味も見た目も多彩!イタリアの地方都市で一度は食べたい名物パスタ
イタリアのパスタは、スパゲッティをはじめとするロングパスタからペンネなどのショートパスタ、詰め物が入ったものやラザーニャ、ニョッキまで、数百種類にものぼります。今回は、多数のレストランのなかから一度は食べてほしい名物パスタを紹介していきます!
ローマから1時間の天空都市で食べたい贅沢トリュフカルボナーラ
私たち日本人にとってもなじみがあるパスタといえばカルボナーラ。実はローマの郷土料理であり、生クリームは使わずに、卵、ペコリーノチーズ、黒コショウ、そして豚ほほ肉の塩漬けであるグアンチャーレを使用するのが本場の味といわれています。
そんなカルボナーラに高級食材のトリュフをのせた料理がいただけるのは、ローマから鉄道で1時間15分ほどのところに位置するオルヴィエート。トゥーフォと呼ばれる凝灰岩でできた丘の上に立つ要塞都市で、美しいドゥオーモ(町を代表する教会や大聖堂)やこぢんまりとしたショップやレストランが並ぶかわいらしい町です。
そして、オルヴィエートの名産品といえば黒トリュフ! ラ・パロンバは1965年から続く家族経営のアットホームなトラットリア(ドレスコードのない大衆向けの家庭的なレストラン)で、伝統的なハト料理やトリッパの煮込みはもちろんのこと、トリュフブルスケッタやトリュフカルボナーラがいちばんの人気。できたてのカルボナーラの上に黒トリュフを削ってくれるのですが、パスタが見えなくなるほどたっぷりの量で、食欲をそそります。
自家製のパンやエクストラ・ヴァージン・オイルなど細部までこだわり抜かれた食材を堪能することができ、日本語メニューがあるのもうれしいポイントです。
ラ・パロンバ La Palomba
- 住所
- Via Cipriano Manente 16
- 営業時間
- 12:30~14:15、19:30~22:00
- 定休日
- 水
ラグーソースが相性抜群!トスカーナ州の郷土パスタ“ピチ”
続いてご紹介するのはピチと呼ばれる種類のパスタ。花の都フィレンツェから鉄道で約1時間30分、トスカーナ州のシエナという町が発祥といわれていて、小麦粉、水、塩でつくられた丸くやや太い見た目が特徴です。モチっとした食感のこのパスタには、トマトソースや肉の旨味たっぷりのラグーソースがぴったり!
シエナの中心部にあるエノテカ・イ・テルツィでは、そんなラグーソースのピチが食べられます。トスカーナ州は、フィレンツェの名物ステーキ、ビステッカ・フィオレンティーナをはじめ、ジビエまで多種多様な肉料理がおいしいエリア。エノテカ・イ・テルツィでも牛肉を使用したラグーソースのピチのほか、鹿のサーロインステーキ、ハトのエスカロープ・フォアグラなど豊富な食材がメニューに並びます。いずれも臭みがなくやわらかいので、ぜひチャレンジしてみてください(メニューは変更の可能性があるのでご注意を)。
エノテカ・イ・テルツィ Enoteca I Terzi
- 住所
- Via dei Termini 7
- 営業時間
- 12:30~14:30、19:00~22:30
- 定休日
- 日
カボチャの甘味たっぷりの詰め物パスタを北部マントヴァで
ミラノを州都にもつ北部のロンバルディア州。古都マントヴァ周辺はカボチャの産地でもあり、裏ごししたカボチャを詰めたトルテッリ・ディ・ズッカと呼ばれるパスタが郷土料理のひとつです。このトルテッリというパスタは、四角い形状のパスタの中に野菜や肉などの食材が詰められたもの。地域ごとに詰め物の食材も異なり、私たちが想像するロングパスタやショートパスタとも違うビジュアルが最大の特徴です。
イル・チーニョは、地元の人々に「この町の老舗レストランは?」と聞くと真っ先に名前が挙がるリストランテ。予算は€70~とお高めですが、訪問時には昼からひとりで優雅にランチを楽しむ人々の姿が見られます。この店でいただけるトルテッリ・ディ・ズッカは、バターで味付けした正統派。特別な日に訪れたい一軒です。
イル・チーニョ Il Cigno
- 住所
- Piazza Carlo D'Arco 1
- 営業時間
- 12:20~13:20、19:30~21:20
- 定休日
- 月・火
まだある!ローマ&ヴェネツィアで食べたい絶品パスタ
カルボナーラはローマの郷土料理と前述しましたが、もうひとつ忘れてはならないのがカーチョ・エ・ペペ。ペコリーノチーズと胡椒であえたパスタで、断面が四角い太麺「トンナレッリ」が多く使われています。
数あるローマのレストランからおすすめを1軒ご紹介。その名もずばりカーチョ・エ・ペペ! ローマ在住の地元民に大人気の店です。観光スポットの中心地から少し離れているので、お客さんも地元の方が多め。カーチョ・エ・ペペは外せない一品ですが、カルボナーラも定評があります。テラス席でいただくパスタとワインは絶品です。
カーチョ・エ・ペペ Cacio e Pepe
- 住所
- Via Giuseppe Avezzana 11
- 営業時間
- 12:30~15:30、19:30~23:30
- 定休日
- 日、一部の祝日
アドリア海に面する水の都ヴェネツィアでは、新鮮な魚介類をふんだんに使ったパスタはいかがでしょうか? ペスカトーレとしても親しまれる魚介類のパスタ「スパゲッティ・アッラ・スコリア」やイカ墨のスパゲッティなど店によって種類も店によってさまざま。
プリンチペッサは中心部のサン・マルコ運河に面した一等地に立ち、テラス席で景色を眺めながら料理が楽しめます。なかでもおすすめは、エビやムール貝などがたっぷりのブロゴッソ・デッラ・プリンチペッサ。シェアして食べられるくらいの量なので、トマトソースとよく絡めて召し上がれ。終日営業しているので、コアタイムを避けて訪れるのがおすすめ◎です。
プリンチペッサ Principessa
- 住所
- Riva degli Schiavoni 4187
- 営業時間
- 7:00~22:30
- 定休日
- 無休
州や町ごとにパスタの食べ歩きが楽しいイタリア旅行へ
まだまだ語り足りないイタリアのパスタ。『地球の歩き方 イタリア 2024~25』の巻頭特集では、今回紹介したシエナをはじめ、マントヴァやオルヴィエートなどの魅力的な古都のレストランをピックアップしています。また、ローマやフィレンツェなど主要都市の最旬グルメも徹底取材! パスタの名店はもちろん、多数の賞を受賞しているピッツェリアから食べ歩きグルメまで、盛りだくさんの情報量です。ぜひチェックしてみてください。
旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック
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TEXT&PHOTO:『地球の歩き方 イタリア』編集担当 水野千尋(ART LOVE MUSIC)
監修:地球の歩き方
筆者
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