ドイツで初めてロックライブに行ってきました

公開日 : 2024年04月11日
最終更新 :

先日のイースター休暇期間中に、日本のバンドの欧州ツアー、ロックライブにドイツに住み始めてから初めて参戦してきました。
日本のロックライブには数えきれないくらい参加してきましたが、今回ドイツでのロックライブに参加するのは初めてでしたので、両国のライブ文化の比較や様子についてお伝えします。

ライブ会場の看板
ライブ会場の看板

チケット購入から当日会場入り、グッズ販売まで

はじめにお伝えしたいことは、今回私にとってドイツでライブを見に行くのは始めてだったことを先に記載いたします。
あくまで、あるライブの一例体験談ということでお読みいただければと思います。

今回参加したライブは、日本ではすでに20年以上キャリアのあるロック・メタルバンドです。日本ではチケットを取るのも難しいバンドという印象ですが、今回ライブがあることを知ったのは、そのライブの2か月半前、まだドイツ公演のチケットが未だ購入できる状態だったことは幸いでした。
一方、このバンドは今回の会場以外にもベルリンで2デイズライブも予定していましたが、そちらの2デイズライブはその時点で既に両日ともソールドアウトしていました。

チケットはオンライン上で購入し、Emailアドレス宛にQR情報付のチケットがすぐに送付されました。なお、このチケットに整理番号や座席番号などはなかったです。VIPチケットというものも存在し、通常の入場チケットを購入の上、追加料金を支払う形で入場時間が一般客よりも1時間早くなるアップグレード券もあるようでしたが、そちらは既に私の行く予定の会場でもソールドアウトしていました。

ライブ会場への入場の様子を先にお伝えしますが、ライブ会場自体はこぢんまりとした静かな地域で最寄りのバス停から徒歩で5-8分程度の場所に立地していました。周囲に商業施設などはあまりなく、本当にライブ会場しか周りにありませんでした。ライブ会場には大きな駐車スペースもありました。ただし駐車は有料で1回 €3ほどでした。

チケットには整理番号等の記載がないと書きましたが、そのため入場も至って自由で来た人からどんどん会場に入れるようなシステムでした。私は開演時間の30分前に会場入りをしましたが、入口に数人のチケットコントロールをする係員がいて、チケットのQRチケットを読み込んでもらいました。
その後、簡単な荷物検査を受けます。もしも持参したドリンクがある場合は持ち込みが不可なため、その場でゴミ箱に捨てさせられます。お気を付けください。

日本のライブ会場でよくある「入場ドリンク当日支払い+500円」のようなものはありませんでした。
ただし、中に入るとバーカウンターがあり、ライブ中は自由にドリンクを買うことができます。
このライブ会場ではクロークスペースは有人で有料でした。コインロッカーの設備はありませんでした。
日本のライブ会場では他のライブ情報に関するフライヤーをもらうことがあるかとおもいますが、こちらでは一切配布物はありませんでした。

グッズ販売に関しては、いつからどこで販売されるか、という明確なアナウンスが一切なかったため行われていたことすら知ることが無く、既にグッズがソールドアウトしていました。
日本の物販ほどグッズ量も種類も豊富に用意されていないように感じましたので、本当にグッズが購入したい方はなるべく早く会場についてグッズ販売の情報を係員の人に聞いたりしたほうがよいと感じました。
そのためには、なるべくライブ会場から近い場所にホテルをおさえていれば、臨機応変に対応できるかと思いました。

ドイツと日本のライブの様子の違い

今回の会場は2階席もある約5000人を集客できるライブハウスだったので、大きな規模の会場でした。
2階席も全席スタンディングのようでしたが、あまり2階のキャパシティは広くなさそうでした。メインは1階ホールでフロア内に段差はありませんでした。
そのため身長が150センチ台の自分は、ドイツでは自分よりも身長の高い人が多く他のお客さんに埋もれてしまいがちで、背伸びをする、背の高くない人の隙間を見つけてステージやメンバーを見るという方法でなんとか鑑賞をしました。
ただし会場がホールやアリーナ、ドーム会場ではないためそうとはいっても日本では考えられない近さで、肉眼で有名なバンドのメンバーを見ることができ感動しました! 
周囲との身長差を埋めたい人には、厚底の靴を履いていくといいかも、と個人的に感じました。

会場内には万が一に備えてか、消防服の人が2人ほど配備されていました。

お客さん層としては幅広く、男性も女性も同じくらい、もしくは男性の数が多く感じましたのでライブが始まったら人の流れで潰されないだろうか、とドキドキしていましたが後ろの方で鑑賞していたので、この会場では人の押し合いは無く、安全に最後までライブを楽しむことができました。前方ではどれだけの人の勢いがあるかは残念ながら今回はわかりませんでした。

ライブが始まってみて、ライブ鑑賞の様子がいくつか日本とドイツで違う印象を持った点がありましたので列挙していきます。

1. ライブはみんな好きなようにノッている
2. ライブ中に多くの人がドリンク片手に楽しんでいる & 曲と曲の合間に移動する人が多い
3. 曲の最中でも話す人は大きい声で話している
4. ライブ中はスマートフォンで撮影している人が普通にいる、禁止されてもいない

それぞれ短いコメントで説明させていただきます。
1. ライブはみんな好きなようにノッている
→ 日本では周囲で大体みんなが同じような動きをして音楽を楽しむ人が多い印象でしたが、ドイツでは全然違いました。それぞれが好きな動き、好きなように楽しんでおり、中にはカップルでイチャイチャしてライブを見ていない人もいました。音楽と雰囲気を楽しんでいる人もいる、という印象で軽いカルチャーショックでした。極端に書いてしまうと、別に無理にのらなくてもいい、という雰囲気でもありました。いい意味では、それぞれが好きなようにライブを楽しんでいる様子がありました。それはライブの様子だけでなく、ドイツと日本の文化の違いによるものだと感じています。

2. ライブ中に多くの人がドリンク片手に楽しんでいる & 曲と曲の合間に移動する人が多い
→ ドリンクを飲んでいる人の大体がアルコールを片手にしていましたので、これは少し周囲に気を付けないといけないポイントに感じました。
例えば明らかに酔っぱらっているような人の近くには寄らない、身体が当たらないようにする、などです。
日本のライブ会場以上にお酒の入っている人の比率が多い印象で、またライブ後半には会場フロアにドリンク容器の残骸が転がっていることも多くなってきていたので、足元も少し気を付けた方がよさそうです。一度誰かが私の近くに何か落とし物をしたようだったので暗かったので拾ってみると、ドリンクの残骸だったのでびっくりしました。ゴミ箱にちゃんと捨ててほしいものです。
また曲と曲の合間にトイレに行く、ドリンクを買いに動く人たちなどの人の流れも日本より多かったです。

3. 曲の最中でも話す人は大きい声で話している
→ これはドイツだから、という話ではないかもしれませんが日本でのライブではこのような経験がなかったので書こうと思いました。私の後方にいる少なくとも2組の別のグループが、曲の最中でも大きな声で話しているのは印象が残念ながら印象がよくありませんでした。曲に集中したくても、後ろの人たちの話し声が気になってしまうシーンもいくつかあり、残念でした。

4. ライブ中はスマートフォンで撮影している人が普通にいる、禁止されてもいない
→ これは海外のライブ映像を見たことのある人なら既にご存知かもしれませんが、ドイツもライブ中の写真や動画撮影は禁止されておらず、ライブ中終始動画撮影に熱心なファンたちもいました。楽しいライブの様子を思い出として残すことが嬉しい一方で、撮影に夢中になり目の前のライブに集中できなくなることも事実かと思います。ライブの楽しみ方の大きな違いかと思います。

まとめと感想

以上が私のドイツで初めてのライブ参加の感想と教訓です。

ロック・メタル寄りのライブということもあり、どんな人たちが集まり、どんな様子で皆さんが楽しむのかワクワクと緊張でその日を迎えましたが、音楽を楽しむ様子は世界共通でした。しかしながら、先に書いた通り日本のライブ会場とは違い人通りは決して多くはない場所で、大体20時には飲食店以外の近所のお店が閉まる環境のもとで、夜遅くまでライブを楽しむのはそのライブ会場の周りの治安にも気を付けながら参加するべきだ、と感じましたのでホテルに到着する最後まで気を抜かないように今後も安全にドイツでライブを楽しんでいきたいと感じました。

またドイツでは公共交通機関は時間通りに来ない、ストライキで急遽乗るはずのものが運行停止になるなどに遭遇することも多いので、あまり離れた場所から夜にライブに参戦するのは時間帯に気を付けた方がいいかと個人的に思います。もしくは代替手段(最悪はタクシーを呼べるようにしておくなど)を確保しておくなどしたうえで、日本でライブ参加をする以上に気を付けるに越したことはないと感じました。

今回は日本のバンドがドイツに来たことにより、ほぼ観客がヨーロッパの人たちに歓迎されている様子を見て、とても感慨深かったです! 
日本語の歌詞をそのお客さん達が合唱している様子は圧巻でした。

さらに今後も日本のミュージシャンがたくさん来て、来独公演をしてくれることを楽しみにしています!

筆者

ドイツ特派員

ヘニングウェイ

2022年からフランクフルトに在住。2019年-2020年まではデュッセルドルフにワーホリをしていました。今年から夫と元保護犬と暮らしてます🌼

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