大人気観光地イギリスのバースを徒歩で回る半日プラン

公開日 : 2021年08月09日
最終更新 :

英語でお風呂(bath)の語源ともなるバース(Bath)は、イギリス観光地ランキングなどでたびたび上位に入る、大人気の都市です。イングランド西部に位置し、ハチミツ色のジョージアン様式の建物が並ぶ町は、世界遺産にも登録されています。

ロンドンのパディントン駅から出る直通電車に乗れば、片道1時間半ほどで到着できるので、日帰りも可能です。今回は実際に半日で回った、午前中からランチを挟んで午後までのプランを紹介します。

イギリスらしくない?!まるで異国の風景

電車のバース・スパ駅を拠点に町散策へ向かったのは、午前11時。聖ジョン・エバンジェリスト教会を右手に正面を眺めた景色は、なんだか普段見ているイギリスと違う雰囲気。

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遠くにこんもりと生い茂る豊かな緑に見慣れない建築物がチラホラと覗き、教会もやけに違ったスタイルで、まるでほかのヨーロッパ諸国に来たような眺めでした。これは2000年も前からローマ支配時代より使われている、バース・ストーンという地元産の石が建物に使われているので、町全体に統一感が出ているようです。

橋の上でショッピング「パルトニー橋」

エイヴォン川に沿って歩くと、すぐにひらけたロータリーの交差点が現れ、有料のパレード庭園やアビー・ホテル、飲食店などが並ぶにぎやかなエリアになりました。なにはともあれ、この日は映画『レ・ミゼラブル』の撮影場所で、橋の上に商店がたくさんあると聞く、一風変わったパルトニー橋(Pulteney Bridge)を訪れるのが最大の目的。

さらににぎわっていそうな中心街にすぐさま行きたい気持ちを抑え、そのまま川沿いを進むとあっけないほどすぐに到着できました。バースはコンパクトな町なので、歩いて観て回れるというのはどうやら本当のようです。

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橋下の川には見たこともない形の堰が段々になっており、全体的に特徴のある光景です。念願の橋上には、川を眺められる窓際の席を設けたカフェやレストランなど飲食店がおもですが、それらに混じって洋服屋や宝飾店などもあります。

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いくつかのお店を冷やかしていると、川岸に降りられる階段を見つけたので、橋下まで行き、下からパルトニー橋を見上げることにしました。そのまま橋上には戻らず、トンネルを抜けるといかにも高級そうな住宅街が広がっていました。

最大の目玉観光施設「ローマン・バス」

次なる目的地は、これを見ずしてバースに来たとは言えない?!外せない観光施設「ローマン・バス(The Roman Bath)」です。とはいえ、時間が限られているので今回は惜しくも外観だけ。中には古代ローマ人が作った温泉施設の遺跡と、博物館があるそうです。

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建物前にはエレキギターを奏でる男性がおり、運よく真ん前のベンチに座れたので、すぐ隣にあるバース寺院(Bath Abbey)を眺めながらひと息つきました。

そのまま、みやげもの屋やアパレル・チェーン店など、多くの商店がズラリと並ぶ繁華街を抜け、いよいよ最後の目的地へと向かいました。なお、この通りには綱渡りをしながらバイオリンを弾くパフォーマーがおり、どこもかしこもにぎやかで楽しい雰囲気が充満していました。

バース一古い建物にある名物カフェ・レストラン「サリー・ラン」

昼ご飯はもともと名物バンズ(パン)が食べられるという1482年に建てられ、バースの中でもっとも古い建物のひとつに店を構える「サリー・ラン(Sally Lunn's)」というティー・ルーム(カフェ・レストラン)に決めていました。

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ときはすでに午後1時半、ピーク時を外れているので大丈夫だろうと思っていたのですが、アテは外れました。わずかですが並んでおり、ぴったり30分外で待ちました。その間にも列はどんどん長くなり、なかなかよいタイミングに到着できたと思います。

期待を胸に、甘いものと甘くない食事タイプの両方がつくハイ・ティー(£13.48)をシャンパン(£7.48)つきで頼みました。出てきたのはスモーク・サーモンと、通常はスコーンにつけるクロテッド・クリームといちごジャムのバンズ。

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フワフワなパンは噂どおりで、子供にも食べやすく大喜びでした。ただひとつ気になったのが、店内にインテリアとして飾られている大量の絵皿やミルクポットなど、実際に出される食器も一部中国の絵柄で、イギリスの陶器を想像していた日本人としては微妙でした。同じく並んでいたほかの中国人観光客も、どう思っているのかと余計なことを考えてしまいました。

お腹も満たされ、あとは駅まで時間の許す限り散策するばかり。駅周辺にも別の繁華街が広がっています。15時には到着し、かけ足のバース半日個人ツアーを終えました。

唯一心残りなのは、少し離れていたので行けなかった建築物「ロイヤル・クレセント(Royal Crescent)」です。その名の通り、三日月のような半円を描いてそびえる建物は、なんと集合住宅だそうで博物館にホテルもあります。ジョニー・デップやニコラス・ケイジなどハリウッド俳優も住んでいたそう。

今回は半日プランの紹介でしたが、ローマン・バスに入場したり、ほかの観光スポットも見逃したくない!という方は全日で泊まりがけするのもおすすめです。コロナ収束後の候補地として、参考にしていただければ幸いです。

◼️Sally Lunn's・住所: Sally Lunns House, 4 North Parade Passage Bath, BA1 1NX・アクセス: 電車Bath Spa駅徒歩約20分・営業時間:  毎日10:00~18:00、ディナー月~土17:00~22:00、日17:00~21:00、博物館毎日10:00~16:00・URL: https://www.sallylunns.co.uk/

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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