【2022】マルタ観光で訪れるべきオススメの場所5選!
地中海に浮かぶ3つの主要な島から成るマルタ共和国は、美しい景色に温暖な気候と治安のよさで、とても観光しやすい国です。2022年7月25日以降はコロナによる入国規制も解除され、今後もっとも訪れてほしい旅先のひとつです。2022年9月に訪れた、同国最大の島であるマルタ島を中心にゴゾ島の情報とあわせて、5ヵ所の厳選した観光エリアを紹介します。
マルタの交通事情
電車が走っていないマルタでの移動はレンタカー、タクシー、バスのいずれかになります。海岸沿いなどは比較的走りやすそうですが、町なかは急な坂、道幅がとても狭い場所が多いので、土地勘のない観光客が運転するにはハードルが高そうでした。
そこで大活躍するのが、島中を走る市バスです。乗車時に運転手よりチケットを購入できますが、夏季、冬季、夜間料金とすべて値段が異なり、お釣りがないようピッタリと現金を用意する必要があります。
ほかに空港や市内各地で購入できる、チャージ式のプラスチック製カードや、7日間乗り放題のパスなどがあるので、詳しくは以下のウェブサイトを確認ください。
■マルタ交通局
・URL: https://www.publictransport.com.mt/en/bus-card-and-ticketing
1. 町全体が世界遺産の首都「ヴァレッタ」
マルタ滞在中、お世話になることの多い市バスですが、観光客としてはしばしば「何番に乗ればよいのか、どこに向かえばよいのか」と悩むことも。そんなときは、ほとんどのバスが起点にしている「ヴァレッタ(Valletta)」を中心に行動すると、観光プランを練りやすいでしょう。
地中海のちょうど真ん中に位置し、“地中海のへそ”とも呼ばれるマルタはアフリカ大陸にも近く良港に恵まれ、紀元前より貿易で栄えていました。そのため過去にはたび重なる侵略を受け、1571年に要塞都市であるヴァレッタが建設されました。マルタ原産の石灰石はハチミツ色をしていることで知られていますが、ヴァレッタを始めほかの町でも多くの建物に、この特徴的なマルタ・ストーンが使われています。
国会議事堂、首相官邸といった政治機能も備えた首都らしく、町の広場やゲートは、まるで博物館のように整然とし迫力がありますが、ひとたび中に入ると現代的な商業施設や飲食店が軒を連ね、多くの観光客でにぎわっています。
メイン通りを軸に直進するだけでも見どころが多いですが、左右に海に向かって伸びる細い路地裏散策もまた、活気のある中心部とのギャップがおもしろく、ワクワクします。
海沿いには「ロウワー・バラッカ・ガーデン(Lower Barrakka Gardens)」や「アッパー・バラッカ・ガーデン(Upper Barrakka Gardens)」など、無料で入れるいくつかの絶景ポイントがありますが、歩き疲れた喉を潤すには反対側の海とスリーマの町を眺められる「ガンポスト(Gunpost Snack Bar & Restaurant)」が喧騒から離れて休憩するのにオススメです。
■ガンポスト(Gunpost Snack Bar & Restaurant)
・URL: https://restaurantguidemalta.com/panorama/gun-post-bar-restaurant/
2. “静寂の町”、古都「イムディーナ」
ヴァレッタからバスで1時間弱ほど、ラバト(Rabat)停留所で降りたところに、“マルタの京都”とも例えられる旧首都「イムディーナ(Silent City Mdina)」があります。
町に入るにはヴァレッタ同様、やはりハチミツ色をした頑丈な橋を渡り、威厳のあるゲートをくぐります。すぐ右手には国立自然史博物館(Palazzo Vilhena)が、左手には土産店があります。
中世の息吹がそこかしこに残されたイムディーナは、首都移転にともない人口が減っていくなか、いつしか“静寂の町”と呼ばれ始めます。
いまや世界遺産の登録候補に挙がるほど名が知られ、大型観光バスで乗りつける観光客が続々と訪れる名所ですが、迷路のように入り組んだ城壁内は現在でも貴族などが暮らす住宅街があり、騒がないことはマナーでもあります。
見どころとしては、イスラム教支配下においての破壊、大地震での損壊を受けるなど、度重なる修復、再建を経て見事に復活した聖パウロ大聖堂(The Cathedral)、そして「フォンタネッラ(Fontanella Tea Garden)」レストラン近くから見下ろす景色が挙げられます。
そのあとは中世に想いを馳せながら、歴史的な建物とモダンな扉やカラフルな窓枠の組み合わせに目を凝らしたり、小洒落たレストランやカフェで食事をするのもです。
■フォンタネッラ(Fontanella Tea Garden)
・URL: https://www.fontanellateagarden.com.mt/home
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3. 海の透明度が違う「ゴゾ島」
マルタ島第2の島であるゴゾ島へは、ヴァレッタから出ているフェリーに乗り、45分で到着します。市バスで1時間半ほどのチェルケウア(Cirkewwa)にあるフェリー乗り場まで行けば、地元住民の足でもある「ゴゾ・チャンネル(Gozo Channel)」のフェリーで安く上げることもできます。
30分おきに出ており予約も不要、費用は€4.65とかなりお得で所要時間は25分です。ひとつユニークな仕組みは、チケットを帰りのゴゾ島で購入する点です。
■ゴゾ・チャンネル(Gozo Channel)
・URL: https://www.gozochannel.com/ferry/fares/passenger/
バスの乗り放題パスはここゴゾ島でも使えるので、中心地のヴィクトリアまで行き大聖堂や古代遺跡を見るのもよいですが、海の透明度が高いので、ビーチでのんびり過ごすのも一案です。
数ある美しい海水浴場のなかでも、「マルサルフォルン(Marsalforn)」は特に人気のビーチリゾートです。マルタの海岸はそのほとんどが岩浜ですが、こちらにはわずかに砂浜もあり無料のシャワーも併設されるなど、家族連れにもオススメです。
4. 「セント・ジュリアンズ」でマルタ料理のウサギ肉を
バレッタに次ぐ第2の繁華街ともいわれるセント・ジュリアンズ(St. Julian's)では、海沿いの景色が見事なレストラン・バーから、町なかの気軽なカフェまで、食べる場所にはこと欠きません。
町のシンボルであるバルータ湾に面した教会のすぐそばに、「ボッコンチーノ(Bocconcino Malta)」というカフェ・レストランがありますが、日本人にはなじみのないウサギ肉やタコを調理したマルタ料理を堪能できます。
今回注文したウサギ肉(Rabbit Maltese style/€14.9)は、見かけはビーフストロガノフ、味は鶏肉のようで意外にも生臭くなく、サッパリしていました。
■ボッコンチーノ(Bocconcino Malta)
・住所: Balluta Bay, San Gilian, Malta
「LOVE」の字を逆さにした、有名なオブジェがあるスピノーラ湾周辺には、土産店が軒を連ね、地元スーパーの「arkadia」もあります。一部は空港の免税店でも同じものを見かけましたが、Tシャツやビーチサンダルといったカジュアルなものは品数が少なかったので、こちらでマルタグッズや食品を購入するのもオススメです。
なお、主要な観光地のなかで、なぜかセント・ジュリアンズ(St. Julian's)はマルタ語のサン・ジリアン(San Giljan)表記が多く、ヴァレッタからバスで向かう際も停留所名はサン・ジリアンとなります。
5. 世界遺産の地下墳墓がある「パオラ」<br />
マルタには、ヴァレッタ市街と人類最古の石造建築物である、ゴゾ島のグガンチャ神殿のほかに、もうひとつ世界遺産に登録されているものがあります。
ヴァレッタから多くのバスが出ている「パオラ(Paola)」という町にある、「ハル・サフリエニ地下墳墓(The Ħal Saflieni Hypogeum)」がそれです。
ハル・サフリエニ地下墳墓は1902年に偶然発見された、地下に広がる紀元前の共同墓地です。もともとは神殿として使われていたものが、いつしか納骨堂として機能するようになり、発掘時には7000体もの人骨が残されていました。
ヴァレッタからバスで約15分、間口は小さく住宅街にあるのでうっかり見落としそうですが、1981年に世界遺産として登録された先史の文明が見られること、マルタ空港へ向かう途中にあるため、最終日に手早く見てまわるのにちょうどよいです。
ただし、近年は多くの訪問者により保存状態が悪化してきたので、1回の入場が10名に制限されています。入場券は現地でも購入できますが、予約をして行った方が安心です。
■ハル・サフリエニ地下墳墓(The Ħal Saflieni Hypogeum)
・URL: https://heritagemalta.mt/explore/hal-saflieni-hypogeum/
近くには、ゴゾ島のグガンチャ神殿も含めた“マルタの巨大神殿群(Megalithic Temples of Malta)”のうちのひとつである、「タルシーン神殿(Ħal Tarxien Prehistoric Complex)」もあり、歩いて行けます。すべての観光を終えたあとは、空港までバスで20分ほどです。
ビーチ、グルメ、買い物、歴史遺産と見どころがたくさんのマルタ共和国、入国制限が完全に解除されたいま、オススメの海外旅行先です!
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■地球の歩き方 Plat マルタ
URL: https://hon.gakken.jp/book/2080143600
※当記事は、2022年9月30日現在のものです。
〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2022年9月30日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。
筆者
イギリス特派員
パーリーメイ
2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。
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