フランスの気候と季節ごとの服装
フランスの天気はたいへん変わりやすく、予想がつきにくい。一年を通して寒暖差や急な雨に備えた服装を。
フランス(パリ)の気候の特徴
パリの気候はだいたい東京の四季に合わせて考えていい。春の訪れを感じるのは4 月頃。梅雨がなく、乾燥しているので、夏はさわやかで過ごしやすい。7・8月の日中は30℃前後になる日もあるが、朝晩は肌寒いこともある。秋の訪れは東京より早く、雨が比較的多い。11 月になるともう冬で、曇りがちの日が多くなる。
同じ季節でも年によって気候は違うので、出発直前に天気予報で気温をチェックしておこう。
地方ごとの気候の特色
イル・ド・フランス
春、夏は晴天の日が多く、過ごしやすい。秋の訪れは早く、冬は降雪はほとんどないものの、底冷えが厳しい。
ブルゴーニュ
夏は暑く、冬は冷え込みが厳しい。ベストシーズンは秋。気候も穏やかで、ブドウ畑巡りに最適の季節。
フランシュ・コンテ
夏でも涼しい冷涼な気候。冬は寒さが厳しい。
ロワール
川沿いに大西洋から吹き込む海風が穏和な気候をもたらす。ただし、冬の冷え込みは厳しい。春夏も昼夜の寒暖の差が大きいので、長袖の上着は欠かせない。
アルザス、ロレーヌ、シャンパーニュ
8月を除いて降雨量が少なく乾燥している。夏は暑く、冬は寒さが厳しい。雪が降ることもある。春と秋がベストシーズン。
ノルマンディー
1年を通じて温暖な気候だが、雨が多く、1日のうちでも天気が変わりやすい。夏でも上着の準備を。
ブルターニュ
メキシコ湾からの暖流のおかげで緯度のわりには温暖。フランスで最も雨が多い地方といわれるが、年間日照時間は平均的で長降りしない。
大西洋岸(ボルドー、ラ・ロシェル、バイヨンヌ)
大西洋岸の海沿いは1年をとおして暖かい。内陸部は気温差が大きく、ピレネー山脈の麓の冬は寒冷。
南西部(トゥールーズ、ルルド、カルカソンヌ)
夏は日差しが強く、乾燥した日が多い。特に内陸部ではかなり暑くなる。冬は、山岳部では降雪が見られ、スキーリゾートとなる。春、秋がベストシーズン
プロヴァンス
夏は30度を超える日も珍しくないが、湿度が低いので過ごしやすい。春先や秋から冬にかけて、ミストラルという季節風が吹くと震え上がる寒さになる。1年をとおして雨は少ないが、秋は大雨が降ることも。
コート・ダジュール
年間の日照時間は2800時間。ときおりミストラルが吹き荒れるほかは冬でも温暖。復活祭を過ぎるとビーチにはもう肌を焼く人が現れる。
ローヌ・アルプ
ローヌ川流域は、気候の穏やかな春と秋が旅行に最適のシーズン。フランスで最も雪が多いアルプ地方はスキーの本場。夏は涼しく、避暑地となる。
オーヴェルニュ
昼夜の寒暖の差が大きい。冬は底冷えが厳しく、雪が降ることもある。
フランス(パリ)でのおすすめの服装
フランスは日本に比べて北に位置している。何となくパリを東京に重ね合わせて考えてしまいがち。でも、緯度48.5度のパリは、43度の北海道札幌市よりもまだ北にある。パリの四季の移り変わりは、だいたい東京に合わせて考えていいが、気温はぐっと低めなので注意しよう。夏の日中はかなり暑くなる日もあるが、朝晩は冷え込むことも多い。1年をとおして、急な冷え込みや雨に備えた服装を心がけるといいだろう。
日中の観光は歩きやすさを第一に考えたラフな服装で。いかにも高級そうなものを身につけていると、スリの格好のターゲットになる。高級レストランへ行くときは、男性はジャケットにネクタイ着用が基本。女性は自由に考えていいが、自分に自信がもてて、周りから浮かないような服装を心がけよう。オペラ鑑賞や通常のレストランではそれほど堅苦しく考える必要はない。女性ならシンプルなセーターやシャツにアクセサリーやスカーフで変化をつけるだけでぐんとおしゃれな雰囲気になるだろう。
雨具は必携
フランスの天気はたいへん変わりやすく、予想がつきにくい。突然大雨が降ることも多い。フードの付いたウインドブレーカーや折りたたみ傘は必ず持参しよう。
夏でも長袖一枚、ストールが便利
夏でも朝晩冷え込むことがあるので、長袖の服が一枚あるといい。女性ならストールがおすすめ。
小雨が降ったときにストールをかぶってしのぐことも出来る。
教会を見学するときには
マナーとして帽子はとりましょう。夏には肌を露出しすぎた服装も避けたい。
筆者
地球の歩き方ウェブ運営チーム
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