ラグビー・イン・トゥーロン Rugby in Toulon
週末に、地中海沿岸の町、トゥーロンToulonに行ってきました。主な目的はラグビーの試合観戦。家族の友人がチケットを取ってくれたことと、主人が若いころトゥーロンのジュニア・チームでラグビー選手だったということもあり、本物の試合をぜひ見たい、ということで実現しました。ラグビーはフランスの南部で特に人気が高いスポーツ。トゥーロンも例外ではなく、サッカーや柔道をはるかに凌いでラグビーが断トツの人気です。そのトゥーロンが誇る地元のラグビー・チーム、RCT(Rugby Club de Toulon)がアムリン・カップというトーナメントの準決勝でウェールズWalesのチーム、スカーレッツ(Scarlets)との対戦でした。
結果は38対13でトゥロンの圧勝。私の唯一知っている世界的なラグビー選手でイングランドEngland出身のジョニー・ウィルキンソンJonny Wilkinson選手も現在トゥーロンでプレーしています。その神業とも言われるキックを目の当たりにしてかなり感動しました。以下、試合の模様です。
●試合前
会場付近でも皆さんチーム・カラーの赤と黒で準備万端。
RCTのホームであるスタッド・マイヨルStad Mayolも大入り満員。
●試合開始直前のウォー・クライ「ピルピル」
さて間もなく試合開始となった時、隣の席の女性が、「あなた、ピルピル知ってる?」と私に質問。「?????」
ピルピルPilou Pilou とはRCTのウォー・クライだそうで、ニュージーランドのオール・ブラックスのハカHakaのようなもの。
試合開始直前の選手(と観客)の士気を高めるために行われます。
以下、ピルピルの拙訳です。これを大真面目に叫び、カッコ内を観客が叫び返します。
我々は仁義無きピルピルの戦士である!(ピルゥ!ピルゥ!)
山から海へと下りてくる!(ピルゥ!ピルゥ!)
椰子の木陰で乳飲み子を抱き、髪を振り乱した女たちとともに戦う!(ピルゥ!ピルゥ!)
我々は、我々の仁義無き戦いの歌を歌う!(ガアアアアーーー!)
仁義なき戦いの歌だ!(ガアアアーーー!)
なぜならトゥーロンは!(赤!)
なぜならトゥーロンは!(黒!)
なぜならトゥーロンは!(赤と黒!)
しかしピルピルってそもそもどういう意味なのか、聞いても知っている人はほとんどいませんでした。
本物が見たい方はこちらで。
●試合中
スクラムも迫力があります。
ウィルキンソン選手のキックの時には、その集中した姿に一瞬会場が静まり返るほどです。
独特のキックの構え。(写真はhandsintheruck.gerryos.netから。当日のものではありません。)
●タッチ・ダウンと新聞投げ
見事トゥーロンがタッチ・ダウンをした瞬間、観客席からは歓喜の声とともに、客席に配布されていた新聞が降り始めました。「?????」
あるジャーナリストが冗談で「トゥーーロンの人たちは字が読めない」と言ったことに対して始まったそうです。タッチ・ダウンする度に、「それ見たか!字なんか読んでられるか!」と言わんばかりに新聞が空を舞います。これがトゥーロン人Toulonais気質だそうです。日本のどこかの気質に似てませんか?私も投げてきました。
●勝利の大騒ぎ
試合後にクラブ・ハウスへ行くと、勝利の喜びに酔いしれるファンやジュニア・チームの選手たちで溢れかえっていました。そして気づくと、2−3人の若者がテーブルの上に立って上半身裸で歌っています。
さらに次の瞬間、ハウス内がどよめいたと思ったら、あら、、、、、(目撃)全裸でした。ほんとに。皆さん身も心もチームと一緒なんですね、、、。(この瞬間の写真は割愛。)
そう言えば、「まさか?」と思って過去にジュニア・チームの選手だったという主人を振り返ると、「いや、あれはやったことがない」とのこと。だといいんですが。
そしてその後はウェールズの国家を歌うグループもあり。勝っても負けても双方のサポーターが一緒に試合後の余韻に浸る、これがラグビー、だそうです。
ということで、中身の濃い週末でした。
●トゥーロンの街
その他、トゥーロンの街そのものもご紹介。もともと軍港の町として栄えてきたトゥーロンは、今も漁業や航空機械の製造と中心とする、人口約40万人の港町です。
港と隣接した街の様子。
昼食をとったレストランのル・リドLe Lido。ビーチで新鮮な魚介類が食べられます。
オペラハウス。
これで興味の沸いた方、ぜひトゥーロンへ!ピルピルの戦士の町、トゥーロンへ!
Allez, Allez,Toulon!!!!!
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<トゥロン観光案内所>
www.toulontourisme.com/ (仏語のみ)
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