6月のスイスはお花畑ハイキングのベストシーズン!

公開日 : 2023年06月15日
最終更新 :

6月のスイスへの日本人の関心の高さはとても高いです。理由はお花畑を見ながらハイキングするのにベストシーズンだから。一般的に「スイスの旅行シーズンは夏」というイメージの方が多いでしょう。しかし7~8月は現地も夏休みに入り、特に山岳リゾート地は混雑します。休みを取ることができるなら、少し早い6月の訪問が実はおすすめです。6月のスイス旅行の魅力をご紹介します。

お花畑が見られるのはいつまで?

お花畑を発見!
お花畑を発見!
翌日晴れたので撮影のために訪れたら、速攻で刈り取られていた(泣)
翌日晴れたので撮影のために訪れたら、速攻で刈り取られていた(泣)

スイスの風景といえば、アルプスの山々と花畑の景色を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、花畑の景色が見られる時期は意外と短く、標高の低いエリアでは5月から6月、標高の高いエリアでも7月くらいまでです。

刈り取った草も飼料として使われるので、まめに草刈りが行われる
刈り取った草も飼料として使われるので、まめに草刈りが行われる

花の風景が6月までというのには理由があります。花々は牧草地に次々と咲きますが、牧草の背が高くなると放牧している牛たちが食べにくくなるので、刈り取ってしまいます。そのため放牧が本格的にスタートする初夏には花畑の風景がなくなってしまうのです。

スイスの5~6月は新緑の景色も楽しめるシーズン
スイスの5~6月は新緑の景色も楽しめるシーズン

緯度が高く標高も高いスイスの6月は、日本の本州の気候に置き換えると5月上旬から中旬にかけての東北地方に似ています。新緑が目にまぶしく標高の高い場所にはまだ雪が残るくらいの季節です。花畑の景色もすばらしいですが、この新緑の風景も夏や秋には見られないみずみずしさにあふれており、この景色との出合いは初夏のスイス旅行の大きな楽しみです。

6月のスイスで訪れるべき観光地

花の谷と呼ばれるハイキングコースは6月がベストシーズン
花の谷と呼ばれるハイキングコースは6月がベストシーズン

ユングフラウ地方(グリンデルワルト、ヴェンゲン、ミューレン)

スイス中央部のユングフラウ地方を訪問することをおすすめします。グリンデルワルトやヴェンゲン、ミューレンなど山岳リゾートに滞在してハイキングを楽しみましょう。まだ現地の夏休みに入っていないので、混雑もそれほどではなく比較的ゆったりと過ごすことができるのも、この時期に訪問するメリットです。

花の谷にある山小屋では滞在も食事も可能
花の谷にある山小屋では滞在も食事も可能

花畑はいたるところにありますが、グリンデルワルトの反対側の谷の上に位置している村ミューレンには、その名も「花の谷(ブルメンタール)」と呼ばれる場所があります。村からケーブルカーで上るアルメントフーベルという展望台からスタートするハイキングコースで、6月は谷全体が花で覆われます。一部に急な下り坂もありますが、お年寄りでも無理なく歩くことができるコースで、食事も提供する山小屋があるので、ハイキングの途中にいい景色を見ながら休憩することもできます。

6月に観光する場合の注意点

この年は残雪が多く、ハイキングコースも閉鎖されている場所が多かった
この年は残雪が多く、ハイキングコースも閉鎖されている場所が多かった

近年の気候変動の影響もあり、現地の状況は毎年変わっています。まったく同じ時期に同じ場所を2年続けて訪問したときは、前年は雪が残っていてハイキングができなかったのに、翌年はすっかり春の風景だったということもありました。

最近の傾向としては、花の開花時期が前倒しになっています。しかし6月上旬には山岳交通がまだ運休している場所もあるので、花を目的にと訪問時期を早めて6月上旬に計画すると訪問できる場所が狭まるかもしれません。

定番のメンリッヒェンからクライネ・シャイデックに至るルートも雪で閉鎖
定番のメンリッヒェンからクライネ・シャイデックに至るルートも雪で閉鎖

同じユングフラウ地方でも標高が違えば景色は変わります。できれば3泊以上の日程をとり、いろいろな場所を巡ることをおすすめします。6月なら突然の積雪もあり得ますので、季節が冬に戻ったかのような景色の変化を楽しむチャンスに出合う可能性もあります。

6月は旅行代金も安くできるベストシーズン

6月は日本から現地への航空代金も夏ほど高くありません。現地のホテル予約状況もそれほどタイトではなく、選択肢が広がりますので予算を抑えることが可能です。新緑の景色にアルプスの花畑を楽しめる初夏は、季節的にもベストシーズンのひとつです。スイスを夏や秋に訪れたことがあるなら、次回は初夏の訪問を考えてみませんか?

筆者

地球の歩き方スイス記者

小山田 浩明

写真撮影の現場キャリアは30年以上で、リバーサルフィルムの時代から一眼レフで撮影しています。世界にはまだまだこんな場所がある、という感動をお伝えできればと思います。

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