Café de los Angelitos「天使のカフェ」はブエノスアイレス高名なる喫茶店の一つ
ブエノスアイレスの高名なるカフェの一つCAFE DE LOS ANGELITOSは「天使のカフェ」に久しぶりに行ってきました。
この店はもともとは1890年、 Bar Rivadaviaの名前で、イタリア出身のBautisto Fazio バウスティスト ファジオにより操業、その当時はそのまま土の床でした。カフェはその時代、多くの人々の社交の場であり、会合の場でありました。
最初はパジャーだという弾き語りが集う場所でしたが、1912年、のちにタンゴの神様と呼ばれるカルロス ガルデルCarlos Gardel がホセ・ラサノ José Razzano にバーラ"barra"と呼ばれる自分たちの集まりを形成しました。
これは1930年まで続きましたが、その間の 1920 アンヘル・サルゲロ Ángel Salgueiroがこの店を購入し、カフェ・デ・ロス・アンへリートス Café de los Angelitos「天使のカフェ」と名付けたのです。もともと、天使というニックネームがあったこのカフェ、天使とは皮肉で、現実的には割とガラが悪い人たちがここで情報交換をするためよく集まっていたのです。ですから警察が捜査するのもこの場所でもありました。また、タンゴ自体も元々上品なものでもなかったのです。一方、1927年に社会主義党の事務所ができたため、近かったこの店は政治家が集まることとなりました。 そうやって、少しずつ、有名人や、タンゴ人の集うカフェとして名声も高まっていきました。
そのほか、有名なオーケストラを率いたオスバルド・プグリエセ Osvaldo Pugliese、詩人の カトゥロ・カスティジョCátulo Castillo、アニーバル・トロイロAníbal Troiloも常連でした。
しかしながら、1992年経営問題で、100年以上の歴史の店をたたみ、その後、老朽化で文字通り、天井が落ちたりしましたので、2000年には完全に解体作業に入りましたが、その後2006年に再建築され、2007年からは日中はカフェ・レストラン、夜は観光客へのタンゴショーをするタンゴハウスに生まれ変わりました。
Café de los Angelitos
Av. Rivadavia 2100 (y Rincon)
午前8時から 喫茶店・レストラン
午後8時からディナーショー
午後10時からタンゴショー
https://www.cafedelosangelitos.com/?lang=es
(Angelito アンへリートという名前のチョコレートとドゥルセ・デ・レチェベースのケーキ)
なお、週末午後5時半ごろから写真のようにバンドネオンなどの演奏が生で聞くことができます。
奥のカウンターの上にボックスがあります。こういう場所で、カフェはその昔orquesta de las senoritasオルケストラ デ ラス セニョリータスといい、女性のバンドや蓄音機を回す係をおいていたりしました。
タンゴショーについては別の記事でリポートします。
筆者
アルゼンチン特派員
相川知子
1991年よりブエノスアイレス在住。スペイン語とラテンアメリカが大好き。アルゼンチンのことを日本に周知がライフワーク。
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