アルカトラズ島”先住民族の日”日の出セレモニーに行ってきました

公開日 : 2023年10月14日
最終更新 :

かつて10月第二週目の月曜日の祝日は、コロンバスデーと言っていましたが、今はほとんど『先住民族の日(Indigenous peple's day)』と言っています。バークレーに住んでいた時、すでにバークレーでは”先住民族の日”と言っていて、コロンバスデーと違うのでしょうか?とこっそり先生に質問した思い出があります。実はこの日、観光名所のアルカトラズ島では、1975年から先住民族の方によるサンライズセレモニーが行われています。地元でもあまり知られていないけど、今年ようやく行く事ができました。

色鮮やかな民族衣装を着てやってくる方もいました。
色鮮やかな民族衣装を着てやってくる方もいました。

先ずチケットです。ニッチなツアーなので売り切れることが多いです。アルカトラズ島ツアーチケットのサイトからSunrise Cermonyで検索してくだい。出発時間が5:00・5:15・5:30です。”早いフェリーで行けば良い場所で見ることができます”とありましたが、今回は5:15のフェリーを予約しました(12ドル)
30分前にピア33に集合して乗船。通常のアルカトラズ島ツアーと同じ流れです。

つまり、4:45にピアに着くことになり、めちゃくちゃ早朝です。公共交通機関には早すぎタクシーで行きました。4ピア33に到着してドライバーさんと共にびっくりしたのが、大小観光バスが4台以上も停まっていたことです。「一体今日は何があるんだと?!」ベテランのタクシーのドライバーさんもさすがにこのセレモニーに驚いていました。

*ウーバーでもいいじゃないかと思いますが、私の経験で早朝3〜4時頃は、時間が読めない、タクシーと料金はかわらず、フェリーに遅れるわけにはいかないのでタクシーを呼びました。

月もなく真っ暗な中、出港。
船上の諸注意は通常のツアーと全く同じです。15分でアルカトラズ島の桟橋に接岸。広場には、鮮やか羽の民族衣装や帽子を被った人たちが部族の旗や垂れ幕を持って坂道を上って行くのでそれについつい従い。 パークレンジャーが危険な立ち入り禁止区域や閉鎖中の箇所に待機して、セレモニーが行われるパレード広場に誘導しています。街灯はありますが少し外れると本当に真っ暗で怖かったです。

セレモニーの様子は撮影禁止(可否の箇所はちゃんと教えてくれますよ)
焚き火を囲んで各地からやって来た先住民族の方達の祈りや歌、ダンスは目に焼き付けるのみで、かえってそれが神聖な儀式のように感じました。
また各部族のスピーチもあり…ガザ地区についても触れており、政治的スピーチもあったりしました。

霧で橋のライトが反射
霧で橋のライトが反射

インディアンサマーで暑い日が続いていたので、極寒まではいかなかったですが、それでも海風は冷たく、全員スキー場に行くような服装でした。前年に行った人のアドバイスが「真冬のシカゴの服装で行った方がいい!」まさかと思いましたが、あながち嘘ではないと思いましたので、とにかく着込んでいってください。

パレード広場から外れて撮影して良い場所のエリア、ゴールデンゲートブリッジ。低い雲が垂れ込めていてオレンジ色のライトが雲に反射して幻想的な眺め。足元から波の音がかすかに聞こえますが、音楽も含めて暗闇に吸い込まれていくような不思議な空気を感じました。軍事施設だった時、刑務所だった時賑やかな音楽はないわけなので見張り役、看守さん怖かったよなぁと思いました。

6:45もうすぐ日の出
6:45もうすぐ日の出

6:45イーストベイ・オークランドヒル周辺が徐々に白んできました。あと30分ほどで日の出(7:12)です。東側が群青色で西側が漆黒上空を見ると自然のグラジュエーションが素敵すぎる!

セレモニーは更に続いていましたが、夜から朝への移り変わりが、枕草子みたいで…いとおかし。

7:00にゴールデンゲート海峡を通過した豪華客船が静かにピア27に向かっています。タグボートが小さく見えますね。

連邦刑務所が閉鎖になった後、1969年11月20日から19か月間、アルカトラズ島は先住民族に占領されたのは有名な話ですが、彼らはフォートララミー条約(未使用の連邦の土地はネイティブアメリカンの物という約束)の名の元に行動したのです。1971年6月に最後のネイティブアメリカンの方達が去った後、1975年から毎年開催されているサンライズセレモニー(2020年は中止)です。

年に一回の行事で決して観光ツアーではありませんが、ネイティブアメリカンについてちょっと考えてみるきっかけになりそうです。寒い中の焚き火の暖かそうな事やホワイトセージを焚いた香りの摩訶不思議な空間で、幻想的なゴールデンゲートブリッジ。煌びやかなベイブリッジが対照的で、他にはないユニークなよいツアーです。

明るくなってもまだセレモニー続いているようですが、8時アルカトラズ島の桟橋からピア33に向かってフェリーが出港。

いつものように超人気のアルカトラズ島ツアーが始まります。

international Indian Treaty council:https://www.iitc.org
国立公園イベントカレンダー:https://www.nps.gov/planyourvisit/event-search.htm
アルカトラズシティークルーズ(オフィシャルプロバイダー):https://www.cityexperiences.com/san-francisco/city-cruises/alcatraz/tour-options/

筆者

アメリカ・カリフォルニア州特派員

美丸(Mimaru)

サンフランシスコ在住ビアジャーナリスト。全米のクラフトビール探求の日々、訪問したブルワリー、タップルーム情報は随時投稿。

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