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韓国旅行にK-ETA(電子旅行許可証)は必要?制度の概要と申請方法を解説
2025.2.27
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海外旅行を計画するときまず確認したいのが、ビザ(査証)が必要かどうか。渡航前に必ずビザを取得しなければならない国・地域もあれば、ビザなしで行ける国・地域もあります。本記事では、ビザの基本情報、ビザが必要な国・地域やビザなしで行ける国・地域、ビザ申請方法を紹介します。
目次
ビザとは、渡航先の国が外国人に対して入国を許可する証明書のこと。渡航先の国が外国人の入国目的や滞在期間などが適切であることを確認するために必要なものです。一部の国では日本国籍保有者がビザなしで入国することを認めていますが、ビザは不要でも事前にビザ免除プログラムの申請が必要な場合がありますので、必ず事前に確認しましょう。
一般的に、各国の大使館や領事館、あるいはオンラインでビザを申請し、許可されるとビザが発給されます。ビザは渡航者のパスポートに貼付されるか、電子ビザとして発給されます。
なお、ビザを取得したら、その目的に応じた活動しかすることができません。例えば、労働が許可されていない留学ビザで入国したのにアルバイトをして賃金を得た場合は違法行為となります。必ずビザで申請した渡航目的と現地での活動が一致するようにしてください。
ここでは、ビザのおもな種類について解説します。国によって名称やビザの内容が異なるため、必ず渡航先の情報を確認するようにしてください。
観光ビザは、観光目的で渡航する場合に必要なビザです。日本国籍の保有者は、観光目的の一定期間内の渡航であればビザを取得しなくても入国できる国が多いです。ただし、観光ビザの取得が不要でも、アメリカのESTAのように渡航前に申請が必要な国もあります。
就労ビザは、外国人が渡航先の国で就労することを目的に渡航する場合に必要なビザです。職種、経歴、年齢などによって取得条件が設定されています。
学生ビザは、外国人が渡航先の国で就学することを目的に渡航する場合に必要なビザです。国によっては短期留学が観光ビザの適用範囲となる場合がありますが、受講可能な時間数に制限を設けていることもあるため、必ず渡航先の条件を確認しましょう。
ワーキング・ホリデービザは、18歳以上30歳以下の者が、国籍保有国とワーキング・ホリデー協定を結んでいる国でワーキング・ホリデー制度を利用する場合に必要なビザです。このビザでは、休暇目的の入国、および滞在期間中の旅行や滞在資金を補うための就労が認められます。日本は30の国と地域との間でワーキング・ホリデー制度を導入しています(※)。
2025年3月時点
トランジットビザは、国籍保有国からその国で飛行機を乗り継いで第三国へ渡航する場合に必要なビザです。ただし、日本国籍保有者は、トランジットビザを取得しなくても立ち寄れる国が多いです。
入国条件やビザの要件は、情勢などにより変わる場合があるため、必ず渡航前に最新情報を確認するようにしてください。観光目的の滞在でもビザが必要なおもな国・地域と、ビザ取得により許可される滞在可能期間は次の通り。
外務省から「渡航中止勧告」(レベル3)または「避難勧告」(レベル4)の危険情報が発出されている国・地域には、表中に※印が付いています(以降同様)。最新情報は、外務省や各国の大使館の公式ページなどで確認してください。
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
インド ※ | 最長60日 | 電子ビザ(e-VISA)あるいは一部空港に限り到着ビザ(VOA)を取得可能 |
インドネシア | 最長30日 |
電子ビザ(e-VISA)あるいは到着ビザ(VOA)を取得可能 VOAあるいはe-VISAで入国した場合は滞在中1回のみ30日の延長が可能 |
カンボジア | 最長30日 | 電子ビザ(e-Visa)を取得可能 |
スリランカ | 最長30日 | 電子旅行認可(ETA)の申請が必要 |
チベット | 旅行会社を通じて入藏証(チベット自治区入境証)の取得が必要 | |
ネパール | 空港で到着ビザ(VOA)を取得可能 | |
パキスタン ※ | 最長3ヵ月 | |
バングラディシュ | 最長30日 | 空港で到着ビザ(VOA)を取得可能 |
ブータン | 事前にブータン入国管理局のウェブサイトや指定の旅行会社を通じて申請し、入国時に入国許可書(VISA Clearance)を取得 | |
ミャンマー ※ | 最長28日 |
インターネットで電子ビザ(e-VISA)を取得可能 2024年10月21日より1年間の試行期間にて一部空港でアライバル・ビザが取得可能 |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
アゼルバイジャン ※ | 最長30日 | 空港にて到着ビザ(VOA)あるいは電子ビザ(e-VISA)を取得 |
トルクメニスタン | ビザ取得にはトルクメニスタン入国管理局から出された招待状が必要 | |
ベラルーシ ※ | ||
ロシア ※ |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
キューバ |
30日 延長手続きにより最長60日 |
在日大使館や旅行代理店でツーリストカードを購入 |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
パプアニューギニア |
60日 延長手続きにより最長90日 |
2020年3月以降、到着ビザ(VOA)の発行は停止されている |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
クウェート | 最長3ヵ月 | 電子ビザ(e-VISA)あるいは到着ビザ(VOA)を取得可能 |
サウジアラビア ※ | 最長90日 | 電子ビザ(e-VISA)あるいは到着ビザ(VOA)を取得可能 |
バーレーン | 最長3ヵ月 | 電子ビザ(e-VISA)あるいは到着ビザ(VOA)を取得可能 |
ヨルダン | 最長30日 | 到着ビザ(VOA)を取得可能 |
レバノン ※ |
30日 延長手続きにより最長3ヵ月 |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
エジプト ※ | 最長30日 | 電子ビザ(e-VISA)あるいは到着ビザ(VOA)を取得可能 |
ウガンダ ※ | 最長90日 | 電子ビザ(e-VISA)のみ |
エチオピア ※ | 最長30日 |
電子ビザ(e-VISA)を取得可能 到着ビザ(VOA)はボレ国際空港に限り取得可能 |
ジンバブエ |
30日 延長手続きにより最長90日 |
到着ビザ(VOA)を取得可能 |
タンザニア ※ | 最長90日 | 電子ビザ(e-VISA)のみ |
マダガスカル | 最長60日 | 到着ビザ(VOA)を取得可能だが、事前に大使館等でビザを取得したほうがよい |
リビア ※ | ||
ルワンダ ※ | 最長90日 | 電子ビザ(e-VISA)または到着ビザ(VOA)を取得可能 |
日本のパスポートは世界的に見てもビザ免除の国が多く、約190カ国以上にビザなしで渡航可能です(※)。ただし、ビザなしで渡航できる場合でも、滞在目的や日数によってビザが必要となる場合があります。なお、ビザは不要でも、パスポートについて入国時に必要な残存有効期間や空白ページの残数を定めている国もあります。残存有効期間が1年未満になったら早めに更新することをおすすめします。観光目的の滞在ならビザなしで行けるおもな国・地域と滞在可能期間は次の通り。
2025年3月時点
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
韓国 | 90日以内 | 観光目的の90日以内の滞在の場合、2025年12月31日まで電子旅行許可制度(K-ETA)の申請も不要 |
シンガポール | 30日以内 | |
中国 | 観光目的の30日間以内の滞在の場合、2025年12月30日までビザ免除措置が適応 | |
タイ ※ | 60日以内 | |
台湾 | 90日以内 | |
フィリピン ※ | 30日以内 | |
ベトナム | 45日以内 | |
香港 | 90日以内 | |
マカオ | 90日以内 | |
マレーシア ※ | 90日以内 | |
ブルネイ | 14日以内 | |
モルディブ | 30日以内 | ホテルやリゾートなどを宿泊先とした観光目的での滞在はビザ不要だが、知人宅を宿泊先とした観光目的での入国は事前申請が必要 |
モンゴル | 30日以内 | |
ラオス | 15日以内 |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
シェンゲン協定加盟国 アイスランド イタリア エストニア オーストリア オランダ ギリシャ(ギリシア) クロアチア サンマリノ スイス スウェーデン スペイン スロヴァキア(スロバキア) スロヴェニア(スロベニア) チェコ デンマーク ドイツ ノルウェー ヴァティカン(バチカン) ハンガリー フィンランド フランス ベルギー ポーランド ポルトガル マルタ モナコ ラトヴィア(ラトビア) リトアニア リヒテンシュタイン ルクセンブルグ |
あらゆる180日の期間内で最大90日以内(最初の入国日から数えて180日の間に累計90日を超えて滞在することはできない) | |
アイルランド | 90日以内 | |
アルバニア | 90日以内 | |
アルメニア ※ | 180日以内 | |
アンドラ | 90日以内 | |
ウズベキスタン ※ | 30日以内 | |
ウクライナ ※ | 90日以内 | |
カザフスタン | 30日以内 | |
北マケドニア | 90日以内 | |
キプロス | 90日以内 | |
キルギス ※ | 60日以内 | |
コソヴォ(コソボ) | 90日以内 | |
ジョージア ※ | 1年以内 | |
セルビア | 90日以内 | |
タジキスタン ※ | 30日以内 | |
ブルガリア | 90日以内 | |
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ (ボスニア・ヘルツェゴビナ) |
90日以内 | |
モルドヴァ(モルドバ) ※ | 90日以内 | |
モンテネグロ | 90日以内 | |
ルーマニア | 90日以内 |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
アルゼンチン | 90日以内 | |
アンティグア・バーブーダ | 90日以内 | |
ウルグアイ | 90日以内 | |
エクアドル ※ | 90日以内 | |
エルサルバドル | 90日以内 | |
グアテマラ | 90日以内 | |
コスタリカ | 180日以内 | |
コロンビア ※ | 90日以内 | |
ジャマイカ | 30日以内 | |
チリ | 90日以内 | |
ドミニカ共和国 | 90日以内 | |
トリニダード・トバゴ | 90日以内 | |
ニカラグア | 90日以内 | 入国審査時に10米ドル支払ってツーリストカードを購入すれば90日以内の滞在が可能 |
パナマ ※ | 90日以内 | |
バハマ ※ | 90日以内 | |
パラグアイ | 90日以内 | |
バルバドス | 90日以内 | |
ブラジル | 90日以内 | |
ベネズエラ ※ | 90日以内 | |
ベリーズ | 90日以内 | |
ペルー ※ | 90日以内 | |
ボリビア |
入国時に30日 延長手続きにより最長90日 |
|
ホンジュラス | 90日以内 | |
メキシコ ※ | 180日以内 |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
サモア | 90日以内 | |
トンガ | 31日以内 | |
フィジー | 4ヵ月以内 |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
アラブ首長国連邦 | 30日以内 | |
イラン ※ | 15日以内 | |
オマーン | 14日以内 | |
カタール |
入国時に30日 延長手続きにより最長60日 |
|
トルコ ※ | 90日以内 |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
エスワティニ(旧スワジランド) | 30日以内 | |
ザンビア | 90日以内 | |
チュニジア ※ | 90日以内 | |
ナミビア | 90日以内 | |
ボツワナ | 90日以内 | |
南アフリカ | 90日以内 | |
モザンビーク ※ | 30日以内 | 入国時に手数料の支払いが必要 |
モロッコ | 90日以内 | |
レソト | 90日以内 |
ビザは不要であるものの事前にビザ免除プログラム(電子渡航認証)の申請が必要な国があります。これを忘れると入国できないので注意してください。ビザなしで行けるが事前に申請が必要な国・地域と、滞在可能期間は次の通り。
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
イギリス | 6ヵ月以内 | 電子渡航認証(ETA)の申請が必要 |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
アメリカ | 90日以内 |
電子渡航認証(ESTA)の申請が必要 キューバへの渡航歴がある場合は、ビザを取得する必要がある |
カナダ | 6ヵ月以内 | 電子渡航認証(eTA)の申請が必要 |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
オーストラリア | 90日以内 | 電子渡航認証(ETA)の申請が必要 |
ニュージーランド | 90日以内 | 電子渡航認証(NZeTA)の申請が必要 |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
イスラエル ※ | 90日以内 | 電子渡航認証(ETA-IL)の申請が必要 |
国と地域 | 滞在可能期間 | 備考 |
ケニア ※ | 90日以内 | 電子渡航認証(eTA)の申請が必要 |
ビザ申請前に、入国に必要な残存有効期間と査証欄の空白ページ数を確認しておくこと。規定は国・地域により異なりますが、残存有効期間は渡航日数+6ヵ月以上、査証欄の空白ページは2ページ以上あると安心です。もし規定を満たしていない場合は、パスポートを更新しておきましょう。
各国・地域が指定する申請書あるいは電子申請ポータルで作成します。申請書は大使館や領事館などの公式ページでダウンロードできる場合があります。
国・地域やビザの種類よって異なりますが、証明写真や復路の航空券などが必要な場合があります。証明写真のサイズは各国の規定サイズに準じます。
手数料や支払い方法は、国・地域やビザの種類よって異なります。
電子ビザ(e-VISA)の申請が可能な国・地域では、渡航前にそれぞれの国・地域の出入国管理局などの公式ページにある電子申請ポータルサイト(電子申請専用サイト)から申請することができます。
電子ビザを運用していない場合は、大使館や領事館などのビザ発給を担っている機関で申請する必要があります。必要書類を準備して訪問、あるいは書類を送付します。また、訪問前にオンラインフォームの入力が必要な場合もあります。
到着ビザ(VOA)の申請が可能な国・地域では、現地の空港で到着ビザを申請することができます。ただし、特定の空港でなければ到着ビザを申請できない場合や、申請に時間がかかる場合があります。
各国・地域の大使館や領事館などのビザ発給を担っている機関、公式サイトなどから申請書類を入手します。
電子ビザを申請する場合は、入国管理局などの公式ページで案内されている電子ビザ申請用の電子申請ポータルサイト(電子申請専用サイト)へアクセスします。模倣サイトが存在する場合があるので、十分注意してください
ビザ申請書、有効なパスポート、証明写真や復路の航空券など申請に必要な書類を準備します。
大使館や領事館などのビザ発給を担っている機関を訪問し、ビザを申請します。
電子ビザの場合は、電子申請ポータルサイト(電子申請専用サイト)で必要事項を入力して申請します。
審査が通ればビザが発給されます。ビザは、パスポートに貼付されるか、電子ビザとして受け取ります。
ビザの有無や申請方法は国によって異なり、最新の情報を確認することが重要です。ビザ申請の準備を万全に行い、安心して海外旅行を楽しみましょう。