クール

Chur

5000年の歴史をもつスイス最古の町、クール。ライン川の谷に開けたこの町は、サン・モリッツやダヴォスなどのグラウビュンデン州の町への表玄関だ。
先住民がこの地に暮らし始めたのが、紀元前3000年頃とされており、紀元前15年にはローマ人が支配し、“クール”という名の語源になっている“クリア・レートリウム”と名づけた。この地が古代から栄えたのはアルプスを南北に結ぶ交通の要所であったため。現在は、アルプス越えのメインルートが変わったために、クールは中世の香りを残す静かな町となった。

クールの歩き方

町のおもな見どころはすべて歩いていける範囲内にある。旧市街への車の乗り入れは規制されているので、ゆったりと散歩を楽しむことができる。まずはクール駅の地下にある観光案内所で情報収集してから散策に出かけよう。アローザ行きの鉄道駅はクール駅に隣接しているが、アルカス広場の近くにも停留所がある。街歩きのあとにアローザを訪問するのも簡単だ。
旧市街へは、まずバーンホフ通りBahnhofstrasseを進んでいく。通りの両側には百貨店やスーパー、ブティック、カフェなどが並び、いつもにぎやかだ。右側に噴水が見えたら、その交差点が町のヘソにあたるポストプラッツPostplatz。その手前左側には州立美術館Bündner Kunstmuseum。ここからバーンホフ通りはポスト通りPoststrasseに変わり、旧市街へと続く。旧市街の見どころは、このポスト通りの東側と西側に分かれている。

見どころの多い旧市街の東側
ポストプラッツからポスト通りを進もう。しばらく行くと左側に、クリーム色のどっしりとした市庁舎Rathausが現れる。1464年に建てられたこの建物は、500年以上たった現在も現役だ。市庁舎の下をくぐり抜けて、時計塔をもつ聖マルティン教会Kirche St. Martinへ。この教会のあるザンクト・マルティン広場St. Martinsplatzには、18世紀に造られた噴水が残っている。
教会横のキルヒ通りKirchgasseの坂道を上る。キルヒ通りの右側はベーレンロッホといわれる地域で、出窓や15世紀の紋章や装飾の美しい洋服屋のギルドハウスなど古い建物が並んでいる。大聖堂Kathedraleへの階段から、一度旧市街を振り返ってみよう。聖マルティン教会の塔と旧市街の家並みがアルプスをバックにきれいに見える。大聖堂を出たら、司教館Bischöfliches Schlossの裏側を通り、レーティッシュ博物館Rätisches Museumにも立ち寄ろう。一見普通の住宅のような建物なので、通り過ぎないように注意したい。

旧市街西側をゆっくり散策
西側を歩くなら、ポスト通りの市庁舎を通り過ぎた所で右に曲がり、カリジェの壁画のあるコルン広場Kornplatzへ。広場を左に曲がってオーバー通りObere Gasseを目指す。このオーバー通り付近は町で一番古い地域。この通りを聖マルティン教会に向かって行くが、その手前を右へ入ってアルカス広場Arcasに出る。この広場は旧市街で最もロマンティックな雰囲気漂う広場。このあたりの小道はどこに入っても魅力的なので、時間を取って散策してみよう。まるで中世の町に入り込んだような錯覚に陥る。
アルカス広場から橋を渡って対岸からこの旧市街の様子を眺め、オーバー門の下をくぐってウンター通りUntere Gasseへ。そして広い道、グラーベン通りGrabenstrasseに出たらポストプラッツへ戻ることができる。

クールへのアクセス

チューリヒからICで約1時間15分、REで約1時間30分、それぞれ1時間に1〜2本。サン・モリッツから約2時間、1時間に1〜2本。ツェルマットからはグレッシャー・エクスプレスで5時間30分〜6時間。フィスプVispやチューリヒなどで乗り継いで5時間前後。

写真

基本情報

グラウビュンデン
使用言語
ドイツ語 ロマンシュ語
標高
585m
郵便番号
CH-7000
エリアコード
081(市内通話の場合でも初めにエリアコードをプッシュする)
Chur Tourismus
住所
Bahnhofplatz 3
電話番号
(081)2521818
開館時間
月~金曜 8:30~12:30 13:30~17:30 土・日曜 9:00~13:30
閉館日
8/1、11月~4月の日曜・祝日
最終更新 :

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