レスリー・チャン、没後20年。香港では各種記念イベントが開催中
香港が生んだ歌手・俳優の張国栄（レスリー・チャン）が2023年4月1日に亡くなって20年となります。現在、没後20年を記念したイベントやコンサート、テレビ番組での特集が開かれていています。
香港文化博物館（Hong Kong Heritage Museum）は2023年10月9日まで「繼續寵愛・張國榮紀念展（Miss You Much Leslie Exhibition）」が開催されています。ここでは李小龍（ブルース・リー）の企画展も行われているので、2大スターのイベントが開催されていることになります。
十大勁歌金曲頒獎（The Jade Solid Gold Best Ten Music Awards）や香港電影金像獎（Hong Kong Film Awards）などで受賞した時のトロフィーなどが展示されています。多くが彼の恋人だった唐鶴德さん提供されたものです。ほかにも、コンサートで着た衣装など彼がたどった足跡を再認識できます。
奥海城（Olympian City）で開催されているのが「Timeless Leslie Encounter與永恆傳奇的相遇」です。文化博物館が恋人からの提供物であるなら、こちらは彼の友人からのものが多く、それにまつわるエピソードも添えられています。また、日本で出版された本などについても展示されています。会場奥にある大スクリーンではミュージックビデオが流されていて、リアルに彼を感じることができる場所でした。
香港駅では「你在我心張國榮20年創作展（Reminiscing Leslie Cheung: 20th Anniversary Exhibition）」も行われています。場所は中環駅（Central Station）から香港駅（Hong Kong Station）のほぼ中間にあるところで、会場前は多くの乗り換え客などが通過していく目の付きやすいところにあります。
首から上の彫刻のほか、こちらもいろいろな人から貸し出されたものが多いのですが、彼が亡くなった8カ月後の12月に女性の大スターだった梅艶芳（アニタ・ムイ）も亡くなったのですが、彼女と共演した「縁份（Behind the yellow line／邦題＝君が好きだから）」という映画に関する時計のポスターの広告を見る人が多いように見えました。
ほかにも、彼のヒット曲を集めたコンサートが香港體育館（Hong Kong Coliseum）、會議展覽中心（HKCEC）や西九文化區（WKCD）で開催されます。現在、ショッピングモールのK11 Musea内にある映画館では10本の映画が上映されているほか、彼の作品の一部を香港の放送局Now TVの映画専門チャンネルでは3月11日から4月9日まで彼が出演した映画20本が放映されており、彼の人気の高さを改めて感じました。特に文化博物館の企画展は10月9日までやっているので、まだ彼と再会できるチャンスはあります。
筆者
香港特派員
武田信晃
新聞社や香港現地邦人紙の記者/編集者を経て、フリーランス・ライターとして活動中。スポーツ、グルメ、エンタメまで幅広くカバーしている。
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