので少々邪道かもしれませんね)
The Distillery
- 住所
- 186 Portobello Road, London W11 1LA
- 電話番号
- +44 (0) 2030342234
- アクセス
- 地下鉄Notting Hill Gate駅から徒歩12分
- 定休日
- 月曜日
6. 洗練されたノッティング・ヒル風ギリシャ料理を満喫
グルメな取引先の人に教えてもらったギリシャ料理の店が「Zaphyr Notting Hill(ザフィル・ノッティング・ヒル)」です。店名はギリシャ語で神話の西風の神の意味。ポートベロー・ロードに面していて上記の「アリスズ」やポートベロー・マーケットの喧騒のすぐ隣にあるにも関わらず、あえて店構えを渋めにしているためか、知る人ぞ知る、というローカル客が多いレストランです。小皿スタイルのギリシャ料理で、テイスティングメニューなどもあります。筆者はランチで行きましたが、まずパンが美味しい。サワードウのパンはちょうどいい具合に温められてオリーブオイルとオレガノがかかっています。お店で焼いている味でした。また、タラモサラダは繊細でとてもスムーズな口当たり。カルパッチョはとにかく魚とオリーブオイルの新鮮さが際立っていて、大変美味しかったです。ミートボールもスパイスとお肉のジューシーさのバランスが良く大満足。お値段対比でお皿は小さめなので、一人2-3皿+パンとおつまみ(ペーストとかオリーブとか)を頼むくらいでちょうどいい感じかと思います。ランチタイムは音楽などは特になく落ち着いて食事をするスタイルでしたが、夜は雰囲気が変わって音楽が流れて賑やかになるそうです。お好みに合わせてどうぞ。
Zephyr Notting Hill
- 住所
- 100 Portobello Road, London W11 2QD
- 電話番号
- +44 (0) 4599 1177
- アクセス
- 地下鉄Notting Hill Gate駅から徒歩8分
おまけ―あなただけのストーリーを紡いでくれる即興ライター
ロンドンを歩いているとストリートミュージシャンや大道芸人がパフォーマンスをしていることがよくありますが、今回出会ったのはこちら「Flash Fiction For You (あなたのためのフラッシュ・フィクション)」。ポートベロー・ロードの道端に腰かけた作家のアダムさんが、あなたが与えた「名前1つと単語3つ」を使って1ページの即興の「ストーリー」を目の前で書き上げてくれるシステムです(所用時間は5分程度)。更にユニークなのが、彼はパソコンではなく、タイプライターを使用していること。プリンター不要で、完成したらタイプした紙を渡せばよいのが便利だからでしょうか。でも、コピー&ペーストはできませんし、そもそもタイプライターでは消去・修正・保存ができない!本当に一期一会の物語ですね。待っている間も、タイプライターのノスタルジックなカチャカチャという音と、するすると出来上がってくる用紙に踊る黒インクのアルファベットを眺めていると、飽きないです。「お代はお気持ちで」ということで値段は決まっていません。筆者もストーリーを作ってもらいましたが、美しい情景が目に浮かぶような、詩的な物語でした。気に入ったので額に入れて飾ろうと思っています。もしノッティング・ヒルで運よくアダムさんを見つけたら、あなただけのストーリーを紡いでもらってみては。
いかがでしたか?今回はノッティング・ヒルの楽しみ方6選(+おまけ)をお届けしました。ノッティング・ヒルは映画で見たようなロンドンらしさが沢山の場所で、私も写真を撮っていてワクワクしてしまいました!それではまた次回お会いしましょう。
筆者
イギリス特派員
kaede
アフタヌーンティーやロイヤルファミリーだけではない、多様性あふれる、ダイナミックでゆるーいロンドンの姿を紹介していきます。自分の友達が遊びに来たら連れていきたい、真のおすすめスポットのみ掲載していくのでぜひご覧ください。
【記載内容について】
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