Samおじさんとの出会い
私が体験したドイツ人のSamおじさんとのあったかエピソードを紹介します。
ドイツに引っ越してきて早2年。
今でも流暢にドイツ語が話せるわけではないですが、
来た当初は全くと言っていいほど理解もできず、話すこともできませんでした。
英語を勉強していて国際交流に力を入れていたので、旦那との会話は出会った時からいつも英語でした。
ドイツ語と英語は似ているので、英語のできるドイツ人は多くいます。
とは言え、全員ができるわけではないし、旦那の友人の飲み会等に行くと
お酒が入って盛り上がったドイツ人の中ではやっぱりアウェイになってしまうこともありました。
ある日、常連しか行かないようなBarを開拓しよう!と旦那とその友人たち5人で街の小さなBarに行きました。
例のごとくアウェイになる私。
もう頑張ってドイツ語話すのも、聞き取るのも嫌になって
狭い店内の空いている席で一人でビールを飲んでいました。
するととなりの席のおじさんが私に話しかけてきてくれました。
それがSamおじさんです。
日本から来てドイツ語ができないとわかると英語で話し始めるSamおじさん。
聞けば、アメリカとドイツのハーフで、アメリカ人のお父さんとは生前、英語でしゃべっていたそう。
彼も英語を話す機会があまりないとのことで、私との会話をとても楽しんでくれました。
日本のこと、私の家族や友達のこと、ドイツでの生活のこと、色々と親身に聞いてくれました。
おじさんは、元心理学者で、今は街の教会で困っている人を助けるボランティア活動をしているそうです。
なるほど、聞き上手なわけです。
定年退職している歳のせいか、またはたまにいるドイツ人でも目の細いタイプの顔立ちのせいか、
皮膚の垂れさがった目元が、どこか親しみを感じるアジア風な面持で、なんだか親戚のおじさんと話しているようなとっても落ち着く時間でした。
一緒に来ていた旦那と友人が場所を変えるというので、おじさんには優しくしてくれてありがとう、とお礼を言い、ハグをして別れました。
おじさんは私に「君みたいに賢くて明るい子は、どの国にいても幸せになれるよ!頑張るんだ!」と何度も何度も言ってくれました。(私は決して賢くはありませんが...おじさんにはそう映った模様。笑)
もう会うこともないかもしれないですが、素敵な出会いでした。
ところが、このSamおじさん、その後バッタリ会うことが多いのです。
友人の誕生日プレゼントに楽器ショップの陽気な店員とやりとり中、お客さんとして入店してきたり、
街のBarやレストランですぐ近くの席に座っていたり、
自転車で帰宅途中のオープンカフェに座っていて呼びかけられたり。
会うたびに「AYUMI-------------------------------!!!!!!!!!!!!!!!!!!!元気だったかぁ~~~???」
といつでも優しい顔でハグしてくれます。
初めて会ったときの私は、ワーキングホリデービザでドイツに滞在していて未婚でした。
2回目に会ったとき、無事結婚できたことを伝えると、家族のように喜んでくれました。
電話番号も知らないし、住んでいる場所も知らない。
どうしてるかなぁと思った頃に必ずバッタリ会うSamおじさんとの不思議な繋がりが私は大好きです。
さて、次はどこで会うかしら、
いつもあの優しいクシャクシャな笑顔を街で探しています♪
写真は、Samおじさんと初めて会ったBarの写真
(11月お題"あったかエピソード")
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