新潟五大ラーメンその4 三条カレーラーメン

公開日 : 2023年10月11日
最終更新 :
筆者 : 雪雲

新潟五大ラーメン4杯目は三条市名物の「カレーラーメン」です。70店舗が提供しているほか、同市の飲食店組合には「カレーラーメン部会」というものが存在するほどです。カレーとラーメン、共に日本の国民食と言っても過言ではない人気食品の“二大巨頭”が合体したカレーラーメンとはどんなもの?そしてどうして三条にカレーラーメンなのか?

カレーラーメン降臨

訪ねたのは1960年代後半創業の老舗食堂「大衆食堂 正広」です。訪問したのはお昼時のために行列ができていました。待つこと10分くらいで入店。カレーラーメン一択なのにメニューには、カレーラーメンとたれカツ丼の「新潟ご当地グルメ異教セット」にも心を乱されます。しかし、初志貫徹でカレーター麺とご飯の「カレーラーメンセット」(1,050円)を注文。
待つこと数分、運ばれてきたのが丼に入ったカレーラーメンと小ぶりの器に入ったご飯、そしてカレーライスには欠かせない福神漬け。ラーメンにつきもののレンゲはなし。その代わりに丸いスプーンがあります。ビジュアル的には「どんぶりに入ったカレー」です。
こちらのお店のカレーラーメンはスープタイプのカレーです。つまりカレースープの中に面が泳いでいる感じです。お店によってはカレーを載せたタイプもあるそうです。
スープの中に箸を入れると中太のちぢれ麵が現われました!一口入れると…うん!少しピリ辛のルーが麺にからんでうまい!具もお肉はもちろん、じゃがいもにニンジンと玉ねぎとこちらもカレーそのもの。

紙エプロン遠慮しなきゃよかった

「カレーラーメン最強!」頭の中で叫びながら食べ進んでいきます。ふと気づくとこの日着ていた白っぽいポロシャツに黄色の点々が…。店員さんが注文を取りに来てくれた際「紙エプロンおつかいになりますか?」ときいてくれたのに、これまでカレーうどんでは点々が飛び散ることはなかったので、「あ、大丈夫です(私、失敗しないので)」」と答えたことを後悔。大好きなラーメンとカレーがタッグを組んでしかもうまいから、カレーうどんを食べるときのように注意していなかったのが敗因でした。ま、安物の服だし、洗濯すればいいや。
「ライスはいつ食べるの?」と思う方もいるでしょう。ラーメンライスのようにカレーラーメンと一緒に食べるのも、もちろんアリですが私はそうしないことにしました。福神漬けですか?福神漬けはカレーライスを食べるときと同じようにラーメンをすすりながらです。

なぜ三条にカレーラーメン?

さてなぜ三条市の名物がカレーラーメンなのでしょう?三条市は新潟県のほぼ中央に位置する街です。以前、「背脂極太麺」で紹介した燕市の隣に当たります。燕市は洋食器やハウスウエアで有名ですが、三条市は刃物をはじめとした「金属製品の産地」です。国内外で有名なアウトドア用品メーカーの本社もここ三条市にあります。
「三条カレーラーメン部会」が作成した「三条カレーラーメン探訪」によれば1960年代、三条の町工場も活気に満ちあふれていたそうです。職人さんたちは残業で大忙し。彼らが夜食として食べたのが高カロリーで冬は体を温め、夏は元気が出るカレーラーメンだったそうです。職人さんたちのパワーの元になったのも、燕の背脂極太麺のラーメンと似ていますね。さらには夜の町でも飲んだ後のシメにカレーラーメンが食べられたそうです。
三条カレーラーメン部会には16店舗が加盟しオーソドックスなカレーラーメンはもちろん、黒カレーラーメンや激辛カレーラーメンなど個性豊かなので、各店舗を食べ歩くのも楽しそうです

シメはリゾット風に

カレーラーメンを味わった後はスープが残ります。これをそのまま飲むのももちろんアリですが、これまで食べるのをがまんしてきたライスをイン!ゆっくりと丸いスプーンでかき混ぜながらリゾット風にしていきます。そして一口、うーんラーメンの後にカレーリゾットも楽しみました。
 こんなにお得なカレーラーメン、食べないのは「損」といっても過言ではありません。ぜひ三条にこのく二大国民食を合体させたぜいたくな「カレーラーメン」を食べに来てください。
ここでお得な情報です!同市の「日の丸観光タクシー」では市内のカレーラーメンめぐりに加え、”カレーラーメン生みの親”ともいえる金属産業の工場見学や、「三条鍛冶道場」での和釘(ペーパーナイフ)作り体験ができるミニツアーを行っているので、同タクシーのホームページhttps://www.hinomarukankou.co.jp/ でチェックしてみてはいかがでしょう?

  • ■大衆食堂正広
  • 住所|新潟県三条市石上2-13-38
  • 電話番号|0256-31-4103
  • アクセス|北陸自動車道三条燕ICから車で5分
  • 開店時間|火曜11:30~14:30
  •     水~土曜 11:30~14:30、17:00~21:00(LO)
  •     日・祝日 11:30~15:00、17:00~21:00(LO)   
  • 定休日|月曜、第3火曜(祝日の場合は営業、翌日休み) 

筆者

新潟特派員

雪雲

皆さんは「新潟」にどんなイメージをお持ちでしょうか?「コメ・雪・日本酒」というのが一般的ではないでしょうか。日本で5番目に広い面積に、佐渡と粟島のふたつの離島があり、海岸線の総延長は本土側だけでも330kmもあります。豊かな自然と人情そして食、歴史や文化を皆さんにお伝えできればと思います。

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