ワインと音楽を巡る旅。ここはオーストリア?いえいえ、長野県の松本市です!
ホイリゲでワインを飲み、ウィーン国立歌劇場でコンサート鑑賞……。オーストリアで「ワインと音楽を巡る旅」なんて憧れるけど、実はそれ、都心から車で約3時間の長野県松本市でも叶うってご存知ですか?最近の長野県産ワインは侮るなかれ、特に桔梗ケ原のメルローはとっても高品質。しかもこっちは温泉も付いてきますよ!
「界 松本」のご当地文化体験「手業のひととき」でワイナリーへ
食欲の秋、芸術の秋が到来!今年はワインと音楽をテーマに、ちょっと優雅に旅してみませんか?
長野県松本市にある「界 松本」は、地域に密接したご当地文化体験を提供する温泉宿。ホテルから車で40分ほどの場所にある長野県塩尻市の老舗ワイナリー「五一わいん 林農園」を訪れ、試飲やブドウの収穫体験、オリジナルボトルのラベルづくりから赤ワインのブレンドまで、醸造家の世界を体験できる「手業のひととき」というアクティビティを毎年秋に開催しています(1名10,000円。税込、宿泊費別。2022年は9月1日から10月10日まで。水曜定休)。
近年、国際コンクールなどで高い評価を得ている長野県産のワイン。この地域は年間を通して比較的降水量が少なく、また寒暖差が大きいため酸味が綺麗なブドウが育つことで知られています。特に塩尻市の桔梗ケ原は欧州系のブドウ品種「メルロー」の栽培が盛んで、「五一わいん」はそのパイオニア。この「手業のひととき」に参加することで、70年前に初めて植樹したというメルローの古木や、ワインを木樽で寝かしている地下の貯蔵庫見学など、一般の方が普段なかなか立ち入ることのできない貴重な体験も可能になっています。
さらに「界 松本」にチェックインしてからは、県内のワインの造り手のこだわりを学びながらテイスティングを行う「NAGANO WINE 紀行」、夕食時のセルフペアリング、そして割下に赤ワインを合わせた「ワインすき鍋」まで登場し、まさにワイン尽くしの贅沢な旅が叶います(「手業のひととき」は2022年10月10日までの期間限定ですが、「NAGANO WINE 紀行」と「ワインすき鍋」はそれ以降も実施しています)。
歴史ある浅間温泉のモダンな宿で、8種13通りの湯浴みを堪能!
「界 松本」自体はモダンな外観の温泉宿ですが、浅間温泉は松本市の奥座敷として約1300年以上の歴史があると言われています。泉質はアルカリ性の単純温泉。湯当たりも強くないので、子供や年配の方でもゆっくりと体の芯まで温まり、入浴を楽しむことができます。
大浴場に行ってみるとびっくり!露天風呂はもちろん、岩盤浴のような「ラディアントバス」や浮力でリラックスする「寝湯」、香りのよい「檜おがくず風呂」など、なんと8種、13通りの湯浴みが楽しめます。どこから入っていいか迷ってしまいそうですが、そんな人のため事前に「うるはし現代湯治」というレクチャーを開催し、温泉の入り方を無料で指南してくれます。
客室や館内、どこにいても優雅な気分になれるのは、いたるところに組子障子や和紙の雲母刷り、スサ入りの天然土壁、江戸墨流しのふすま絵など、職人の技術が詰まった伝統工芸が設えられているからでしょうか。美術館を思わせる回廊には、松本エリアが誇る伝統工芸品が展示されており、ちょっとした部屋までの移動も楽しくなる、そんな温泉旅館になっています。
ホテルロビーで毎晩開催されるコンサートもワインを飲みながら
松本市は3つの“がくと”の愛称でも知られています。北アルプスの峰々を望む「岳都」、学生が多く教育水準の高さを示す「学都」、そして毎年夏に音楽祭「セイジ・オザワ 松本フェスティバル」が開催され音楽熱が高いことから「楽都」と呼ばれています。
日本を代表するパイプオルガンを有した松本市音楽文化ホールや、市民によるオーケストラ合唱団「まつもと市民オペラ」など、音楽を愛する市民の方が多く、ヴァイオリン教育のスズキメソッド発祥の地でもある松本市。そうした音楽が身近にある文化にちなんで、界 松本では上質のクラフトスピーカーや本物のフルート、木工でできたバッハの楽譜などが飾られたご当地部屋「オーディオクラフトルーム」(露天風呂テラス付き、1日1組限定)を設置。音楽をテーマにした旅にはぴったりです。
またチェックインを行ったロビーフロアが夜になるとコンサートフロアに様変わりし、毎晩ジャズやクラシックの生演奏を催行。こちらは宿泊者であれば誰でも参加できるイベントですが、「手業のひととき」参加の方にはデザートワインが振る舞われます。ワイン片手に生演奏を楽しみながら、カラダは温泉のおかげでポカポカ。あー、なんとシアワセな旅!秋から冬にかけて、ワインと音楽をテーマに界 松本を訪れてみてはいかがですか?
※当記事は、2022年9月30日現在のものです
TEXT&PHOTO: Keiichi Izawa
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筆者
トラベルエディター
伊澤慶一
70ヵ国ほど旅してきましたが、ベタにハワイと軽井沢が好きです。
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