【イギリス】大英博物館とホルボーン周辺・特派員おすすめスポット4選
ロンドンには数多くの博物館・美術館がありますが、大英博物館といえばその中でもロンドンの観光ルートに必ず入って来る人気スポットです。博物館前はたくさんの観光客でごった返しているのですが、実は喧騒を一歩離れるとオフィスや大学などがある落ち着いたエリアで、観光客はあまり行かないおすすめのスポットがいくつもあるのです。今回は大英博物館とホルボーン付近についてご紹介したいと思います!
大英博物館-特派員おすすめお土産ランキング
大英博物館はイギリスが大英帝国時代に世界中から集めてきたお宝が展示される入場料無料の博物館です。東京ドームより大きいスペースで、一日いても飽きません。1753年にオープンした大英博物館の母体はサー・ハンス・スローンのコレクションでした。彼の名を覚えている方いらっしゃいますか?チェルシーの記事で取り上げたのですが、スローン・スクエアの名前の由来にもなった薬剤師・博物学者です。保有していた71,000点もの本、標本、骨董品などを大英博物館に遺したのだそうです。スローンさん、グッジョブ。大英博物館はギリシャ、ローマ、中東、南米、アジア、アフリカなど、どの地域の展示も素晴らしいですが、特に古代エジプトはエジプト国外の博物館ではコレクション数が世界トップとなっています。(ええ、誇れることではないかもしれません)とはいえ、必見の展示物などは既に多くの本や記事が出ていると思うので、今回は最近訪問して驚いたことと、おすすめの大英博物館グッズに焦点を絞ってご紹介したいと思います!
まずは、こちら、クリスタル・スカル!インディ・ジョーンズやオーパーツ好きにはたまらないですね。アステカ時代に作られたと言われ、当時の技術でこれだけ精巧にクリスタルを削るのは不可能だったはずなのに、なぜ!というロマン溢れるアイテム。
しかし、筆者は何度も大英博物館を訪れているのに実物を見たことがなく、今回はクリスタル・スカルを探しに出かけました。(大英博物館は入場無料なので関心ある展示だけを気軽に見られるのが嬉しいところ)ネット情報でルーム24にあると書かれているので探しまわったのですが、見つからず「さては、他の博物館に貸出中かな」と思いながら係員に聞いたところ、「そこ。」と部屋の片隅を指さされました。全く目立たないところにクリスタル・スカル発見!筆者以外に観ている人、ゼロ。なぜこんなに注目されていないのかと思ってパネルの説明を読むと、「古代遺物か、それともフェイクか?!」というタイトルで、結論からすると、「スミソニアン博物館と大英博物館の科学者は調査の結果、回転切削工具を使用した痕跡からして、クリスタル・スカルはブラジルのクオーツを使ってドイツまたはブラジルでヨーロッパ人によって1800年代に作られたものとみている」とのこと。筆者の知らないところで既に謎はとけていた模様です。とほほ。
さて、気を取り直して大英博物館グッズのおすすめランキングと行きましょう!せっかく大英博物館に来たからには、単なるロンドン土産ではなく博物館ならではのグッズを見つけたいところ。今回訪問して気づいたのは、古代エジプトの猫の姿をした愛と豊穣の女神であるバステトさんのアイドル化がとまらないということ。ギフト・ショップにはバステトさんのモービルも飾られており、博物館の推しであるといっても過言ではないでしょう。以前はなかったバステト神ぬいぐるみも発売中。実際に大英博物館に展示されている凛々しいお姿からはだいぶ可愛らしくデフォルメされてらっしゃいますが、第1位は「バステト神のぬいぐるみ」に決定です!
第2位は定番ともいえる、歴史人物ラバー・ダックに決定。ファラオやローマ皇帝、クレオパトラに日本の侍までレパートリーが豊富で楽しいです。第3位は大英博物館で一番人気の展示品といっても過言ではない「ロゼッタ・ストーン」の折り畳み傘とネクタイです!折り畳み傘を開けば気分はシャンポリオンで雨の日もウキウキ。唯一無二の大英博物館グッズと言えるでしょう。第4位は「ルイス島のチェス駒」のレプリカです!ハリーポッターで急に有名になったこちらの遺物のレプリカでハリーとロンのようにチェスを楽しんでみてはどうでしょう?第5位は大英博物館オリジナル柄のマグカップとタンブラーです。特に展示物にちなんではいませんが、センスのよいタッチで大英博物館周辺のイラスト・マップが書かれていて、もらったら普通に嬉しい一品です。よく見るとこちらにもバステトさんが描かれていますね。ギフトショップには日本関連書籍も充実しており、2019年に話題になった「マンガ展」の本も販売されていました。筆者もついつい購入してしまいましたが、電子書籍が普及した昨今、久しぶりに大型の印刷で名作漫画を見ると、本当に芸術と言っていいくらい迫力があって美しいなと思いました!話が逸れましたが、色々な楽しみ方ができる大英博物館。既に行ったことがある方もぜひ新たな発見に出合うために出かけてみてくださいね。通常は5時に閉館ですが、金曜日は8時半までオープンしています。
The British Museum
- 住所
- Great Russell St, London WC1B 3DG
- 電話番号
- +44 20 7323 8299
- アクセス
- 地下鉄Holborn駅から徒歩7分、または地下鉄Tottenham Court Road駅から徒歩7分
都会の真ん中の静かな無料ルーフトップ・ガーデン
大英博物館周辺スポットでまずご紹介したいのは、オフィスが多いホルボーンの街中にあるThe Post Buildingの9階に入っている無料のルーフトップ・ガーデンです。「public rooftop garden」という文字のあるガラスの扉を入ると、普通のオフィスの受付のようで少々面喰うかもしれません。しかし、受付の方はとても親切で、IDを見せて名前を記入して荷物検査を終えたら、エレベーターで9階へ送ってくれます。そこは文字通り都会のオアシスなのでした。筆者が訪れたのは平日の仕事終わりでしたが(夏なので午後6時頃でもこの明るさ!)、他にお客さんは殆どおらず、とてもとても静か。屋上ですが木や花がたくさん植えられており、風が吹くたびに木の葉擦れの音が聞こえて気持ちがよく、思う存分リラックスできます。ビルの9階なのでシャードの様な高さはないですが、大英博物館サイドやテムズ川沿いの高層ビル群なども見渡せます。ベンチもあるので、本でも持ってきてゆったりするのもよさそうです。観光や仕事を終えた後、そよ風に吹かれながら自分が先ほどまで立っていた場所を俯瞰して大きく伸びをすれば、疲れも吹き飛びそうです。心ゆくまで日光をチャージして、再び地上に降り立ちましょう。
The Post Building
- 住所
- Museum St, London WC1A 1PB
- アクセス
- 地下鉄Holborn駅から徒歩5分
敷居が高そう!なのに気さくな歴史的建築パブ
重厚な入口に立った時に、思わず(念のため)メニューのお値段を確認してしまったこちらのパブ「Old Bank of England(オールド・バンク・オブ・イングランド)」。それもそのはず、1888年から1975年までBank of Englandが入っていた由緒ある建物なのです。改装され、1994年からパブとして営業しています。銀行だった当時はパブの下にある金庫で金塊が保管されており、第一次世界大戦中などはクラウン・ジュエルが保管されていた時期もあったとか。少々緊張しながら中に入って中央のバーカウンターで「食事したいんですけど…」というと、「あ、じゃあ自分で空いてる席を探して、座席番号が分かったらここに戻ってきて注文してね!」とのこと。気さく!さすがロンドンです。中に入って気づくのは、とにかく天井が高いこと!芸術的な装飾が施された天井と、その天井から吊るされたOld Bank of Englandの文字が入った特徴的なシャンデリアが美しいです。場所柄か時間柄か、平日だったのでお客さんはスーツを着た人が多めでした。メザニン階に席を取り、ランチをしました。ちなみにお値段はこの立地を考えると良心的といってもいい価格帯です。ついつい和牛バーガーを注文してしまったのですが、どうやら人気があったのはパイだった模様です。パイと言えば、ジョニーデップが主演を務めたことでも有名な「スウィーニー・トッド」の物語の理髪店はフリート・ストリートの186番地、共犯者のミセス・ラベットのパイ店は横道のBell Yardにあった設定なので、ちょうどこのオールド・バンク・オブ・イングランド(194番地)を挟んだロケーションなのです。パブにはスウィーニー・トッドの名が入った大きな包丁も飾られているので探してみてくださいね。(スウィーニー・トッドはフィクションなのでパイについてはご心配なく)また、インスタ映えしそうなコート・ヤードをチェックするのも忘れずに。
The Old Bank of England
- 住所
- 194 Fleet Street, London EC4A2LT
- 電話番号
- +44 20 7430 2255
- アクセス
- 地下鉄Holborn駅から徒歩11分、または地下鉄Temple駅から徒歩7分
私、南イタリアにいるの?!映えスポットすぎるイタリアン・レストラン
インスタ映えスポットとしてロンドン住民から大人気のこちらのイタリアン・レストラン「Circolo Popolare (チルコロ・ポポラーレ)」。行きたいタイミングで予約がとれなかったりして、なかなか訪問機会に恵まれませんでしたが、ついに先日行ってきました。入ってみると中は広く、吹き抜けスペースに天井から垂れ下がるグリーンとキラキラ瞬くライト。天井は高く、白い壁の本棚のようなスペースには無数のお酒のボトルが飾られています。照明が何ともちょうどよく、自然光のようなイタリアらしい明るい雰囲気です。ロンドンの街中なのにもしかして自分は南イタリアのレストランの木陰のテラス席にいるのではないかという錯覚に見舞われます。このレストランの演出はそれだけで終わらず、とにかくお皿が可愛いのです…。私は南欧のお皿が大好きなので、ツボすぎて大変でしたが、驚くほど多様なカラフルなお皿の数々です。お水を入れるボトルが透明のお魚の形だったり、カクテルが入ったマグがセクシーだったりと、飽きさせません。もちろん食事も美味しいです。人数が多かったので食事はコースだったのですが、前菜は生ハムとブラッタとブルスケッタとストラッチャテッラ・チーズ。パスタはトリュフ・パスタとトマトソースのパスタ、マルガリータとスパイシーハムのピッツァ2種でした。デザート3種に辿り着く頃にはお腹が苦しかったですが、本場さながらのクオリティが高いお食事でした。大きなテーブルもあるので大人数でもいいですし、少人数でも楽しめます。食べきれなかったピザはお持ち帰りしました。南イタリア気分が味わえて大満足のレストランです。
Circolo Popolare
- 住所
- 140-41 Rathbone Pl, London W1T 1HX
- アクセス
- 地下鉄Tottenham Court Road駅から徒歩4分
癒しのガーデンと可愛らしいカフェ
大英博物館の裏手側にある、こちらのGordon Square Garden(ゴードン・スクエア・ガーデン)はロンドン大学の敷地内にあります。とはいっても、一般人も自由に入れます。大学エリアということもあり、大英博物館の喧騒からすると、違う街に来たのではないかというくらい閑静な雰囲気です。ゴードン・スクエアは第二次世界大戦まで存在したイギリスの芸術家や学者からなるブルームズベリー・グループが集まっていた場所なのだそうです。そう言われてみると、そこはかとないアカデミックな香りを感じます。晴れた週末に、白い小さな花が咲く芝生の上で思い思いに日向ぼっこする人々。友達とおしゃべりしたり、本を読んだり、パソコンで作業する人の姿もちらほら。ロンドンのどこの公園でも見られる光景ではありますが(例えば大英博物館前のラッセル・スクエアなど)、こちらは塀で囲まれて、とりわけこじんまりとしてピースフルな印象です。こういう時間を大切にすることで、イギリスの人々はストレスをため込まないようにしているのかもしれないな、なんて思いました。そんなピースフルなガーデンにある小人のお家のようなこちらのカフェが「Momo's Garden Cafe(モモズ・ガーデン・カフェ)」で、フレンドリーなスタッフがガーデンを訪れる人々にコーヒーやサンドイッチ、スープやスイーツをふるまっています。ビーガン・ベジタリアンメニューもあり、全て自家製のヘルシー志向です。博物館めぐりで疲れたら、こちらの芝生でロンドナーと一緒に芝生に足を延ばして、カフェのコーヒーで一息ついてみては。
Momo's Garden Cafe
- 住所
- Gordon Sq, London WC1H 0PD, United Kingdom
- アクセス
- 地下鉄Tottenham Court Road駅から徒歩4分
- 営業時間
- 毎日午前9時から午後4時までとのことですが(2023年6月現在)、google mapを確認することを推奨
いかがでしたか。今回はホルボーン付近のワクワクする飲食店や観光を終えた後に一息つけそうな癒しスポットをご紹介しました。どうか、大英博物館観光の前後にうまく組み入れて、旅をより楽しんでくださいね!
筆者
イギリス特派員
kaede
アフタヌーンティーやロイヤルファミリーだけではない、多様性あふれる、ダイナミックでゆるーいロンドンの姿を紹介していきます。自分の友達が遊びに来たら連れていきたい、真のおすすめスポットのみ掲載していくのでぜひご覧ください。
【記載内容について】
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