スパイスを入れないコーヒーなんて....
世界のコーヒー豆消費量統計を見ると、ランキング上位の常連であるドイツ。そんなコーヒー王国ドイツに、今までありそうで無かったのが、「コーヒー用の調味料」。え〜、コーヒーに調味料なんて入れる〜?砂糖とクリームがあれば足りるんじゃないかって?
その「コーヒー用調味料」ですが、去年の今頃なら、BIO食品専門店や高級食糧品店で稀〜に見かける程度だったものが、近頃は町中のスーパーにも並ぶようになったのですから、保守的なドイツ人コーヒー族にも、徐々に受け入れられつつある気配が。
コーヒー用の調味料メーカーはいくつかありますが、本日ご紹介するのは、ドイツ北西部Willichという町にある、手作りスパイス工房Spirit of Spice社。小規模ながら、コーヒー用、デザート用のスパイスを開発した、パイオニア的な存在でもあります。
この、家族経営の小さな工房で生まれるオリジナル・スパイスは、香料、保存料、うま味調味料などを一切使用せず、自然の素材をそのままミルに詰めたもの。透き通ったガラス製のミルのふたを開けてみると、ハーブやフルーツの濃厚な香りが一気に飛び出してくるようです。
数ある調味料の中でも、コーヒー用のスパイスとして人気上昇中なのが、「アラビアン・ナイト」、そして「カフェ・オリエンタル」という製品。コーヒー豆はもちろん、オレンジ、ダークチョコレート、シナモン、カルダモン、ナツメグ、氷砂糖などがミックスされたもので、カップに熱いコーヒーを注いだら、最後にこのスパイスをパラパラと挽き入れればOK。カプチーノやマキアートなど、どんなコーヒーにも合うほか、クレープやプリン、パイ、ムースなど、デザート類との相性もバッチリです。
例えば、クリーム色単色でやや退屈なカスタードプリンの表面に、このスパイスをひと振りするだけで、オレンジ皮のオレンジ色、シナモンの茶色、氷砂糖の透明色、コーヒー豆の焦げ茶色が一面に広がり、たちまち華やかなデザートに変身してしまいます。
Spirit of Spice社では、コーヒー用調味料のほかにも、「cafe de paris」(濃厚バターとハーブのミックス)、「bella donnna」(バジリコ、ローズマリン、にんにく、トマト、パプリカ....)、「mother earth」(ショウガ、コリアンダー、ナツメグ、クローブ、アニス....)など、各国料理に合わせた手作りスパイスをずら〜り取り揃えています。
キッチンに並べてコレクションしたくなるような透明ガラスのミルも、人気の秘密かもしれません。
本日の画像:
料理やスイーツが好きな友人への、ユニークなドイツ土産としても良さそうな、
Spirit of Spice社の製品。ミル入りスパイス、袋入りの詰め替え用、いずれも
小売り価格は6ユーロ前後。購入は、自然食品店、高級食材店などで。
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