香港は月餅の季節がやってきました
日本では中秋の名月ということで2018年は9月24日です。月見団子を食べて楽しみます。香港では「中秋節(Mid Autumn Festival)」として盛大に祝います。24日に祝う事もあり翌25日が祝日になっています。
香港では、月見団子の代わりに月餅を食べます。事の始まりですが、日本もそうですが、中国でも農作物の豊作を願う祭りの時に食べられていたと言われています。唐の時代には送り物として、宋のころは民間人にも広まり始めたそうです。民の時代には定着していたと言われています。
形は丸い月を表現していて、地方ごとに大きさは異なるようですが、基本的にはかなり大き目のサイズです。基本は外皮に蓮の実を使い、ラードやゴマ油が練り込まれた餡を詰め、中身は塩漬けのアヒルの卵の黄身を使います。その大きさとあいまって、かなり重く、1人で全てを食べるのはなかなか大変です。味は、外側はほんのり甘く、黄身はしょっぱいのでそのアンバランスで日本人は好き嫌いがはっきり分かれるようです。そこに革命を起こしたのが香港の最高級ホテル、ザ・ペニンシュラ香港で、黄身をカスタードにして、1人でも食べやすくサイズダウンしたものを販売します。すると食べやすいと一気に人気になりました。
ペニンシュラの月餅(写真提供:ザ・ペニンシュラ香港)
香港各地で行われている月餅のプロモーションのようす
スーパーなどでも月餅商戦全開です
「スイーツ」となったペニンシュラの月餅以降、さまざまな月餅がざまざまな企業から登場し、アイスクリームの月餅まで発売されるようになりました。 香港では月餅を送るのは感覚的にはお中元に近いものがあります。一大商戦ですから、香港のスターバックスやハーゲンダッツすら月餅を販売しているほどです。 そういう意味では香港らしいお土産候補にしてもいいと思います。
中秋節は、いろいろなランタンがあったり、子どもはおもちゃで遊ぶなど楽しい夜です。日本とは違う風習ですから、ぜひその雰囲気を味わってみてください。
筆者
香港特派員
武田信晃
新聞社や香港現地邦人紙の記者/編集者を経て、フリーランス・ライターとして活動中。スポーツ、グルメ、エンタメまで幅広くカバーしている。
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